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水蒸気侵入によるデバイス劣化を防ぐ封止フィルム

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情報通信技術 (Information & Communication Technology, ICT) の発展により、多様なデバイスやアプリケーションが生み出されています。特に有機半導体を用いたデバイスは、ディスプレイ用途の有機EL (Organic Light Emitting Diode, OLED))や次世代太陽電池として期待されているペロブスカイト太陽電池 (Perovskite Solar Cell, PSC)、有機薄膜太陽電池 (Organic Photo Voltaic, OPV)など、軽量化やフレキシブル性、高性能を兼ね備えた製品開発が活発に行われています。
国のエネルギー政策では、再生可能エネルギーの中でも太陽光の電源構成比率を2023年の約10%から2040年には23~29%まで高める計画が掲げられており、次世代太陽電池の早期社会実装が求められています。次世代太陽電池は、有機材料の特徴を活かし、製造コスト低減やフィルム化・軽量化が可能で、設置場所を選ばないという利点がありますが、PSC(ペロブスカイト太陽電池)やOPV(有機薄膜太陽電池)は、有機材料を用いている為に従来のシリコン系太陽電池と比較して湿度や温度に非常に弱く、そのため、素子自体を高いレベルで封止する技術が不可欠です。また大面積化やRoll to Rollでの高速生産を見据えると、量産プロセスに適した柔軟性のある封止材料の開発が求められています。

当社では、味の素ビルドアップフィルム®(ABF®のフィルム化技術や、一液性熱硬化接着剤PLENSET(TM)  の低温短時間硬化技術を融合・発展させることで、高い水蒸気バリア性を有する粘着性フィルムの開発を進めています。特にAFTINNOVA™ EF(AEF)は、次世代太陽電池を雨風から守る封止材として評価が進んでおり、金属箔やフィルム等の封止基材やデバイス基板との高い接着性を示し、水平方向の水蒸気侵入を抑える特徴を持っています。また、熱処理やUV照射工程が不要なため、熱に弱いOLEDやPSC、OPVの封止にも最適です。さらに、セロハンテープのように簡便に封止できるため、製造コストの大幅な削減も期待できます。

私たちの材料開発の精神は、既存技術と新技術を融合し、お客様の製品や製造工程でイノベーションを起こす材料を提供することにあります。製品の組成や分子設計だけでなく、使い方や形態も含めて柔軟に対応し、お客様の真の価値を追求し続けることで、“イノベーションプロバイダー”として社会に貢献していきます。

2025年10月16日更新

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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