[スポンサーリンク]

一般的な話題

ノーベル化学賞解説 on Twitter

ケムステニュースでもお伝えしましたが、2009年のノーベル化学賞が発表となりました。

受賞対象となったのは「リボソームの構造解析および機能解明」について。

またか生物絡みですか・・・と有機化学を専門としている身としては、意気消沈してしまったのが正直なとこですが、ともあれどんな研究だったのか調べるべく、Webを軽く巡回していました。

そのとき『Twitterを使って、リアルタイムでノーベル化学賞の解説をしている人がいる』という情報を得る機会がありました。


解説をされていたのは、@popeetheclownさん。

今年のノーベル賞に関連する概要・歴史背景・意義・応用などについて、発表後すぐさま、Twitter上に怒濤の解説を並べておられました。

まさに専門分野の方が解説されているということもあり、マスメディアが速報で出すニュースなどよりも、もちろん圧倒的に質は高い。そして、筆者のような化学を専門としつつも門外漢、という立場からちょっと手の届かない言及も多く、大変興味深い内容でした。

しかしながらTwitterを介した情報発信は、リアルタイム性も高い反面、情報の揮発性も高く、その場に居合わせる機会を一度逃してしまうと、情報に遭遇する機会が二度と巡ってきません。

これはTwitterというメディアの強みでもあり、弱点でもあるでしょう。

@popeetheclownさんは、そういうことも熟知しておられるようで、後日Twitterの配信内容を自身のブログにまとめて、それを一般公開してくださっています。こちらから読むことが出来ます

Twitterやブログのような、「パーソナル性の高い情報発信スタイル」は、Webが発達し始めたころから良く言及されていました。

しかし専門的に過ぎる情報で埋もれがちな科学界にあって、このように一般にも届くような情報を、個人がリアルタイムに発信するという現象は、日本においては間違いなく新たな潮流の一つといえます。大変興味深いことに思えました。

こういった「自分の専門性を強みとした、他に波及しうる形での情報発信」は、今後どんどん増えていって欲しいものです。

「化学者は実験で忙しいんだよ!」「一般に晒せるネタなんてないよ・・・」 いやいやそんなこと言わずに、いろいろやっておくのも、何かと悪くないモノですよ。

そもそも「化学ネタに絞ったブログ」なんてものが成り立つかどうかなど、「化学者のつぶやき」を書き初めた頃には、何も分かりませんでしたしね・・・。

「つぶやき」読者の皆さんのなかにも、モチベーション高い方は少なからずいらっしゃるものと思われます。そう言う方々に、大いに期待しております。是非皆の手で今後とも、日本の化学、ひいては科学情報を盛り上げていきましょう。

 

関連リンク

The following two tabs change content below.
cosine

cosine

博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。 関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。 素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 世界の中心で成果を叫んだもの
  2. 原子のシート間にはたらく相互作用の観測に成功
  3. 学部生にオススメ:「CSJ カレントレビュー」で最新研究をチェッ…
  4. Keith Fagnou Organic Chemistry S…
  5. 農薬DDTが大好きな蜂
  6. 文具に凝るといふことを化学者もしてみむとてするなり⑤:ショットノ…
  7. メソポーラスシリカ(3)
  8. 小さなケイ素酸化物を得る方法

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 潤滑剤なしで抜群の滑りを実現する「自己潤滑性XXドーム」が開発されている
  2. カチオン性三核Pd触媒でC–I結合選択的にカップリングする
  3. 科学カレンダー:学会情報に関するお役立ちサイト
  4. 野依さん講演を高速無線LAN中継、神鋼が実験
  5. メーカーで反応性が違う?パラジウムカーボンの反応活性
  6. 酢酸フェニル水銀 (phenylmercuric acetate)
  7. フラッシュ自動精製装置に新たな対抗馬!?: Reveleris(リベラリス)
  8. 積水化学、工業用接着剤で米最大手と提携
  9. バートン脱カルボキシル化 Barton Decarboxylation
  10. 日本コンピュータ化学会2005秋季年会

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

工程フローからみた「どんな会社が?」~タイヤ編 その1

Tshozoです。今回の主役はゴムで出来ている車両用タイヤ。通勤時に道路で毎日目にするわりに…

感染制御ー薬剤耐性(AMR)ーChemical Times特集より

関東化学が発行する化学情報誌「ケミカルタイムズ」。年4回発行のこの無料雑誌の紹介をしています。…

有機合成化学協会誌2019年1月号:大環状芳香族分子・多環性芳香族ポリケチド天然物・りん光性デンドリマー・キャビタンド・金属カルベノイド・水素化ジイソブチルアルミニウム

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2019年1月号がオンライン公開されました。今…

リチウムイオンバッテリーの容量を最大70%まで向上させる技術が開発されている

スマートフォンや電気自動車の普及によって、エネルギー密度が高く充電効率も良いリチウムイオンバッテリー…

学部4年間の教育を振り返る

皆様、いかがお過ごしでしょうか。学部4年生の筆者は院試験も終わり、卒論作成が本格的に始まるまでの束の…

ダイセルが開発した新しいカラム: DCpak PTZ

ダイセルといえば「キラルカラムの雄」として知られており、光学活性化合物を分離するキラルカラム「CHI…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP