[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

エリック・カレイラ Erick M. Carreira

[スポンサーリンク]

エリック・M・カレイラ (Erick M. Carreira、1963年xx月xx日(ハバナ、キューバ生)-)は、スイスの有機化学者である。スイス連邦工科大学チューリヒ校(ETH Zurich)教授(写真:Carreira Group HPより)。

経歴

1984 イリノイ大学ウルバーナ・シャンペーン 卒業 (Scott E. Denmark教授)
1990 ハーバード大学 博士号取得 (David A. Evans教授)
1990-1992 カリフォルニア工科大学 博士研究員 (Peter Darvan教授)
1992 カリフォルニア工科大学 助教授
1996 カリフォルニア工科大学 准教授
1997 カリフォルニア工科大学 教授
1998-現在 スイス連邦工科大学チューリヒ校 教授

 

受賞歴

American Chemical Society Award in Pure Chemistry
Nobel Laureate Signature Award
Fresenius Award
David and Lucile Packard Foundation Fellowship in Science
Alfred P. Sloan Fellowship
Camille and Henry Dreyfus Teacher Scholar Award
Merck Young Investigator Award
Eli Lilly Young Investigator Award
Pfizer Research Award, National Science Foundation CAREER Award
Arnold and Mabel Beckman Young Investigator Award
Camille and Henry Dreyfus New Faculty Award
the Associated Students of the California Institute of Technology Annual Award in Teaching
Richard M. Badger Award in Teaching.

 

研究概要

生物活性化合物の不斉全合成

エポシロン類、ザラゴジン酸C、ルーカスカンドロライドA、スピロトリプロスタチン、クロロスルホリピッド類[1]などの合成を達成。(ある化合物合成に関する関連記事:とあるカレイラの天然物〜Pallambins〜)

新規均一系触媒・不斉触媒の開発

ヒドロアジド化、トリフルオロメチルシクロプロペンなどを合成できる触媒系を開発。

新規医薬ビルディングブロックの開拓

近年では医薬ビルディングブロックとしてのオキセタン骨格・アゼチジン骨格に着目した研究を行なっている。[2]

 

Cubenew2012

出展:Carreira HPより

コメント&その他

  • カリフォルニア工大時代、ラボのあるメンバーに出した通告文面が出回っており、アメリカの学生・ポスドクなどに関する雇用関係が伺える(関連記事:アカデミックの世界は理不尽か?

 

名言集

 

関連動画

 

関連文献

  1.  (a) Nilewski, C.; Geisser, R. W.; Carreira, E. M. Nature 2009, 547, 573. doi:10.1038/nature07734 (b) Nilewski, C.; Geisser, R. W.; Ebert, M.-O.; Carreira, E. M. J. Am. Chem. Soc. 2009, 131, 15866. doi:10.1021/ja906461h
  2. Burkhard, J. A.; Wuitschik, G.; Rogers-Evans, M.; Muller, K.; Carreira, E. M. Angew. Chem. Int. Ed. 2010, 49, 9052. DOI: 10.1002/anie.200907155
  3. A.P. Frei, O-Y. Jeon, S. Kilcher, H. Moest, L.M. Henning, C. Jost, A. Plückthun, J. Mercer, R. Aebersold, E.M. Carreira, B. Wollscheid, Nature Biotechnology 201230, 997. DOI:10.1038/nbt.2354
  4. S. Krautwald, D. Sarlah, M.A. Schafroth, E.M. Carreira, Science 2013340, 1065. DOI: 10.1126/science.1237068
  5. B. Morandi, E.M. Carreira, Science 2012, 335, 1471. DOI: 10.1126/science.1218781

 

関連書籍

[amazonjs asin=”3527299661″ locale=”JP” title=”Classics in Stereoselective Synthesis”]

 

外部リンク

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 千田憲孝 Noritaka Chida
  2. オマー・ヤギー Omar M. Yaghi
  3. バリー・トロスト Barry M. Trost
  4. アントニオ・M・エチャヴァレン Antonio M. Echav…
  5. 秋山隆彦 Takahiko Akiyama
  6. ロルフ・ヒュスゲン Rolf Huisgen
  7. フレーザー・ストッダート James Fraser Stodda…
  8. 千葉 俊介 Shunsuke Chiba

注目情報

ピックアップ記事

  1. クロスメタセシスによる三置換アリルアルコール類の合成
  2. これならわかる マススペクトロメトリー
  3. 第15回日本化学連合シンポジウム「持続可能な社会構築のための見分ける化学、分ける化学」
  4. 計算化学を用いたスマートな天然物合成
  5. 2023年から始めるマテリアルズ・インフォマティクスの進め方 〜<期間限定>MIスターティングパッケージ企画もご紹介〜
  6. 特許の効力と侵害
  7. 近傍PCET戦略でアルコキシラジカルを生成する
  8. 有機合成化学協会誌2019年2月号:触媒的脱水素化・官能性第三級アルキル基導入・コンプラナジン・アライン化学・糖鎖クラスター・サリチルアルデヒド型イネいもち病菌毒素
  9. 三菱化学:子会社と持ち株会社設立 敵対的買収を防ぐ狙い
  10. 研究者としてうまくやっていくには ー組織の力を研究に活かすー

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2010年12月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

最新記事

レジオネラ菌のはなし ~水回りにはご注意を~

Tshozoです。筆者が所属する組織の敷地に大きめの室外冷却器がありほぼ毎日かなりの音を立て…

Pdナノ粒子触媒による1,3-ジエン化合物の酸化的アミノ化反応の開発

第629回のスポットライトリサーチは、関西大学大学院 理工学研究科(触媒有機化学研究室)博士課程後期…

第4回鈴木章賞授賞式&第8回ICReDD国際シンポジウム開催のお知らせ

計算科学,情報科学,実験科学の3分野融合による新たな化学反応開発に興味のある方はぜひご参加ください!…

光と励起子が混ざった準粒子 ”励起子ポラリトン”

励起子とは半導体を励起すると、電子が価電子帯から伝導帯に移動する。価電子帯には電子が抜けた後の欠…

三員環内外に三連続不斉中心を構築 –NHCによる亜鉛エノール化ホモエノラートの精密制御–

第 628 回のスポットライトリサーチは、東北大学大学院薬学研究科 分子薬科学専…

丸岡 啓二 Keiji Maruoka

丸岡啓二 (まるおか けいじ)は日本の有機化学者である。京都大学大学院薬学研究科 特任教授。専門は有…

電子一つで結合!炭素の新たな結合を実現

第627回のスポットライトリサーチは、北海道大有機化学第一研究室(鈴木孝紀教授、石垣侑祐准教授)で行…

柔軟な姿勢が成功を引き寄せた50代技術者の初転職。現職と同等の待遇を維持した確かなサポート

50代での転職に不安を感じる方も多いかもしれません。しかし、長年にわたり築き上げてきた専門性は大きな…

SNS予想で盛り上がれ!2024年ノーベル化学賞は誰の手に?

さてことしもいよいよ、ノーベル賞シーズンが到来します!化学賞は日本時間 2024…

「理研シンポジウム 第三回冷却分子・精密分光シンポジウム」を聴講してみた

bergです。この度は2024年8月30日(金)~31日(土)に電気通信大学とオンラインにて開催され…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP