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MSH試薬 MSH reagent

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概要

MSH試薬(O-(mesitylsulfonyl)hydroxylamine)はNH2単位を導入できる求電子的アミノ化剤である。Beckmann転位Neber転位N-アミノ化反応などを進行させる試薬としても有用である。乾固させると爆発性があることから、現在では市販されておらず、また使用には注意を要する。

類似用途に使える試薬としてはO-(2,4-dinitrophenyl)hydroxylamineがある。こちらはMSHに比べて比較的取り扱いやすく、大量合成も可能である。

MSH_1

基本文献

<review for MSH>

<O-(2,4-dinitrophenyl)hydroxylamine>

反応例

MSH試薬を用いるBeckmann転位を鍵工程とするPinnaic acidの全合成[1]

MSH_0

ボロン酸→アニリンへの変換[2]

MSH_3

NHアジリジンの単工程合成[3]

MSH_4

 

実験手順

O-(2,4-dinitrophenyl)hydroxylamineの調製法[4]

MSH_2

 

参考文献

  1. Xu, S.; Arimoto, H.; Uemura, D. Angew. Chem. Int. Ed. 2007, 46, 5764. DOI:10.1002/anie.200701581
  2. Zhu, C.; Li, G.; Ess, D. H.; Falck, J. R.; Kurti, L. J. Am. Chem. Soc. 2012, 134, 18253. DOI: 10.1021/ja309637r
  3. Jat, J. L.; Paudyal, M. P.; Gao, H.; Xu, Q.-L.; Yousufuddin, M.; Devarajan, D.; Ess, D. H.; Kurti, L.; Falck, J. R. Science 2014, 343, 61. DOI:10.1126/science.1245727
  4. Legault, C.; Charette, A. B. J. Org. Chem. 200368, 7119. DOI: 10.1021/jo034456l

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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