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チオール-エン反応 Thiol-ene Reaction

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概要

チオールおよびアルケン間の結合形成反応。化学選択性・官能基許容性が高くかつ副反応を生じにくいことから、クリックケミストリーを体現する反応の一つと捉えられている。

 

基本文献

  • Posner, T. Chem. Ber. 1905, 38, 646.
  • Hoyle, C. E.; Bowman, C. N. Angew. Chem. Int. Ed.2010, 49, 1540. DOI: 10.1002/anie.200903924

 

反応機構

開始剤によって生じたチイルラジカルが付加する連鎖機構で進行する。 thiol_ene_2.gif

反応例

とりわけデンドリマー合成における新手法として注目を集めている。以下はその一例[1]。 thiol_ene_3.gif

実験手順

 

実験のコツ・テクニック

 

参考文献

[1] Killops, K. L.; Campos, L. M.; Hawker, C. J. J. Am. Chem. Soc. 2008, 130, 5062. DOI: 10.1021/ja8006325

 

関連書籍

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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