[スポンサーリンク]

化学者のつぶやき

有機合成で発生する熱量はどのくらい?EasyMax HFCal

[スポンサーリンク]

有機合成を行うと多くの場合発熱が見られます。発熱が大きい、小さいだけの情報では小容量では問題無いのですが、スケールを大きくすると様々な問題が発生してきます。

時にはそれが大きな事故につながることもあり、熱量の制御は化学反応において大きな課題となっています。

今回はこの熱の大きさを求める事のできる機械を試す事ができました。

それがメトラー・トレド社から発売されている

EasyMax HFCal

という製品です。

トータルの発熱量がマウス操作だけで得る事ができました、合わせて熱の出るタイミングもトレンドとして得る事ができ反応追跡にも使えそうです。

単体で動かすものというよりか、同社の有機合成装置に設置できるオプションという位置付けになります。今年でた新製品というわけではないですが、せっかく試すことができましたので今回はこの製品についてご紹介したいと思います。まずは、製品デモをオンラインで行いましたので以下の動画をみてただければ分かりやすかと思います。

反応熱量計を使用すると何がわかる?

反応熱量計を使用すると下記がわかります。

  • 反応開始点・反応終点
  • 反応速度に影響を与える要因
  • 発生するエネルギーとタイミング
  • 総括伝熱係数U
  • 断熱温度上昇
  • 熱による反応率
  • 蓄熱
  • スケールアップ時に必要な冷却能力
  • 暴走シナリオ
  • プロセス安全性の5段階評価

以上のことは、反応を理解するために必要なことですし、安全性を考えればこれらをしっかり測定しておくことが重要となります。

反応熱量計の必要性とは?

繰り返しになりますが、新規化合物を開発し製造へとスケールアップするには、反応経路や製造法など全てのプロセスパラメーターを理解することが必要です。特にスケール変更した際の安全性を確保するためには、スケールアップパラメータと並んで、安全性に関する情報も重視する必要があります。

小スケールの段階からより良い反応熱の情報が得られることにより、最終的な時間と労力を省き開発を迅速化することができます。

プロセス安全性評価機器

 以前ご紹介したEasyMax(パーソナル有機合成装置 EasyMax 402 をデモしてみた | Chem-Station (ケムステ))にオプションで反応熱量計を追加することもできます。

今回行ったデモでは、無水酢酸の水和反応を基に発熱量の算出を行いました。1回の実験から断熱温度上昇や反応熱、安全性検討など多くの情報を得ることができたと思います。

試薬添加のトレンド上に反応熱や未反応物の蓄積などの重ね書きが可能で、データを可視化、数値化することができました。

お問い合わせ先

お客様先でのデモンストレーションもできるそうですので、ご興味ございましたら下記からお問い合わせ可能です。

化学プロセスの安全性評価 | メトラー・トレド (mt.com)

また、関連したセミナーも8月下旬以降から開催されているようで合わせてご確認いただければと思います。

■8月31日(木) 13:30~14:30 晶析プロセスの最適化やPATの活用・解析のコツをご紹介

晶析アドバンスセミナー | メトラー・トレド (mt.com)

■9月20日(水) 10:00-11:30  研究開発におけるラボのデジタル化DXについてご紹介

デジタル化の未来!有機合成や晶析プロセスの実験データ管理 | メトラー・トレド (mt.com)

■10月20日(金) 13:30-14:30 医薬・化学業界におけるプロセス開発を促進、効率化

十全化学後藤様によるPATを活用した反応解析の事例紹介 | メトラー・トレド (mt.com)

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 触媒的C-H活性化型ホウ素化反応
  2. 電池材料粒子内部の高精細な可視化に成功~測定とデータ科学の連携~…
  3. キラル超原子価ヨウ素試薬を用いる不斉酸化
  4. アルメニア初の化学系国際学会に行ってきた!③
  5. ビジネスが科学を待っている ー「バイオ」と「脱炭素」ー
  6. たるんだ肌を若返らせる薄膜
  7. 有機反応を俯瞰する ー挿入的 [1,2] 転位
  8. OIST Science Challenge 2022 (オンラ…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 【7月開催】第十回 マツモトファインケミカル技術セミナー   オルガチックスによるPFAS(有機フッ素化合物)代替技術の可能性
  2. OMCOS19に参加しよう!
  3. 太陽ホールディングスってどんな会社?
  4. Nanomaterials: An Introduction to Synthesis, Properties and Applications, 2nd Edition
  5. デイヴィッド・マクミラン David W. C. MacMillan
  6. 実験手袋をいろいろ試してみたーつかいすてから高級手袋までー
  7. 私立武蔵高 の川崎さんが「銀」 国際化学オリンピック
  8. 人工プレゼン動画をつくってみた
  9. 有機合成化学協会誌2023年10月号:典型元素・テトラシアノシクロペンタジエニド・二重官能基化・パラキノジメタン・キナゾリノン
  10. 文化勲章にノーベル賞の天野さん・中村さんら7人

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2023年8月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

注目情報

最新記事

第13回慶應有機化学若手シンポジウム

概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大学理工学部・理工学研究科…

ラジカル機構で一挙に環化!光励起PdによるPAHの合成

可視光励起パラジウムを用いたアリールハライドと末端アルキンのラジカルカスケード環化を報告した。得られ…

【産総研・触媒化学研究部門】新卒・既卒採用情報

触媒部門では、「個の力」でもある触媒化学を基盤としつつも、異分野に積極的に関わる…

励起状態での配位結合解離を利用して二重CPLを示す分子を開発!

第701回のスポットライトリサーチは、名古屋大学 学際統合物質科学研究機構(IRCCS, 山口茂弘研…

化学・工学・情報系研究者も応募可能! 上原財団の研究助成が40周年で進化

上原記念生命科学財団の助成金をご存知でしょうか。私も2014年に本助成をいただき、その後、研究室を主…

【ナード研究所】新卒採用情報(2027年卒)

NARDでの業務は、「研究すること」。入社から、30代・40代・50代…と、…

【ユシロ】新卒採用情報(2027卒)

ユシロは、創業以来81年間、“油”で「ものづくり」と「人々の暮らし」を支え続けている化学メーカーです…

岡田洋平 Yohei OKADA

岡田 洋平(Yohei Okada, 1984年8月9日- )は、日本の有機化学者である。専…

信田尚毅 Naoki SHIDA

信田 尚毅(Naoki Shida, 1988年 12月20日- )は、日本の化学者・工学者である。…

佐藤英祐 Eisuke SATO

佐藤 英祐(さとう えいすけ, 1990年11月-)は、日本の有機合成化学者である。専門分野は有機合…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP