[スポンサーリンク]

化学書籍レビュー

ここまで進んだ次世代医薬品―ちょっと未来の薬の科学

[スポンサーリンク]

[amazonjs asin=”4774145912″ locale=”JP” title=”ここまで進んだ次世代医薬品 ―ちょっと未来の薬の科学 (知りたい!サイエンス)”]

内容

医療が発達した21世紀。こんな現代において、創薬研究者はいったいどのような薬を開発しているのだろうか?副作用の起こりにくい抗ガン剤、薬がなかったアルツハイマー型認知症の治療薬、難病や不治の病…。そんな“一段上のレベル”の難しい分野へと、創薬の主戦場は移りつつある。次世代医薬品の研究は、航空宇宙産業と並んで“知の集大成”といわれ、世界の中でもごく限られた国でしか生み出すことのできない、特殊な産業である。創薬研究者たちは、あの手この手を用いながら、数々の難病と日夜闘っている。本書は、そんな彼らの活躍ぶりを伝えていく。

対象

次世代医薬品、製薬業界の研究潮流、薬学先端研究についての興味をもつ方。
薬学系学部以上の知識をお持ちであれば、理解はかなり容易だと思います。

解説

かつて全盛を誇った低分子医薬は鳴りを潜め、昨今はバイオ医薬品の台頭が著しい。実際に売り上げトップ10の大半を占めるまでになっているほどである。2011年刊行の本書はまさに今、現在進行形であるその内実に焦点を当てて解説している。

特に最近の一大潮流である抗体医薬に関しては、かなりのページを割いて解説され、その発展系である最先端医薬品・抗体-薬物複合体(ADC)についても簡潔に触れられている。その他核酸医薬や次世代ワクチンなど、数々のマイルストーン医薬にも解説があり、非専門家にも大変分かりやすく系統立てて執筆されている。

最近の創薬研究潮流を素早く大づかみするには大変有効だと思える。筆者自身も授業の組み立ての参考になればと手に取った経緯があり、実際非常に役に立ってくれた。

関連書籍

[amazonjs asin=”4274503615″ locale=”JP” title=”創薬科学入門—薬はどのようにつくられる?”][amazonjs asin=”4106103486″ locale=”JP” title=”医薬品クライシス―78兆円市場の激震 (新潮新書)”][amazonjs asin=”4534051921″ locale=”JP” title=”最新 業界の常識 よくわかる医薬品業界 (最新・業界の常識)”]
Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 【書籍】新版 元素の小辞典
  2. Molecules That Changed the World…
  3. 読むだけで身につく化学千夜一夜物語 食品、日用品から最先端技術ま…
  4. 【書籍】ゼロからの最速理解 プラスチック材料化学
  5. できる研究者の論文生産術―どうすれば『たくさん』書けるのか
  6. Reaction and Synthesis: In the O…
  7. フィンランド理科教科書 化学編
  8. カーボンニュートラルへの化学工学: CO₂分離回収,資源化からエ…

注目情報

ピックアップ記事

  1. グラファイト、グラフェン、ナノグラフェンの構造と電子・磁気機能【終了】
  2. 光とともに変身する有機結晶?! ~紫外光照射で発光色変化しながら相転移する結晶の発見
  3. ウィリアム・ノールズ William S. Knowles
  4. 不安定化合物ヒドロシランをうまくつくる方法
  5. ポンコツ博士の海外奮闘録③ 〜博士,車を買う~
  6. ヒト胚研究、ついに未知領域へ
  7. 第170回―「化学のジョブマーケットをブログで綴る」Chemjobber
  8. 論文執筆で気をつけたいこと20(1)
  9. 膨潤が引き起こす架橋高分子のメカノクロミズム
  10. 萩反射炉

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2015年6月
月 火 水 木 金 土 日
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

注目情報

最新記事

第64回ケムステVシンポ「データとともに進化する未来の化学」を開催します!

第64回ケムステVシンポの会告を致します。産業技術総合研究所主催の化学シンポジウムシリーズ(…

品質工学とマテリアルズ・インフォマティクス ― 両技術の概要と連携事例

開催概要材料開発やものづくりの現場では、探索すべき組成やプロセス条件が増えるほど組み合わせが爆発…

大学院留学してよかったこと, 悪かったこと【英語, 経済面, オーバードクターに関するお話】

海外の大学で、その大学に籍を置く大学 (院) 生として留学することは「学位留学」と呼ばれたりします。…

光前駆体法の活用によって、ヘプタセンで初の一重項分裂を観測!

第725回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院 理学研究科化学専攻 有機元素化学研究室(山田研…

【スタッフ・寄稿募集】Chem-Stationで、化学を「伝える側」になりませんか?

Chem-Station(ケムステ)は2000年に開設された国内最大の化学ポータルサイトです。大学・…

第17回大津会議―とある参加者の記録―

2026年9月28日~29日に開催された第17回大津会議についての、とある参加者の記録です。この記事…

第17回大津会議 -Otsu Conference- 2026 開催報告 ~新体制で紡ぐ「有機合成の夢」~

第17回大津会議が2026年9月28日(月)〜9月29日(火)びわ湖大津プリンスホテルにて開催されま…

有機合成化学協会誌2026年10月号:医薬品プロセス開発・σ芳香族性・含窒素複素環・メロテルペノイド二量体・高歪み化合物

有機合成化学協会が発行する「有機合成化学協会誌」2026年10月号がオンラインで公開されています。…

時代は水だ! セメントのように水と混ぜるだけで成形・硬化できる「水硬性」高分子

第724回のスポットライトリサーチは、東京科学大学物質理工学院(大塚研究室)博士前期課程2年の徳満玲…

複雑さを設計して、結晶の動きをプログラムする

第723回のスポットライトリサーチは、高知工科大学大学院工学研究科(林研究室) 博士後期課程3年の樋…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP