[スポンサーリンク]

海外化学者インタビュー

第96回―「発光機能を示す超分子・ナノマテリアル」Luisa De Cola教授

[スポンサーリンク]

第96回の海外化学者インタビューは、ルイザ・デ・コラ教授です。ミュンスター大学(ドイツ)とトゥエンテ大学(オランダ)の物理学・化学の教授です(訳注:現在はストラスブール大学に所属)。主な興味は、発光および電気発光分子とナノマテリアルです。それではインタビューをどうぞ。

Q. あなたが化学者になった理由は?

いつも好奇心旺盛な子供で、科学全般が好きでした。第一志望は化学ではなく、生物学や医学だったと思いますが、化学が自分の好きな分野であることに気づくまでの1年間は、生物学を勉強しました。

Q. もし化学者でなかったら、何になりたいですか?またその理由は?

好ましい職業は実に様々です。内科医かもしれないし、神経科医かもしれないし、音楽家かもしれないし、映画監督かもしれないですね。

Q. 概して化学者はどのように世界に貢献する事ができますか?

化学者は私たちの世界を作っています!食べるもの、飲むもの、着るもの、触れるもの、すべてが化学なのです。現在の課題は、エネルギー危機や水問題を解決し、病気の早期診断を改善することです。

Q.あなたがもし歴史上の人物と夕食を共にすることができたら誰と?またその理由は?

アルベルト・アインシュタインと食事をしたいですね。非常に若い頃から、科学者としての彼には特別な賞賛がありましたが、彼の激動たる人生についてもある程度はあります。

Q. あなたが最後に研究室で実験を行ったのはいつですか?また、その内容は?

頻繁に研究室にいることを告白せねばなりません。生徒が何かやっているのを見ているだけですが・・・最後に自分で何かをしたのは3年ほど前で、アルミナカラムを使ったイリジウム錯体の分離を一人の学生に見せてあげました。

Q.もしあなたが砂漠の島に取り残されたら、どんな本や音楽が必要ですか?1つだけ答えてください。

これは非常に難しい質問ですね・・・本はおそらく、ガブリエル・ガルシア・マルケスの「百年の孤独」でしょうか。

CDは、ジャズとクラシック音楽を交互に聴きますが、ポップスも大好きです。ビル・エヴァンスキース・ジャレットの「ザ・ケルン・コンサート」でしょうか。

[amazonjs asin=”4105090119″ locale=”JP” title=”百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)”][amazonjs asin=”B01K24FG1Q” locale=”JP” title=”ケルン・コンサート”]

原文:Reactions – Luisa De Cola

関連動画

※このインタビューは2008年12月26日に公開されました。

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 第125回―「非線形光伝播の基礎特性と応用」Kalai Sara…
  2. 第74回―「生体模倣型化学の追究」Ronald Breslow教…
  3. 第66回「機能的な構造を探求する」大谷亮 准教授
  4. 第30回 弱い相互作用を活用した高分子材料創製―Marcus W…
  5. 第37回 糖・タンパク質の化学から生物学まで―Ben Davis…
  6. 第20回 超分子から高分子へアプローチする ― Stuart R…
  7. 第55回―「イオン性液体と化学反応」Tom Welton教授
  8. 第74回「理想的な医薬品原薬の製造法を目指して」細谷 昌弘 サブ…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 芳香族トリフラートからアリールラジカルを生成する
  2. 第16回日本化学連合シンポジウム「withコロナ時代における化学への期待」
  3. 全合成 total synthesis
  4. 分子集合体がつくるポリ[n]カテナン
  5. 日本人化学者による卓越した化学研究
  6. 第148回―「フッ素に関わる遷移金属錯体の研究」Graham Saunders准教授
  7. 高井・内本オレフィン合成 Takai-Utimoto Olefination
  8. あなたの体の中の”毒ガス”
  9. 肥満防止の「ワクチン」を開発 米研究チーム
  10. 有機合成のための触媒反応103

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2020年6月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

注目情報

最新記事

ブテンを原料に天然物のコードを紡ぐ ―新触媒が拓く医薬リード分子の迅速プログラム合成―

第 687回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院 有機合成化学教室 (金井…

7th Compound Challengeが開催されます!【エントリー〆切:2026年03月02日】 集え、”腕に覚えあり”の合成化学者!!

メルク株式会社より全世界の合成化学者と競い合うイベント、7th Compound Challenge…

乙卯研究所【急募】 有機合成化学分野(研究テーマは自由)の研究員募集

乙卯研究所とは乙卯研究所は、1915年の設立以来、広く薬学の研究を行うことを主要事業とし、その研…

大森 建 Ken OHMORI

大森 建(おおもり けん, 1969年 02月 12日–)は、日本の有機合成化学者。東京科学大学(I…

西川俊夫 Toshio NISHIKAWA

西川俊夫(にしかわ としお、1962年6月1日-)は、日本の有機化学者である。名古屋大学大学院生命農…

市川聡 Satoshi ICHIKAWA

市川 聡(Satoshi Ichikawa, 1971年9月28日-)は、日本の有機化学者・創薬化学…

非侵襲で使えるpH計で水溶液中のpHを測ってみた!

今回は、知っているようで知らない、なんとなく分かっているようで実は測定が難しい pH計(pHセンサー…

有馬温泉で鉄イオン水溶液について学んできた【化学者が行く温泉巡りの旅】

有馬温泉の金泉は、塩化物濃度と鉄濃度が日本の温泉の中で最も高い温泉で、黄褐色を呈する温泉です。この記…

HPLCをPATツールに変換!オンラインHPLCシステム:DirectInject-LC

これまでの自動サンプリング技術多くの製薬・化学メーカーはその生産性向上のため、有…

MEDCHEM NEWS 34-4 号「新しいモダリティとして注目を浴びる分解創薬」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP