[スポンサーリンク]

chemglossary

ビオチン標識 biotin label

ビオチンは、本来ビタミンの1種で、ある種の酵素タンパク質の補酵素として機能する成分のことです。この化合物にはビタミンとしての機能とは別に、アビジンと呼ばれるタンパク質と強力に結合する性質があります。ビオチンがアビジンにとらえられる親和の強さは、抗原抗体反応の数百万倍にも及びます。その強力さは、アビジンを豊富に含む卵白を、実験動物に大量投与するだけで、ビオチン欠乏状態にできるほどです。

 

自然にない物質を人工に設計し生命現象を明らかにする化学生物学の分野で使われてきた歴史が、ビオチンにはあります。生理活性物質の標的タンパク質の精製や、細胞膜タンパク質であることの証明など、その活用例は枚挙にいとまがありません。

 

天然物リガンド分子のビオチン標識による標的タンパク質の単離

ビオチンのカルボキシル基は、アビジンがビオチンを認識する上で、あまり関係していません。この部分にアミド結合を介して、他の機能モジュールを構築できます。例えば、リンカーをはさんで生理活性物質をつなげることでケミカル標識に用いることができます。上手く条件を調整できれば、アビジンをビーズに固定したアフィニティカラムで、標的タンパク質を分画できます。

GREENbiotin2

タンパク質のアフィニティー精製では歴史が長い

参考URL

  1. フナコシ タンパク質のビオチン標識精製キットEZ-Link Biotinylation Kit

 

関連書籍

 

The following two tabs change content below.
Green

Green

静岡で化学を教えています。よろしくお願いします。
Green

最新記事 by Green (全て見る)

関連記事

  1. ケミカルジェネティクス chemical genetics
  2. 合成後期多様化法 Late-Stage Diversificat…
  3. 活性ベースタンパク質プロファイリング Activity-Base…
  4. ノーベル化学賞 Nobel Prize in Chemistry…
  5. 界面活性剤 / surface-active agent, su…
  6. 高速液体クロマトグラフィ / high performance …
  7. 金属-有機構造体 / Metal-Organic Framewo…
  8. 水分解 water-splitting

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 帝人骨粗鬆症治療剤「ボナロン錠」製造販売承認
  2. 第24回「アルキル-πエンジニアリングによる分子材料創成」中西尚志 博士
  3. DFMS:ビス(ジフルオロメチルスルホニル)亜鉛
  4. 2012年分子生物学会/生化学会 ケムステキャンペーン
  5. 太陽ホールディングスってどんな会社?
  6. 夏のお肌に。ファンデーションの化学
  7. フルオラス向山試薬 (Fluorous Mukaiyama reagent)
  8. 顕微鏡で有機化合物のカタチを決める!
  9. コッホ・ハーフ Koch-Haaf反応
  10. 有機合成化学協会誌2018年10月号:生物発光・メタル化アミノ酸・メカノフルオロクロミズム・ジベンゾバレレン・シクロファン・クロミック分子・高複屈折性液晶・有機トランジスタ

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

博士後期で学費を企業が肩代わり、北陸先端大が国内初の制度

 北陸先端科学技術大学院大学は、産業界と連携した博士人材の育成制度を2019年度から開始する。企業が…

有機ホウ素化合物を用いたSNi型立体特異的β-ラムノシル化反応の開発

第166回目のスポットライトリサーチは、慶應義塾大学理工学部博士課程・西 信哉(にし のぶや)さんに…

アルキルアミンをボロン酸エステルに変換する

不活性C(sp3)–N結合をボリル化する初めての反応が開発された。入手容易なアルキルアミンから様々な…

生物の仕組みに倣う:背景と光に応じて色が変わる顔料の開発

第165回目のスポットライトリサーチは、名古屋大学大学院工学研究科 ・坂井美紀(さかい みき)さんに…

イミデートラジカルを用いた多置換アミノアルコール合成

イミデートラジカルを用い、一挙に多置換アミノアルコールを合成する方法が開発された。穏和な条件かつ位置…

ジェフリー·ロング Jeffrey R. Long

ジェフリー·ロング(Jeffrey R. Long, 1969年xx月xx日-)は、アメリカの無機材…

PAGE TOP