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文具に凝るといふことを化学者もしてみむとてするなり⑫: XP-PEN Deco01の巻

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「実験大好き化学者も、デスクワークを快適化しようよ」な文具コーナーです。かなり久々の執筆で恐縮です。今後ともおすすめ品を仕入れ次第、不定期で執筆していければと・・・。

今回はペンタブレット「XP-PEN Deco01」をご紹介します(冒頭写真はAmazonより)。

なんでいまさらペンタブ!?

COVID-19のおかげで講義のオンライン化が進み、筆者も数々のテコ入れを余儀なくされました。パワポでZoomにスライド写すのは良いものの、あまりにサクサク進めすぎると、聴衆が置いてけぼりになってしまいます。加えて口頭だけだと、スライドのどこを説明しているのか、たまに分からなくなります。ボーっと動画を聞いてるだけだと眠くなります。つまり、進行速度を考えつつ、授業を聞いて貰う工夫が求められます。講師側もオンライン授業には不慣れなので、何かしらのペースメーカーもあるほうが好ましいところ。

そこで配布資料にわざと余白を作っておき、板書をしながら授業を行うことにしました。進行速度が速くなりすぎませんし、聴講側にもノートをとる動機付けが産まれます。

こんな感じの資料で進める

デジタル板書ができるタブレットPCは別に持っているのですが、デスクトップPCで実施出来ないか?と思うようになりました。各種ソフトの並行操作にはマルチディスプレイが便利、カメラ+ヘッドセットが完備、有線LAN接続なので回線安定性が高いという理由からです。ペンタブレットがあれば可能ですが、結構お高いものという先入観が強く、これまでどうにも手が伸びなかった個人的事情がありました。

激安中華タブレット!でもちゃんと使える

そんな折に、某知人に教えて貰ったのがこの「XP-PEN Deco01」

最大の特長はなんと言ってもコスパの高さ。筆者はV1をメルカリ価格2500円で調達しました。ここまで安いと「本当に大丈夫なのか?」と疑いたくなるレベルですが、全く不都合無く使えます。本職イラストレータが絵を描くには物足りない性能(?)なのかも知れませんが、授業板書用には必要十分です。ショートカットボタンにスライド操作やUndoなどを割当てておけば、キーボードなしでも進められます。薄くて丈夫なので本棚に保管でき、場所も取りません。

マイナな工夫ですが、筆者はペンタブ上に紙を貼って使っています。適度な引っかかりが生まれ、紙に書いてるような書き味になるので・・・これはまぁ、気分の問題です(笑)

欠点としては、ペン上の「消しゴム切り替えボタン」の位置がアレで、書いている時にたまに押してしまうことでしょうか。最初は良くやらかしました。とはいえ、使い慣れれば問題は無いです。

板書スタイルの講義・プレゼンを多く行う人は、一つ持っておくとかなり便利だと思います。お試しあれ!

オンライン勉強会にもペンタブ板書が便利!(天然物全合成道場の資料には感謝)

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cosine

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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