[スポンサーリンク]

ケムステニュース

カレーの成分、アルツハイマー病に効く可能性=米研究

[スポンサーリンク]

crucmin.gif

米研究者が16日、カレーに含まる成分が、脳の働きを阻害しアルツハイマー病を特徴付けるタンパク質を吸収する免疫細胞を、活性化する可能性があると発表した。
 カリフォルニア大学ロサンゼルス校のミラン・フィアラ博士の研究チームが全米科学アカデミー会報で発表した。

 これによると、インドカレーに独特の色を出す黄色い香辛料のターメリックに含まれている化合物が、アルツハイマー病の症状に対抗する特異な反応を誘発するとみられている(引用:世界日報)。

?カレーがアルツハイマー病に効く。本当でしょうか?UCLAの研究者が、記事にあるようにターメリックに含まれているクルクミンという化合物が、そのような作用を示すことを発見しました。

 実験用のねずみを使い、クルクミンを注射したところ、アルツハイマー病の免疫細胞を活性化したそうです。このクルクミン、見てのとおりフェノール構造を2つ有しているポリフェノールといわれるものの一種ですが、このアルツハイマー病に効くという効果だけでなく、以前からなにやら注目されてます。

 クルクミンは先にも記述したようにターメリック(ウコン)に含まれる物質のひとつであり、カレーの黄色い色がクルクミンとその類縁体の色です。抗酸化作用、抗菌作用を有し、抗がん剤としても、1988年から米国国立癌研究所にて研究開発が行われています。

 このクルクミンを含むウコンだけでなく、昔から使われているスパイス類には体によい化合物が多く含まれているものが多く、これらを利用した新薬やサプリメントの開発が日常的に行われています。例えば、一般的なものからいえば、よく二日酔い止めとしてウコンが売られていますが、これは胆汁の分泌を活発にし、肝臓全体の働きを良好に維持すると考えられています。とはいっても、やはりどんなものでもとり過ぎは禁物ですのでご注意ください。

  • 関連リンク

ウコン – Wikipedia

特集—ウコンに含まれる成分「クルクミン」とは? クルクミンやウコンの解説記事

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 白い粉の正体は…入れ歯洗浄剤
  2. 存命化学者達のハーシュ指数ランキングが発表
  3. 化学オリンピック:日本は金2銀2
  4. 健康食品から未承認医薬成分
  5. カネカ 日本の化学会社初のグリーンボンドを発行
  6. サリドマイド、がん治療薬に
  7. アルツハイマー病に対する抗体医薬が米国FDAで承認
  8. 環境省、04年版「化学物質ファクトシート」作成

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 軽くて強いだけじゃないナノマテリアル —セルロースナノファイバーの真価
  2. 手術中にガン組織を見分ける標識試薬
  3. 日本学術振興会賞受賞者一覧
  4. 化学実験系YouTuber
  5. 単一細胞レベルで集団を解析
  6. セルロースナノファイバーの真価【オンライン講座】
  7. 英文校正会社が教える 英語論文のミス100
  8. 「mihub」を活用したマテリアルズインフォマティクスの実践 -実験条件の最適化を促すための活用ケース-
  9. Elsevierのニッチな化学論文誌たち
  10. 実験ノートの字について

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2007年7月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

注目情報

最新記事

フローマイクロリアクターを活用した多置換アルケンの効率的な合成

第610回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院理学研究科(依光研究室)に在籍されていた江 迤源…

マリンス有機化学(上)-学び手の視点から-

概要親しみやすい会話形式を用いた現代的な教育スタイルで有機化学の重要概念を学べる標準教科書.…

【大正製薬】キャリア採用情報(正社員)

<求める人物像>・自ら考えて行動できる・高い専門性を身につけている・…

国内初のナノボディ®製剤オゾラリズマブ

ナノゾラ®皮下注30mgシリンジ(一般名:オゾラリズマブ(遺伝子組換え))は、A…

大正製薬ってどんな会社?

大正製薬は病気の予防から治療まで、皆さまの健康に寄り添う事業を展開しています。こ…

一致団結ケトンでアレン合成!1,3-エンインのヒドロアルキル化

ケトンと1,3-エンインのヒドロアルキル化反応が開発された。独自の配位子とパラジウム/ホウ素/アミン…

ベテラン研究者 vs マテリアルズ・インフォマティクス!?~ 研究者としてMIとの正しい向き合い方

開催日 2024/04/24 : 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足…

第11回 慶應有機化学若手シンポジウム

シンポジウム概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大…

薬学部ってどんなところ?

自己紹介Chemstationの新入りスタッフのねこたまと申します。現在は学部の4年生(薬学部)…

光と水で還元的環化反応をリノベーション

第609回のスポットライトリサーチは、北海道大学 大学院薬学研究院(精密合成化学研究室)の中村顕斗 …

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP