[スポンサーリンク]

化学者のつぶやき

今年の光学活性化合物シンポジウム

[スポンサーリンク]

 

先日、光学活性化合物シンポジウムに参加しました。今年で第21回目であり、参加費無料ですので、初めて本シンポジウムの名前を聞いた方も次回こそ参加しましょう。毎年、本シンポジウムでは、Yamada-Koga Prizeの受賞式と、受賞講演、その他に招待講演があります。

今年のYamada-Koga Prize 受賞者はProf. Andreas Pfaltz (Univ. of Basel)で、他にProf. Phil Baran (The Scripps Research Institute)、Dr. Katsuya Tagami (Eisai Co., Ltd.)、Prof. Teck Peng Loh (Nanyang Technological Univ.)らの講演会がありました。今回のシンポジウムは立ち見が出る程、大盛況でした。

opsympo2011.png
 講演会の後には発表会場でミキサーがあり、先生方とお話できるチャンスです。ところで学会の懇親会というと、学生など入れない固いイメージを持つと思いますが、本シンポジウムは、そこまで規模が大きくないので、気軽に懇親会、その後の二次会に参加できます。留学を希望している人などは、こんな機会にラボ事情を尋ねると良いのでは。
 また、各種奨学金獲得、日本学術振興会特別研究員、日本育英会の奨学金免除等に興味があっても、いざ個人で必要書類に全て目を通して応募となると非常に大変です。気軽なミキサーをそんな情報交換の場にしましょう。
 私は二次会の時に講演者テーブルに突撃しました。その席にて気さくにも講演したProf. Phil Baran、田上克也博士から話かけて頂き、研究の裏話を聞いてきました。Prof. Phil Baranとは、ラボへの留学と、ケムステの話をしてきました。エーザイの田上克也博士からはHALAVEN開発の秘話を伺い、会社でプロジェクトを立ち上げる時からの道のりを教えて頂きました。生理活性天然物の全合成から医薬品に繋がるという、全合成研究を行っている私にとってエキサイティングな内容でした。

関連記事

  1. パラトーシスを誘導する新規化合物トリプチセンーペプチドハイブリッ…
  2. MEXT-JST 元素戦略合同シンポジウム ~元素戦略研究の歩み…
  3. Q&A型ウェビナー カーボンニュートラル実現のためのマ…
  4. 提唱から60年。温和な条件下で反芳香族イソフロリンの合成に成功
  5. ホウ素が隣接した不安定なカルベン!ジボリルカルベンの生成
  6. MEDCHEM NEWSと提携しました
  7. 光触媒を用いるスピロ環合成法が創薬の未来を明るく照らす
  8. Reaxys PhD Prize再開!& クラブシンポ…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 数々の日本企業がIntel 2023 EPIC Supplier Program Awardを受賞
  2. 抗結核薬R207910の不斉合成
  3. ジュリア・リスゴー オレフィン合成 Julia-Lythgoe Olefination
  4. 赤﨑 勇 Isamu Akasaki
  5. グレーサー反応 Glaser Reaction
  6. クリック反応の反応機構が覆される
  7. 親水性ひも状分子を疎水性空間に取り込むナノカプセル
  8. 概日リズムを司る天然変性転写因子の阻害剤開発に成功
  9. Dead Endを回避せよ!「全合成・極限からの一手」シリーズ
  10. マックス・プランク Max Planck

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2011年11月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

注目情報

最新記事

第32回光学活性化合物シンポジウム

第32回光学活性化合物シンポジウムのご案内光学活性化合物の合成および機能創出に関する研究で顕著な…

位置・立体選択的に糖を重水素化するフロー合成法を確立 ― Ru/C触媒カートリッジで150時間以上の連続運転を実証 ―

第 659回のスポットライトリサーチは、岐阜薬科大学大学院 アドバンストケミストリー…

【JAICI Science Dictionary Pro (JSD Pro)】CAS SciFinder®と一緒に活用したいサイエンス辞書サービス

ケムステ読者の皆様には、CAS が提供する科学情報検索ツール CAS SciFind…

有機合成化学協会誌2025年5月号:特集号 有機合成化学の力量を活かした構造有機化学のフロンティア

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年5月号がオンラインで公開されています!…

ジョセップ・コルネラ Josep Cornella

ジョセップ・コルネラ(Josep Cornella、1985年2月2日–)はスペイン出身の有機・無機…

電気化学と数理モデルを活用して、複雑な酵素反応の解析に成功

第658回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院 農学研究科(生体機能化学研究室)修士2年の市川…

ティム ニューハウス Timothy R. Newhouse

ティモシー・ニューハウス(Timothy R. Newhouse、19xx年xx月x日–)はアメリカ…

熊谷 直哉 Naoya Kumagai

熊谷 直哉 (くまがいなおや、1978年1月11日–)は日本の有機化学者である。慶應義塾大学教授…

マシンラーニングを用いて光スイッチング分子をデザイン!

第657 回のスポットライトリサーチは、北海道大学 化学反応創成研究拠点 (IC…

分子分光学の基礎

こんにちは、Spectol21です!分子分光学研究室出身の筆者としては今回の本を見逃…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP