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一般的な話題

化学ゆるキャラ大集合

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企業PRの手段の一つとして、キャラクターを作りホームページやSNSで登場させることがよく行われています。一般消費者との関わりが少ない化学企業でも、ゆるキャラをPRに使用している企業が多くあり、キャラクターのイラストやその設定をゆるく見ていきます。

背景

ツイッターを眺めていると様々な化学企業のゆるキャラによるつぶやきが見受けられます。そのため、どんなキャラがいるのかまとめてみようと思いこの記事を執筆しました。

化学品メーカー編

AGC:AGCちゃん

最近のCMでは女優の広瀬すずさんが登場しておりますが、少し前はAGCちゃんがよく登場していました。今でもTwitterアカウントは頻繁に更新され活躍しています。AGCちゃんには細かいプロフィールが設定されており、頭のビックリマークは「驚き・ひらめき・発見!」のアンテナを示すそうです。

渡辺化学工業:エッフーモとボックキー

2021年に誕生したキャラクターです。その姿と名前は有機化学に特化しており、エッフーモはFmoc基を模した眼鏡がお気に入りです。一方、ボックキーはどこかにBoc基を隠し持っています。

エイプリルフールのツイートも化学に特化されています。

荒川化学工業:マツタロウとロジーナ

荒川化学工業は松の木から得られる松やにを精製した樹脂、ロジンの化学をコア技術としています。マツタロウとロジーナは、荒川化学工業のビジネスに大きく関連している松の木を模した姿をしております。コロナ前には様々なイベントに登場し子供たちと触れ合っていたようです。

森田化学工業:ほたるん

森田化学工業はフッ素化合物を数多く製造しています。フッ化水素酸はフッ化カルシウムである蛍石から取り出すことができることから、ほたるんの名前の由来になっていると思われます。ホームページでの登場場面は少ないですが、神崎川事業所の看板にはほたるんが大きく描かれているようです。また、募金活動に協力すると「ほたるん」の携帯ストラップをプレゼントされるそうです。

第一稀元素化学工業:ジルコくん、セリアちゃん、キド博士

第一稀元素化学工業ではジルコニウム、セシウム化合物を製造しているため、それらに由来する名前がキャラクターにつけられているようです。ホームページでは様々なところで登場し、ストーリー仕立てでキャラの置物がアメリカ支社まで届ける様子までも公開されています。

JX金属:カッパーくん

JX金属が取り扱う銅そのもののカッパーくんは、河童とカッパーをもじったキャラです。お皿が緑色なのは、錆びているからということで、細かな設定がなされています。茨城県内のイベントに頻繁に登場しているようで、ノベルティも多く配布されているようです。

高純度化学研究所:バケるくんとケミーちゃん

こちらのキャラクターは過去記事で紹介しましたが、薄膜材料であるスパッタリングターゲットや高純度金属、無機材料などを製造・販売している高純度化学研究所のキャラクターです。ホームページでの登場は少ないもののTwitterにて頻繫にキャラクターの絵が登場しています。

試薬メーカー編

関東化学:ベンちゃん

2014年の創立70周年の最後に、ベンちゃんは誕生しました。その姿は関東化学のロゴマークであるベンゼン環をイメージしているそうです。関東化学の教育コンテンツであるバーチャル実験室で多く登場しています。またコロナ前の日本化学会では、ベンちゃんのノベルティをケムステ読者特典としてご提供いただきました。

メルク:「博士」とミリキューちゃん

展示会のパネルやミニフィギアとして登場しているのが博士というキャラです。モデルは、シグマ アルドリッチ社設立後の1983年にCEOに就任したトム・コリ氏です。

博士

メルクには、ミリキューちゃんというキャラも存在し、こちらは超純水製造装置のMilli-Qからきています。食いしん坊というキュートな特徴にも関わらず、座右の銘は「Milli-Q 水は一日にして成らず」と硬派な性格も持っています。

ミリキューちゃん

ナカライテスク:定素交家

ナカライテスクのさまざまな容器をイメージした定素交家は、定素公ボトル、定素公ボトロン、定素公ボトリン、定素公オンス、定素公かん、定素公ガロンと大家族のキャラクター達です。画風は極めて柔らかで、温かみを感じます。展示会の他、Twitterに定期的アップロードされる4コマ漫画に登場します。

東京化成工業:(ふっかちゃん

ふっかちゃんは、埼玉県深谷市のゆるキャラですが、東京化成工業は、深谷市に工場があるということでコラボされているようです。キャラの姿は一つだけのようですが、圧倒的合成力という旗を持っていてパンチのある姿です。

科学品商社編

中山商事:アヤちゃん

こちらのキャラクターも過去記事にて紹介いたしました。ホームページには多数登場し、Twitterも高頻度で更新されています。今年の3月には、いばらき量子ビーム研究センターのネーミングライツ・パートナーとなりAYA’S LABORATORY 量子ビーム研究センターとしました。

ホームページやSNSで活動があるキャラクターを紹介してきましたが、キャラ設定にはそれぞれの企業の特色が反映されており大変ユニークであることが分かりました。ゆるキャラが化学品の売り上げにどれほど寄与するかは分かりませんが、ホームページやノベルティといった企業PRのツールでは企業名だけの場合よりも大きく目立つのではないでしょうか。どのキャラも親近感が湧くので各社のゆるキャラの継続活用を期待します。

関連書籍

企業PRに関するケムステ過去記事

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    ただの会社員です。某企業で化学製品の商品開発に携わっています。社内でのデータサイエンスの普及とDX促進が個人的な野望です。

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