[スポンサーリンク]

ナノ化学

ガボール・ソモライ Gabor A. Somorjai

ガボール・A・ソモライ(Gabor A. Somorjai、1935年5月4日(ハンガリー・ブダペスト)-)はアメリカの表面化学者である。米カリフォルニア大学バークリー校教授。

固体表面上でおきる現象を原子レベルで解明し、表面化学をひとつの研究分野として確立せしめた。2008年プリーストリーメダル受賞。

経歴

1935年5月4日、ハンガリーのブダペストにて生まれる。

1960年米国カリフォルニア大学バークリー校でPh.Dを取得、その後IBMの研究者として働き、1964年に同校に助教授としてポストを得る。准教授をへて1972年に教授になった後、いままで一貫して表面化学の研究を行っている。

1956 ブダペスト技術経済大学
1960 カリフォルニア大学バークリー校 博士号取得
1960 IBMリサーチスタッフ
1964 カリフォルニア大学バークリー校 助教授
1967 カリフォルニア大学バークリー校 准教授
1972 カリフォルニア大学バークリー校 教授

兼任・歴任

全米科学アカデミー会員(1979)、アメリカ芸術科学アカデミー会員(1983)

 

受賞歴

1981 ACS Colloid and Surface Chemistry Award
1986  Henry Albert Palladium Medal
1989 ACS Peter Debye Award in Physical Chemistry
1994 ACS Adamson Award in Surface Chemistry
1997 von Hippel Award
1998 ウルフ賞化学部門(ゲルハルト・エルトゥルとの共同受賞)
2000 ACS Creative Research in Homogeneous and Heterogeneous Catalysis
2000 Linas Pauling Medal
2002 アメリカ国家科学賞
2007 Langmuir Prize
2008 プリーストリーメダル
2010 BBVA Frontiers of Knowledge Award in Basic Sciences
2010 ENI New Frontiers of Hydrocarbons Prize
2010 Honda Prize
2011 BBVA Foundation Frontiers of Knowledge Award in Basic Sciences
2011 ENI New Frontiers of Hydrocarbons Prize
2013 National Academy of Sciences Award in Chemical Sciences
2015 William H. Nichols Medal of the New York Section of the American Chemical Society
2016  Theodore William Richards Medal Award

 

研究

なぜパラジウム・白金・ナノ粒子などの不均一系触媒は、固体にもかかわらず触媒として反応に関与するのか?――こういった化学に関する謎を解明すべく、ソモライ教授は様々な分析手法を用いて研究を進めている。

エチレンの水素化反応においては、白金触媒表面にエチリジン化学種が生成することを発見し、その構造を決定[1]。固体表面上でおきる現象を原子レベルで解明し、表面化学をひとつの研究分野として確立せしめた。 一連の研究業績は、固体表面における原子の挙動を理解するうえで重要であり、現在の花形研究となっているナノテクノロジーにも大きな影響を与えている。

コメント&その他

  1. 130人以上の博士号取得者を輩出、200人以上の博士研究員と共同研究を行う。
  2. 2007年に表面科学を対象としたノーベル化学賞がゲルハルト・エルトゥルに単独授与された。ソモライ教授は最有力候補の一人とされていただけに、この選外結果は各所で驚かれた。
  3. 彼の偉業を称え、アメリカ化学会はGabor A. Somorjai Awardを設立し、触媒化学において傑出した業績を上げた化学者を表彰している。
  4. 現在最も多く引用される表面科学者の一人である。

名言集

 

関連動画

https://www.youtube.com/watch?v=SWeyvOe7Xig

 

関連文献

  1. Kesmodel, L. L.; Dubois, L. H.; Somorjai, G. A. Chem. Phys. Lett. 1978, 56, 267. doi:10.1016/0009-2614(78)80236-X
  2. Ye, R.; Hurlburt, T. J.; Sabyrov, K.; Alayoglu, S.; Somorjai, G. A. Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 2016, 113, 5159.

関連書籍

外部リンク

The following two tabs change content below.
cosine

cosine

博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。 関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。 素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 野依 良治 Ryoji Noyori
  2. ロバート・レフコウィッツ Robert J. Lefkowitz…
  3. 山本明夫 Akio Yamamoto
  4. 長井長義 Nagayoshi Nagai
  5. ドナルド・トマリア Donald Tomalia
  6. ウィリアム・リプスコム William N. Lipscomb …
  7. カール−ヘインツ・アルトマン Karl Heinz Altman…
  8. ノーベル化学賞・受賞者一覧

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 高分子/金属・無機界面の相互作用と接着・密着性、耐久性の向上【終了】
  2. モリブデン触媒
  3. 化学探偵Mr.キュリー6
  4. シンガポールへ行ってきた:NTUとNUS化学科訪問
  5. グラファイト、グラフェン、ナノグラフェンの構造と電子・磁気機能【終了】
  6. NCL用ペプチド合成を簡便化する「MEGAリンカー法」
  7. ケクレの墓 (Poppelsdorf墓地)
  8. 磯部 寛之 Hiroyuki Isobe
  9. グラフェンの量産化技術と次世代デバイスへの応用【終了】
  10. 京都の高校生の学術論文が優秀賞に輝く

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

天然物の全合成研究ーChemical Times特集より

関東化学が発行する化学情報誌「ケミカルタイムズ」。年4回発行のこの無料雑誌の紹介をしています。…

「アジア発メジャー」狙う大陽日酸、欧州市場に参入

大陽日酸は北米に次ぐ成長が見込める欧州市場に参入を果たす。同業の米プラクスエアが欧州で展開する産業ガ…

典型元素触媒による水素を還元剤とする第一級アミンの還元的アルキル化

第149回のスポットライトリサーチは、大阪大学大学院工学研究科 博士後期課程3年の木下 拓也 (きの…

有機合成化学協会誌7月号:ランドリン全合成・分子間interrupted Pummerer反応・高共役拡張ポルフィリノイド・イナミド・含フッ素ビニルスルホニウム塩・ベンゾクロメン

化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2018年7月号がオンライン公開されました。今月号のキ…

ウィリアム・ロウシュ William R. Roush

ウィリアム・R・ロウシュ(William R. Roush、1952年2月20日(Chula Vis…

研究リーダーがPJを成功に導く秘訣

研究者が民間企業での面接において将来の展望について質問をされると、いずれは研究部門をまとめるリーダー…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP