[スポンサーリンク]

ケムステニュース

金よりも価値のある化学者の貢献

XuGuangxian.jpg

30 年前、材料化学に必要な希土類(レアアース)金属を1トンを得る為に、なんと金5トンと交換しなければなりませんでした。?Chinese Academy of Sciences (CAS)のメンバーである北京大学のXu Guangxian教授はそれら金属の新しい抽出方法とそのプロセスを開発し、現在ではそのコストを豚肉程度まで下げることに成功しました(引用、訳:Chinadaily)。

?ちょっと題名に気になって読んでみました。たまには中国のニュースもよいかと。Xu Guangxian教授は現在中国の希土類元素の父と呼ばれているそうです。


 Xu(スー)教授は米国コロンビア大学で量子化学を専攻し、博士を取得しました。希土類元素の研究に乗り出す前に、彼は北京大学物理学科で、20年間働きました。彼の仕事は、Uranium-235の分離と核テクノロジーのためのUranium-238、重要な燃料材料の実験的な研究を行っています。

?その後、希土類元素の簡易分離法の研究に着手し、希土類元素の向流抽出法を開発しました。もともと他の金属、希土類元素同士の分離が難しく希土類元素発見当時は混ざったひとつの元素として報告されていたくらいです。そんな希土類の分離法を開発したことで、希土類元素の価格、例えばそのひとつであるサマリウム関して言えば、1970年代、金の5倍であったサマリウムが、昨年にはなんと1キログラムにつき20元(260円ほど)にまで落とすことに成功しました。そのため、冒頭に書いたように中国では希土類元素の父と呼ばれているというわけです。
「金よりも価値のある化学者。」
そうなりたいものです。


  • 関連リンク

Xu Guangxian in Baidu.com


The following two tabs change content below.
webmaster
Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. セントラル硝子、工程ノウハウも発明報奨制度対象に
  2. エコエネルギー 家庭で競争
  3. トムソン:2008年ノーベル賞の有力候補者を発表
  4. 信越化学1四半期決算…自動車や電気向け好調で増収増益…
  5. 2009アジアサイエンスキャンプ・参加者募集中!
  6. 東レ、ナノ構造制御技術を駆使した半導体実装用接着シートを開発
  7. シロアリに強い基礎用断熱材が登場
  8. よくわかる最新元素の基本と仕組み

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 有機反応の立体選択性―その考え方と手法
  2. サラシノール/Salacinol
  3. マイケル・レヴィット Michael Levitt
  4. 新コンテンツ「ケムステまとめ」をオープン
  5. プロリン ぷろりん proline
  6. だれが原子を見たか【夏休み企画: 理系学生の読書感想文】
  7. Pfizer JAK阻害薬tofacitinib承認勧告
  8. ミヤコシンA (miyakosyne A)
  9. 元素検定にチャレンジせよ!
  10. 高峰公園

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

専門家要らず?AIによる圧倒的高速なスペクトル解釈

第169回目のスポットライトリサーチは、東京大学大学院工学系研究科博士課程・清原慎さんにお願いしまし…

日本プロセス化学会2018ウインターシンポジウム

ご案内日本プロセス化学会(JSPC)が年2回主催するシンポジウムは、最新のプロセス化学の知識を習…

フラーレンの“籠”でH2O2を運ぶ

過酸化水素分子内包フラーレン誘導体を、大気圧・室温条件下で合成する方法が開発された。分子内包フラ…

北エステル化反応 Kita Esterification

概要ルテニウム触媒存在下、エチニルエチルエーテル試薬を脱水剤として用い、カルボン酸とアルコールか…

一人二役のフタルイミドが位置までも制御する

N-ヒドロキシフタルイミドを用いる逆マルコフニコフ型のヒドロアミノ化が報告された。遷移金属触媒および…

ジアゾニウム塩が開始剤と捕捉剤を“兼務”する

アリールジアゾニウム塩を用いたプレニルカルバマート/ウレアのシクロアミノジアゾ化反応が開発された。入…

PAGE TOP