[スポンサーリンク]

archives

ケミカルバイオロジーがもたらす創薬イノベーション ~ グローバルヘルスに貢献する天然物化学の新潮流 ~

[スポンサーリンク]

お申込み・詳細はこちら

開催日時

2019年12月10日(火)13:00~17:30(開場 12:30)

会場

かながわサイエンスパーク内 西棟3階ギャラリー  (川崎市高津区坂戸3-2-1)
◆ JR南武線「武蔵溝ノ口」・東急田園都市線「溝の口」下車
シャトルバス 5 分
>> Mapはこちら

◆ JR 新横浜駅より東急バス(有料)直行「溝の口駅」行き30 分
「高津中学校入口」下車徒歩3 分
>> アクセスはこちら

対象者

創薬に関わる 産・学・官 すべてのみなさま

参加費

無料

募集人員

80名 (事前登録制; 先着順にて承ります)

ご案内   北 潔 氏(長崎大学大学院 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 研究科長、東京大学名誉教授)

本セミナーでは、ケミカルバイオロジー(※) の手法を活用し、寄生虫・トリパノソーマに対する優れた抗寄生虫薬「アスコフラノン」を大量生産するシステムの構築に成功した、画期的な産学官連携の取り組みを紹介します。トリパノソーマは、ツェツェバエという吸血性のハエにより媒介され、アフリカを中心に、今も数千万人が感染の危険にさらされ、家畜にも甚大な被害を与えています。この成果は、SDGs(Sustainable Development Goals。2015 年に国連が宣言した、人間、地球及び繁栄のための行動計画) のターゲットの一つ、「顧みられない熱帯病」の根絶につながる大変に重要なものであると確信しています。
さらに、この研究が発展し、新たな抗がん剤の開発でも、目覚しい成果が挙がりつつある状況を、合わせて紹介します。
歴史を振り返ると、人類は病に効く成分を自然界に求めてきました。そしていま、世界で勝ち抜くための基盤技術として、また、地球規模で健康問題を考えるグローバルヘルスにおける日本の貢献を進めるために、ケミカルバイオロジーを研究開発の中でどう位置づけ、組み込み、臨床へつなげていくか。科学技術の進展とともに漸進的な進歩を遂げてきた創薬が、いよいよ、非連続なイノベーションのはじまりを迎える……。そうした期待を込めて、創薬に関わるすべての方に、本セミナーへの参加を呼びかけます。

※ ケミカルバイオロジーは「化学をツールとして複雑な生物機能の解明に挑戦する学問」(JSPS 第189 委員会)です。生物学はもちろんのこと、医学、薬学、工学、農学など広範な分野で、ケミカルバイオロジーに基づく化学的なアプローチにより、画期的な研究成果が挙げられつつあり、特に創薬研究におけるケミカルバイオロジーの適用が注目されています。

プログラム

時間 プログラム
13:00~13:45

《概論》

自然からの贈り物アスコフラノン

北 潔
(長崎大学大学院 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 研究科長)

13:45~14:20

《糸状菌の分類》

アスコフラノン産生菌Acremonium egyptiacumとそのゲノム

松崎 素道
(理化学研究所 革新知能統合研究センター 遺伝統計学チーム 研究員)

14:20~14:55

《生合成経路・天然物の観点》

アスコフラノン生合成の天然物化学
– 糸状菌メロテルペノイドの生合成反応の多様性 –
淡川 孝義
(東京大学大学院 薬学系研究科 天然物化学教室 准教授)
14:55~15:15 休憩
15:15~15:50

《生合成経路・産業の観点》

アスコフラノンの高生産化
– しょうゆ醸造研究から糸状菌を使った新たなモノつくりへの挑戦 – 
荒木 康子
(キッコーマン株式会社 研究開発本部 研究員)
15:50~16:25

《創薬をめざして・非臨床試験からアフリカでの試み》

日本におけるFirst in Human試験、

コンゴ民主共和国との国際共同 Proof of Concept 試験による、
アフリカトリパノソーマ症治療薬開発へ向けて

城戸 康年
(大阪市立大学大学院 医学研究科 寄生虫学 准教授)

16:25~17:00

《抗がん剤としてのアスコフラノン》

ガン微小環境におけるアスコフラノンの作用機序

稲岡 健 ダニエル

(長崎大学 熱帯医学研究所 シオノギグローバル感染症連携部門 分子感染ダイナミックス解析分野 准教授)

17:00~17:30 総合討論・質疑応答

 

