玉尾皓平 Kohei Tamao
(写真:Japan Nanonet Bulletin 第35号)
- 概要
玉尾皓平(たまお こうへい, 1942年10- )は日本の有機化学者。博士(工学)。京都大学名誉教授。現在独立行政法人理化学研究所 和光研究所 フロンティア研究システムシステム長である。一貫して有機ケイ素化学に関する研究を行い、世界的に有名なカップリング反応、酸化反応を開発した。2007年山本尚シカゴ大教授とともに日本学士院賞を受賞。
- 経歴
1965年京都大学工学部合成化学科を卒業、同大学大学院工学研究科に進学、1970年に博士課程を修了された。1970年4月に京都大学工学部助手,1986年に助教授となり,1993年に京都大学化学研究所教授に昇任後、研究所所長などを経て、2005年京都大学退官後は理化学研究所のフロンティア研究システムセンター長として活躍している。
| 年 | 経歴 |
| 1965 | 京都大学工学部合成化学科卒業 |
| 1970 | 京都大学大学院工学研究科合成化学専攻博士課程修了 |
| 1971 | 京都大学工学博士(指導教授、熊田 誠:Organodisilanes) |
| 1970 | 京都大学工学部合成化学科助手 |
| 1986 | 京都大学工学部合成化学科助教授 |
| 1993 | 京都大学化学研究所教授 |
| 2000 | 京都大学化学研究所所長 |
| 2004 | 附属元素科学国際研究センター長 |
| 2005~ | 理化学研究所フロンティア研究システムセンター長 |
- 受賞歴
| 年 | 経歴 |
| 1977 | 日本化学会進歩賞 |
| 1999 | 日本化学会賞 |
| 2002 | 東レ化学技術賞 |
| 2002 | Kipping賞 |
| 2003 | 朝日賞 |
| 2003 | 向井賞 |
| 2004 | 紫綬褒章 |
| 2007 | 日本学士院賞 |
- 研究
一貫して「元素の本質的特性に着目した物質創製」を基本概念とした元素科学研究をおこない、1973年に熊田 誠教授(当時)とアリールハライド・アリールトリフラートとGrignard試薬間の、ニッケル触媒によるクロスカップリング反応である、熊田-玉尾-Corriuクロスカップリングを開発した[1]。本手法は触媒的クロスカップリング反応という一大分野の礎となるものであり,今日の物質創製に不可欠な手法として広く応用されている。その後炭素-ケイ素結合の過酸化水素酸化によるアルコール合成法の開発(玉尾酸化)[2]、官能性ケイ素アニオン化学の開拓・確立,ケイ素を含む環状化合物シロール類の簡便合成法の開発とエレクトロルミネッセンス(EL)素子への応用など、有機合成化学から新機能性物質科学に亘る幅広い分野の科学技術の発展に多大な貢献を行った。
- 関連論文
[1] Tamao, K.; Kumada, M. et al.Bull, Chem. Soc. Jpn.1976.49, 1958.
[2] Tamao, K. et al.Organometallics1983,2, 1694.
・K. Tamao, J. Orgnomet. Chem. 2002, 653. 23.
- コメント&その他
現在は京都大学を退官し、理化学研究所に移り、研究以外にも元素の用途などについての写真やイラストを盛り込んだユニークな周期表を作成するなど、化学を広めるため活動しています。
- 関連書籍
- 関連リンク
熊田-玉尾-Corriuクロスカップリング(ODOOS)
玉尾酸化(ODOOS)
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