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ポリマーを進化させる!機能性モノマーの力

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アゾ重合開始剤とその関連技術について学べるシリーズ第4弾!

前回までの記事では、アゾ重合開始剤のラジカル重合での役割やRAFT重合について詳しく説明しました。

 

ポリマーの設計には、重合の種類、適切な開始剤の選択、重合の制御方法など、さまざまな要素が考慮されますが、ポリマーの物性において最も重要な要素は「モノマー」です。

最終回となる今回は、「機能性モノマー」についてご紹介させていただきます。機能性モノマーを組み込むことによって、ポリマーに特別な機能を付与できるため、世の中には様々な官能基(部分構造)を有するモノマー類が存在します。

富士フイルム和光純薬株式会社では、各種機能性モノマーをご用意しております。ここでご紹介したもの以外の機能を付与したい場合は、お問い合わせよりご相談ください!

機能性モノマーとは?                                        

機能性モノマーとは、特定の機能を持つ部分構造を有したモノマーのことです。

通常のモノマーはポリマー鎖を形成するのみですが、機能性モノマーは、形成されるポリマーに特定の機能や特性を持たせることができます。

付与できる機能は、親水性や疎水性、強度、耐久性、光学的特性など、多岐にわたります。

また、低分子化合物の添加によってポリマーを改質した場合、時間と共に溶出したり、揮発したりすることによって機能が損なわれる場合がありますが、機能性モノマーを使用した場合はポリマーの中に共有結合によって組み込まれているため、低分子量成分の溶出、揮発の問題を軽減できます。

親水性の付与(FOM-03010)

FOM-03010は、高い親水性を発現するベタイン構造と、メタクリルアミド基とを含有した富士フイルム独自の新規モノマーです。高い親水性、生体適合性とともに、安定性に優れています。

水に50wt%以上溶解するほか、メタノール、エタノールなどの溶媒にも容易に溶けます。

親水性を付与することで、下記のような用途にご活用いただけます。

・各種製品への生体適合性付与

例:医療用器具、分析機器用材料、バイオ工学用材料

・親水性・防汚コーティング

例:分離膜、分析機器、建材、吸水材、繊維、生活用品、洗浄剤

・保水・保湿材料

例:化粧品・トイレタリー製品添加剤、土木材料、衛生用品

・各種硬化組成物の親疎水性制御

例:塗料、コーティング、練りこみ成形体、印刷材料、ゲル、製剤材料

 

ポリマー側鎖にアクリル基の付与(FOM-03014、03015、03016)

重合後の脱塩酸によりポリマー側鎖にアクリル基の付与が可能です(下記の図を参照)。

アクリル基とは、二重結合を持つ化学官能基のことです。アクリル基を付与することで、新たに重合する部分を作り出し、別の機能性モノマーやポリマー同士の結合できます。また、アクリル基によりUV硬化が可能になります。

ポリマーにアクリル基のような反応点を持たせる方法としては、イソシアネートとヒドロキシ基を反応させる方法や、エポキシ基と(メタ)アクリル酸を反応させる方法があります。ただし、これらの方法は不純物が残るというデメリットがあります。一方、FOM-03014、FOM-03015、FOM-03016を使用した場合、不純物が残らず、さらにモノマーの分子量が小さいため、アクリル基の導入量が高くなるという利点があります。

※本製品はサンプル提供の際、誓約書の同意が必要です。ご希望の方は、下記のお問い合わせよりご連絡ください。

 

UV吸収能の付与(FOM-03017)                 

ポリマーにUV吸収能を付与します。

FOM-03017は可視光線(波長が約400nm~800nmの電磁波)を吸収しないため、UV-Bの吸収と可視光透過性(着色低減)の両立が可能です。

また、ポリマーに重合で組み込むため、UV吸収材(低分子化合物)を添加した場合に比べて溶出を抑制できます。

※本製品はサンプル提供の際、誓約書の同意が必要です。ご希望の方は、下記のお問い合わせよりご連絡ください。

 

分散性の付与(FOM-03018)   

長鎖の構造を持ち、ポリマーに分散性の付与が可能です。 

分散性を付与することで、溶剤、添加剤、顔料などを均一に分散させ、高い安定性を得ることができます。

ポリマーに組み込むことにより、固体表面に界面活性剤を吸着させることなく、分散性を持ったポリマーを作成できます。

※本製品はサンプル提供の際、誓約書の同意が必要です。ご希望の方は、下記のお問い合わせよりご連絡ください。

重合性酸化防止剤(TRIAM-100)

TRIAM-100は反応性の酸化防止剤であり、プラスチックや合成樹脂並びに、潤滑剤等への添加剤として利用できます。TRIAM-100の反応性を利用することにより、揮発せず有機溶媒等に抽出されない酸化防止剤として使用することができます。 また、出発原料として更に付加価値の高い添加剤を合成することができます。

密着性の付与(ASA)

ASAはアリル基を有する無水コハク酸です。ポリマー主鎖への導入により、ガラスや金属への密着性向上などの効果が期待できます。

当社の研究部門でも大好評のツールですので、研究の際には是非ご活用ください!

ここまでお読みいただきありがとうございました。

富士フイルム和光純薬では、豊富な知見から様々なご提案をさせていただいております。皆様の研究をサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。

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アゾ重合開始剤とその関連技術について学べるシリーズ

 

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