お申込み・詳細はこちら

  • 後援(予定・申請中を含む)

    (公社)日本化学会 (公社)日本生化学会 (公社)日本薬学会 (公社)高分子学会 (公社)日本分析化学会 (一社)日本再生医療学会
    日本ケミカルバイオロジー学会 日本寄生虫学会  日本製薬工業協会 (一社)バイオインダストリー協会  川崎商工会議所 (株)ケイエスピー

    共催

    神奈川県

    協力

    長崎大学大学院 熱帯医学・グローバルヘルス研究科

    主催・問い合わせ先

    地方独立行政法人 神奈川県立産業技術総合研究所

    人材育成部 教育研修課 教育研修グループ
    TEL : 044-819-2033 FAX : 044-819-2097
    E-mail:ed@newkast.or.jp

*本記事はKISTECが主催する教育講座の会告です。

関連書籍

[amazonjs asin=”433906758X” locale=”JP” title=”天然物化学”][amazonjs asin=”4274507092″ locale=”JP” title=”ケミカルバイオロジー化合物集 ―研究展開のヒント―”]
Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. イミノアルキンと共役ジエンの形式的[4+1]アニュレーションによ…
  2. 室温で二酸化炭素をメタノールへ変換できる触媒の創製
  3. 可視光光触媒でツルツルのベンゼン環をアミノ化する
  4. 始めよう!3Dプリンターを使った実験器具DIY:3D CADを使…
  5. 特定の場所の遺伝子を活性化できる新しい分子の開発
  6. NMR解析ソフト。まとめてみた。①
  7. BASFとはどんな会社?-1
  8. 生体医用イメージングを志向した第二近赤外光(NIR-II)色素:…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 小スケール反応での注意点 失敗しないための処方箋
  2. 私がケムステスタッフになったワケ(2)
  3. 豚骨が高性能な有害金属吸着剤に
  4. 新車の香りは「発がん性物質」の香り、1日20分嗅ぐだけで発がんリスクが高まる可能性
  5. オキソニウムイオンからの最長の炭素酸素間結合
  6. 後発医薬品、相次ぎ発売・特許切れ好機に
  7. 有機合成化学協会誌2025年5月号:特集号 有機合成化学の力量を活かした構造有機化学のフロンティア
  8. 武田薬品、糖尿病薬「アクトス」に抗炎症作用報告
  9. オンライン授業を受ける/するってどんな感じ? 【アメリカで Ph. D. を取る: コロナ対応の巻】
  10. 化学系学生のための就活2020

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2019年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

注目情報

最新記事

7th Compound Challengeが開催されます!【エントリー〆切:2026年03月02日】 集え、”腕に覚えあり”の合成化学者!!

メルク株式会社より全世界の合成化学者と競い合うイベント、7th Compound Challenge…

乙卯研究所【急募】 有機合成化学分野(研究テーマは自由)の研究員募集

乙卯研究所とは乙卯研究所は、1915年の設立以来、広く薬学の研究を行うことを主要事業とし、その研…

大森 建 Ken OHMORI

大森 建(おおもり けん, 1969年 02月 12日–)は、日本の有機合成化学者。東京科学大学(I…

西川俊夫 Toshio NISHIKAWA

西川俊夫(にしかわ としお、1962年6月1日-)は、日本の有機化学者である。名古屋大学大学院生命農…

市川聡 Satoshi ICHIKAWA

市川 聡(Satoshi Ichikawa, 1971年9月28日-)は、日本の有機化学者・創薬化学…

非侵襲で使えるpH計で水溶液中のpHを測ってみた!

今回は、知っているようで知らない、なんとなく分かっているようで実は測定が難しい pH計(pHセンサー…

有馬温泉で鉄イオン水溶液について学んできた【化学者が行く温泉巡りの旅】

有馬温泉の金泉は、塩化物濃度と鉄濃度が日本の温泉の中で最も高い温泉で、黄褐色を呈する温泉です。この記…

HPLCをPATツールに変換!オンラインHPLCシステム:DirectInject-LC

これまでの自動サンプリング技術多くの製薬・化学メーカーはその生産性向上のため、有…

MEDCHEM NEWS 34-4 号「新しいモダリティとして注目を浴びる分解創薬」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

圧力に依存して還元反応が進行!~シクロファン構造を活用した新機能~

第686回のスポットライトリサーチは、北海道大学大学院理学研究院化学部門 有機化学第一研究室(鈴木孝…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP