[スポンサーリンク]

会告

ストックホルム国際青年科学セミナー参加学生を募集開始 ノーベル賞のイベントに参加できます!

[スポンサーリンク]

一週間スウェーデンに滞在し、ノーベル賞受賞者と直接交流するなどの貴重な機会が与えられるセミナーStockholm International Youth Science Seminar(ストックホルム国際青年科学セミナー:SIYSS)の募集が始まりました。

ストックホルム国際青年科学セミナーとは

ストックホルム国際青年科学セミナーとはノーベル賞週間に合わせて開催されるもので、世界各国から派遣された若手科学者が集い次のような行事に参加することができます。

  1. ノーベル賞受賞者の記念講演、祝賀レセプション、授賞式、晩餐会など一通りの行事に参加
  2. スウェーデン最大の教育・研究機関であるカロリンスカ研究所やストックホルムの大学・企業の訪問
  3. 現地の高校生に英語で各自の研究を発表

昨年は、世界17カ国24人の学生が参加しました。日本から毎年2名の学生がこのセミナーに参加していて派遣者のコメントが掲載されています。ケムステでは、2013年にこのSIYSSに参加した川井準也さんの体験記を紹介していますが、とても貴重な体験をたくさんされたことがよくわかります。さらに、費用はパスポート取得費、個人の保険以外すべて国際科学技術財団持ちとなります。

応募要項

肝心な応募条件ですが、

  • 「物理・化学・工学・生命・農学・医学」分野が専門の18から24歳の日本国籍の学生:過去の派遣者をみると様々な分野の学生が参加しています。昨年は、高専生として香川高専の春日貴章さんが始めてSIYSSに参加したそうです。そのため、高専の学生さんもチャンスは大いにあります。
  • 英語力を駆使して十分なコミュニケーションがとれること:具体的には、TOEIC700点かTOEFL540点以上のスコアが必要です。
  • 異文化への関心と社交性のあること、セミナーに参加できる健康状態であること、科学技術への興味と探究心のあること

このように英語力があれば、理系修士までの学生さんどなたでも応募できますが、東京大学などの大学では学内選考を行っているようです。そのため、まず所属の先生と事務に確認したほうがよさそうです。

スケジュールは、下記のようになっていて書類を提出することが第一歩で、二次選考では、英語と日本語の面接があります。

募集期間 5月19日(金)~8月31日(木)
推薦書及び小論文提出期限 8月31日(木)
書類選考結果通知 9月8日(金)(ご本人に郵便にて通知)
面接 (場所:東京) 9月14日(木)(時間は書類選考合格者のみにお知らせいたします)
合否発表 9月28日(木)(ご本人に郵便にて通知)
派遣日程 12月4日出発、12月12日帰国

書類は、下記のとおりです。

  1. 派遣候補者推薦書
  2. 小論文「ストックホルムで何を学びたいか」
  3. 現在行っている研究内容の解説文及びポスター発表の方法
  4. TOEICスコアシート(700点以上) 同レベルであればTOEFLや英検でも可
  5. 担当教官による推薦状

もちろん重要なのは、2と3だと思います。これは筆者の意見ですが、2に関して、いったん学生が研究室に入ると他の分野の学生や専門家と交流する機会はほとんどありませんが、このSIYSSではノーベル賞受賞者というもっとも偉大な研究者の方や同世代の研究者と専門が異なっていても交流できるということが素晴らしい点であり、そのメリットを訴える必要があると思います。また、3に関しては、専門外の人にもわかりやすいように説明する必要があります。就活などのプレゼンで、自分の実験結果をもりもりと説明する人がよくいますが、結局聞き手が知りたいのは、どういう問題が努力によってどう解決されたかです。自分がしゃべりたいことを延々と説明することができるのは、招待講演や基調講演だけです。

日本で二人しか選出されないのでとても狭き門ですが、とても貴重な一週間をタダでストックホルムで過ごすことができるので応募する価値はあると思います。なお書類選考の締め切りは8月31日で、応募フォームはここからダウンロードできます。

関連リンク

Avatar photo

Zeolinite

投稿者の記事一覧

ただの会社員です。某企業で化学製品の商品開発に携わっています。社内でのデータサイエンスの普及とDX促進が個人的な野望です。

関連記事

  1. 【産総研・触媒化学研究部門】新卒・既卒採用情報
  2. 触媒量の金属錯体でリビング開環メタセシス重合を操る
  3. 導電性ゲル Conducting Gels: 流れない流体に電気…
  4. ケムステVシンポまとめ
  5. 温故知新ケミストリー:シクロプロペニルカチオンを活用した有機合成…
  6. 第464回生存圏シンポジウム バイオナノマテリアルシンポジウム2…
  7. 転位のアスレチック!(–)-Retigeranic acid A…
  8. ケムステのライターになって良かったこと

注目情報

ピックアップ記事

  1. アメリカの大学院で学ぶ「提案力」
  2. 「未来博士3分間コンペティション2020」の挑戦者を募集
  3. 科学技術教育協会 「大学化合物プロジェクト」が第2期へ
  4. 【追悼企画】鋭才有機合成化学者ーProf. David Gin
  5. エキノコックスにかかわる化学物質について
  6. 高分子材料中の微小異物分析技術の実際【終了】
  7. Reaxys無料トライアル実施中!
  8. 第94回日本化学会付設展示会ケムステキャンペーン!Part I
  9. 2024年ノーベル化学賞は、「タンパク質の計算による設計・構造予測」へ
  10. 石テレ賞、山下さんら3人

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2017年5月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

注目情報

最新記事

有馬温泉で鉄イオン水溶液について学んできた【化学者が行く温泉巡りの旅】

有馬温泉の金泉は、塩化物濃度と鉄濃度が日本の温泉の中で最も高い温泉で、黄褐色を呈する温泉です。この記…

HPLCをPATツールに変換!オンラインHPLCシステム:DirectInject-LC

これまでの自動サンプリング技術多くの製薬・化学メーカーはその生産性向上のため、有…

MEDCHEM NEWS 34-4 号「新しいモダリティとして注目を浴びる分解創薬」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

圧力に依存して還元反応が進行!~シクロファン構造を活用した新機能~

第686回のスポットライトリサーチは、北海道大学大学院理学研究院化学部門 有機化学第一研究室(鈴木孝…

第58回Vシンポ「天然物フィロソフィ2」を開催します!

第58回ケムステVシンポジウムの開催告知をさせて頂きます!今回のVシンポは、コロナ蔓延の年202…

第76回「目指すは生涯現役!ロマンを追い求めて」櫛田 創 助教

第76回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第75回「デジタル技術は化学研究を革新できるのか?」熊田佳菜子 主任研究員

第75回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第74回「理想的な医薬品原薬の製造法を目指して」細谷 昌弘 サブグループ長

第74回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第57回ケムステVシンポ「祝ノーベル化学賞!金属有機構造体–MOF」を開催します!

第57回ケムステVシンポは、北川 進 先生らの2025年ノーベル化学賞受賞を記念して…

櫛田 創 Soh Kushida

櫛田 創(くしだそう)は日本の化学者である。筑波大学 数理物質系 物質工学域・助教。専門は物理化学、…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP