[スポンサーリンク]

爆薬

ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン / Hexanitrohexaazaisowurtzitane (HNIW)

[スポンサーリンク]

HNIW.gif

ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン (Hexanitrohexaazaisowurtzitane)は、高性能爆薬の一種。HNIWと略称されるか、もしくはCL-20という名称で呼ばれる。

  • 歴史・用途

現在量産されている中で最強の爆薬。1987年にチオコール社のArnold Nielsonによって初めて合成された。

不安定なニトロ基を6つ持ち、かつ分子構造自体もひずみを持っているために爆発によって多大なエネルギーを放出する。

構造は理論計算によって予め設計され、その通りに合成されている。

  • 合成法

ベンジルアミンとグリオキサールを縮合させヘキサアザイソウルチタン骨格を作った後、それをニトロ化することで得られる。

  • 関連書籍
火薬と爆薬の化学
東海大学出版会
Tenney Lombard Davis(原著)姉川 愼一(翻訳)細谷 文夫(翻訳)
発売日:2006-03
火薬工学
森北出版
発売日:2001-07
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 火薬の知識
エネルギー物質の科学―基礎と応用
朝倉書店
John A. Conkling(原著)
発売日:1996-09
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 エネルギー物質の化学?
エネルギー物質ハンドブック
共立出版
火薬学会(編集)
発売日:1999-02
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 火薬を取り扱う者は読むこと
  • 関連リンク

ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン – Wikipedia
Hexanitrohexaazaisowurtzitane – Wikipedia

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. ミヤコシンA (miyakosyne A)
  2. モルヒネ morphine
  3. シスプラチン しすぷらちん cisplatin
  4. アスタキサンチン (astaxanthin)
  5. ユーコミン酸 (eucomic acid)
  6. コルチスタチン /Cortistatin
  7. アスパラプチン Asparaptine
  8. ソラノエクレピンA (solanoeclepin A)

注目情報

ピックアップ記事

  1. 液クロ虎の巻シリーズ
  2. 光刺激で超分子ポリマーのらせんを反転させる
  3. カルボン酸だけを触媒的にエノラート化する
  4. 鉄触媒空気酸化を伴う触媒的光延反応
  5. クルト・ヴュートリッヒ Kurt Wüthrich
  6. 木曽 良明 Yoshiaki Kiso
  7. 眞鍋 史乃 Manabe Shino
  8. ヌノ・マウリド Nuno Maulide
  9. モザイクワクチン HIVから人類を守る救世主となるか
  10. 有機合成化学協会誌2025年1月号:完全キャップ化メッセンジャーRNA・COVID-19経口治療薬・発光機能分子・感圧化学センサー・キュバンScaffold Editing

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年8月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

MDSのはなし 骨髄異形成症候群とそのお薬の開発状況 その1

Tshozoです。今回はかなり限定した疾患とそれに対するお薬の開発の中身をまとめておこうと思いま…

第42回メディシナルケミストリーシンポジウム

テーマAI×創薬 無限能可能性!? ノーベル賞研究が拓く創薬の未来を探る…

山口 潤一郎 Junichiro Yamaguchi

山口潤一郎(やまぐちじゅんいちろう、1979年1月4日–)は日本の有機化学者である。早稲田大学教授 …

ナノグラフェンの高速水素化に成功!メカノケミカル法を用いた芳香環の水素化

第660回のスポットライトリサーチは、名古屋大学大学院理学研究科(有機化学研究室)博士後期課程3年の…

第32回光学活性化合物シンポジウム

第32回光学活性化合物シンポジウムのご案内光学活性化合物の合成および機能創出に関する研究で顕著な…

位置・立体選択的に糖を重水素化するフロー合成法を確立 ― Ru/C触媒カートリッジで150時間以上の連続運転を実証 ―

第 659回のスポットライトリサーチは、岐阜薬科大学大学院 アドバンストケミストリー…

【JAICI Science Dictionary Pro (JSD Pro)】CAS SciFinder®と一緒に活用したいサイエンス辞書サービス

ケムステ読者の皆様には、CAS が提供する科学情報検索ツール CAS SciFind…

有機合成化学協会誌2025年5月号:特集号 有機合成化学の力量を活かした構造有機化学のフロンティア

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年5月号がオンラインで公開されています!…

ジョセップ・コルネラ Josep Cornella

ジョセップ・コルネラ(Josep Cornella、1985年2月2日–)はスペイン出身の有機・無機…

電気化学と数理モデルを活用して、複雑な酵素反応の解析に成功

第658回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院 農学研究科(生体機能化学研究室)修士2年の市川…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP