[スポンサーリンク]

ケムステニュース

新元素、2度目の合成成功―理研が命名権獲得

[スポンサーリンク]

リケニウム

 

昨年7月に発見された、現在知られているどの元素よりも重い原子番号113番の新元素を再び合成することに、理化学研究所(埼玉県和光市)の森田浩介研究員らの実験チームが23日までに成功した。
昨年、加速器を使って合成に成功した新元素は1個のみだったが、今回再現性が確認されたことで、国際学会で認められ、日本の研究者が命名権を獲得する可能性が高まった。
チームは3月23日、前回同様に加速器で原子番号30の亜鉛原子を飛ばし、原子番号83の金属原子のビスマスでできた標的に当てて融合させる方法で新元素を合成する実験を開始。1秒あたり2・5兆個の亜鉛原子を標的に衝突させた結果、4月2日未明に再び新元素1個を検出した。5月中旬から3個目の合成実験を始める予定。(引用:共同通信

 

おめでとうございます!新元素の場合、過去の例に間違いが多く、1度での発見では確証があるとは認められません。再現性がとれてはじめて新元素と認められ、命名権を獲得することができます。

筆者は別の研究員とのディスカッションがあり、そのついでに先日行われた理研の一般公開に行ってきました。森田研究員の講演が催されており、天気がいいこともあったのでしょう、非常に多くの人が訪れていました。理科離れといわれてますが、興味のある方は意外と多いんですね。それにしても森田さんは非常に特徴ある顔立ちをされていますね。一般公開では、「森田さんキャラクター」入りのマウスパッドが配られていたほどです。

森田浩介

さて気になる名前はやはりリケニウムになるのでしょうか?それともジャポニウム?理研のある和光で見つかったため、ワコウニウムという候補もでているようです。今後が楽しみですね。

 

関連書籍

[amazonjs asin=”4759811672″ locale=”JP” title=”元素生活 Wonderful Life With The ELEMENTS”][amazonjs asin=”4759814388″ locale=”JP” title=”元素検定”]


外部リンク

理化学研究所

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 武田薬品、高血圧治療剤が米で心不全の効能追加
  2. 大幸薬品、「クレベリン」の航空輸送で注意喚起 搭載禁止物質や危険…
  3. 京大北川教授と名古屋大学松田教授のグループが”Air Liqui…
  4. 夏の必需品ー虫除けスプレーあれこれ
  5. Jエナジーと三菱化が鹿島製油所内に石化製品生産設備を700億円で…
  6. 製薬特許売買市場、ネットに創設へ…大商とUFJ信託
  7. 米国ACSジャーナル・冊子体廃止へ
  8. 「サンゴ礁に有害」な日焼け止め禁止法を施行、パラオ

注目情報

ピックアップ記事

  1. フラーレンの単官能基化
  2. コーリー・フックス アルキン合成 Corey-Fuchs Alkyne Synthesis
  3. エチレンをつかまえて
  4. 648個の誘導体を合成!ペプチド創薬の新手法を開発
  5. 有機化学者の仕事:製薬会社
  6. 呉羽化学、明るさを保ちながら熱をカットする窓ガラス用素材
  7. ヴァレリー・フォキン Valery V. Fokin
  8. 幾何学の定理を活用したものづくり
  9. 原子間力顕微鏡 Atomic Force Microscope (AFM)
  10. 第33回「セレンディピティを計画的に創出する」合田圭介 教授

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2005年4月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

注目情報

最新記事

ナノグラフェンの高速水素化に成功!メカノケミカル法を用いた芳香環の水素化

第660回のスポットライトリサーチは、名古屋大学大学院理学研究科(有機化学研究室)博士後期課程3年の…

第32回光学活性化合物シンポジウム

第32回光学活性化合物シンポジウムのご案内光学活性化合物の合成および機能創出に関する研究で顕著な…

位置・立体選択的に糖を重水素化するフロー合成法を確立 ― Ru/C触媒カートリッジで150時間以上の連続運転を実証 ―

第 659回のスポットライトリサーチは、岐阜薬科大学大学院 アドバンストケミストリー…

【JAICI Science Dictionary Pro (JSD Pro)】CAS SciFinder®と一緒に活用したいサイエンス辞書サービス

ケムステ読者の皆様には、CAS が提供する科学情報検索ツール CAS SciFind…

有機合成化学協会誌2025年5月号:特集号 有機合成化学の力量を活かした構造有機化学のフロンティア

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年5月号がオンラインで公開されています!…

ジョセップ・コルネラ Josep Cornella

ジョセップ・コルネラ(Josep Cornella、1985年2月2日–)はスペイン出身の有機・無機…

電気化学と数理モデルを活用して、複雑な酵素反応の解析に成功

第658回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院 農学研究科(生体機能化学研究室)修士2年の市川…

ティム ニューハウス Timothy R. Newhouse

ティモシー・ニューハウス(Timothy R. Newhouse、19xx年xx月x日–)はアメリカ…

熊谷 直哉 Naoya Kumagai

熊谷 直哉 (くまがいなおや、1978年1月11日–)は日本の有機化学者である。慶應義塾大学教授…

マシンラーニングを用いて光スイッチング分子をデザイン!

第657 回のスポットライトリサーチは、北海道大学 化学反応創成研究拠点 (IC…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP