[スポンサーリンク]

ケムステニュース

環境対策と経済性を両立する電解酸化反応、創造化学が実用化実験

[スポンサーリンク]


TEMPO 温和な条件で効率良くアルコール類を酸化できる「3次元ネットワークポリマーを用いる間接電解酸化法」の実用化を目指す創造化学研究所は、2005年1月に完成した実用化ベンチ・プラントが順調に稼働していることを明らかにした。


このプラントは10kg/月もしくは100kg/月オーダーで酸化反応を実行できる汎用的な装置で、正常な稼動と標的化合物の低コスト・高効率合成を確認済みである。現在は共同開発パートナー数社からの受託合成を実施しており、今後は「共同開発パートナーをさらに増やし、技術の実用化や量産プラントの構築などを加速したい」(代表取締役社長で岡山大学名誉教授でもある鳥居滋氏)と言う。(引用:nikkeibp.jp)


 有機酸化触媒であるTEMPO( 2,2,6,6-Tetramethylpiperidinyloxy)を3次元ネットワークポリマー担体に固定したものを酸化触媒として用いています。


TEMPO酸化自体、TEMPOが触媒量であり温和な条件で、さらに安価に収率よく酸化できる為、大学の研究室などでも最近大量合成の際多く使われています。Swern酸化なども大量合成に用いられますが、くさいMe2Sが副生したり、中間体が不安定なため低温が必要となります。


関連ニュース


宇部興産、MCPTや京大と共同でスワン酸化反応を室温で反応させる技術を開発(2005.4.15)


創造化学研究所、環境負荷の少ない実証ベンチプラント稼動へ(2005.2.7)

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 旭化成ファインケム、新規キラルリガンド「CBHA」の工業化技術を…
  2. 田辺製薬と三菱ウェルファーマが10月1日に合併へ‐新社名は「田辺…
  3. 第一稀元素化学工業、燃料電池視野に新工場
  4. マイクロ波化学が挑むプラスチックのリサイクル
  5. 何を全合成したの?Hexacyclinolの合成
  6. 秋の褒章2009 -化学-
  7. BASF、新規のキラル中間体生産プロセスを開発!
  8. 「化学五輪」準備組織が発足、委員長に野依氏

注目情報

ピックアップ記事

  1. 稲垣伸二 Shinji Inagaki
  2. ブレオマイシン /Bleomycin
  3. ガラスのように透明で曲げられるエアロゲル ―高性能透明断熱材として期待―
  4. ケムステの記事が3650記事に到達!
  5. ミツバチの活動を抑えるスプレー 高知大発の企業が開発
  6. 顕微鏡で化学反応を見る!?
  7. 有機反応の立体選択性―その考え方と手法
  8. 2011年イグノーベル賞決定!「わさび警報装置」
  9. 有機合成化学協会誌2024年4月号:ミロガバリン・クロロププケアナニン・メロテルペノイド・サリチル酸誘導体・光励起ホウ素アート錯体
  10. スピノシン Spinosyn

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2005年8月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

注目情報

最新記事

アクリルアミド類のanti-Michael型付加反応の開発ーPd触媒による反応中間体の安定性が鍵―

第622回のスポットライトリサーチは、東京理科大学大学院理学研究科(松田研究室)修士2年の茂呂 諒太…

エントロピーを表す記号はなぜSなのか

Tshozoです。エントロピーの後日談が8年経っても一向に進んでないのは私が熱力学に向いてないことの…

AI解析プラットフォーム Multi-Sigmaとは?

Multi-Sigmaは少ないデータからAIによる予測、要因分析、最適化まで解析可能なプラットフォー…

【11/20~22】第41回メディシナルケミストリーシンポジウム@京都

概要メディシナルケミストリーシンポジウムは、日本の創薬力の向上或いは関連研究分野…

有機電解合成のはなし ~アンモニア常温常圧合成のキー技術~

(出典:燃料アンモニアサプライチェーンの構築 | NEDO グリーンイノベーション基金)Ts…

光触媒でエステルを多電子還元する

第621回のスポットライトリサーチは、分子科学研究所 生命・錯体分子科学研究領域(魚住グループ)にて…

ケムステSlackが開設5周年を迎えました!

日本初の化学専用オープンコミュニティとして発足した「ケムステSlack」が、めで…

人事・DX推進のご担当者の方へ〜研究開発でDXを進めるには

開催日:2024/07/24 申込みはこちら■開催概要新たな技術が生まれ続けるVUCAな…

酵素を照らす新たな光!アミノ酸の酸化的クロスカップリング

酵素と可視光レドックス触媒を協働させる、アミノ酸の酸化的クロスカップリング反応が開発された。多様な非…

二元貴金属酸化物触媒によるC–H活性化: 分子状酸素を酸化剤とするアレーンとカルボン酸の酸化的カップリング

第620回のスポットライトリサーチは、横浜国立大学大学院工学研究院(本倉研究室)の長谷川 慎吾 助教…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP