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ソープ・インゴールド効果 Thorpe-Ingold Effect

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概要

環化反応の速度を変化させる置換基効果の一種。反応点を結ぶ分子鎖に嵩高いgem-置換基を付け加えることで環化反応速度を大きく出来る。gem-ジアルキル効果とも呼ばれる。

基本文献

反応機構

Thorpe-Ingold効果を引き起こす要素としては以下の2つが考えられている。

① 角圧縮効果:gem-置換基があると結合角度がtetrahedral(109.5o)よりも小さくなる。これにより、特に小員環形成過程の速度が向上する。

thorpe_ingold_5.gif ② 配座自由度の減少: gem-置換基との立体反発により環化に有利な配座に誘導される確率が高まり、環化が速くなる.。 thorpe_ingold_6.gif

反応例

環形成反応であれば平衡定数(熱力学支配の現象)にも解釈として用いることができる。

thorpe_ingold_2.gif

チオアセタールは分子内環化をThorpe-Ingold効果で加速させるため、無保護ケトンをそのまま用いるより有益な場合がある。 thorpe_ingold_4.gif

プロドラッグ化や新たな保護基としての応用を指向し、さらに効果を高める分子設計として、「トリメチルロック」が提案されている。[1] thorpe_ingold_3.gif

参考文献

  1. Levine, M. N.; Raines, R. T. Chem. Sci. 2012, 3, 2412. DOI: 10.1039/C2SC20536J

関連書籍

外部リンク

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cosine

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。 関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。 素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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