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フランツ=ウルリッヒ・ハートル Franz-Ulrich Hartl

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フランツ=ウルリッヒ・ハートル (Franz-Ulrich Hart l957年3月10日- エッセン生まれ) はドイツの生化学者。マックス・プランク生化学研究所所長。

略歴

1982 ハイデルベルク大学医学博士(M.D.)
1985 ハイデルベルク大学医学博士号(P.D.)
1985 ミュンヘン大学博士研究員
1987 ミュンヘン大学グループリーダー
1989 カリフォルニア大学ロサンゼルス校博士研究員
1991 Sloan-Kettering研究所・コーネル大学准教授
1997 マックスプランク生化学研究所教授
2002 マックスプランク生化学研究所所長

受賞歴

1996 Vinci Award, LVMH Science for Art competition
1997 Lipmann Award of the American Society of Biochemistry and Molecular Biology
1999 Academy Prize of the Academy of Science of Berlin-Brandenburg
2000 Wilhelm Vaillant Research Prize
2002 ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ賞
2003 Feldberg Prize
2004 Gairdner Foundation International Award, Canada (ガードナー国際賞)
2005 Ernst Jung-Prize for Medicine
2006 Stein and Moore Award of the Protein Society
2006 Koerber European Science Award
2007 トムソン・ロイター引用栄誉賞
2007 Wiley Prize in Biomedical Sciences (ワイリー賞)
2008 Lewis S. Rosenstiel Award
2008 Louisa Gross Horwitz Prize (ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞)
2009 Otto Warburg Medal of the German Society for Biochemistry and Molecular Biology (GBM)
2010 Order of Merit of the Federal Republic of Germany
2011 Lasker Award for Basic Medical Research, New York, USA (ラスカー基礎医学研究賞)
2011 Massry Prize, Los Angeles, USA (マスリー賞)
2011 Heinrich Wieland-Prize of the Boehringer Ingelheim Foundation
2012 Shaw Prize in Life Science and Medicine, Hong-Kong
2013 Tabor Research Award
2013 Biochemical Analytic Prize of the German Society for Clinical Chemistry and Laboratory Medicine (DGKL)
2016 Albany Medical Center Prize (オールバニ・メディカルセンター賞)
2016 Ernst Schering Prize (エルンスト・シエーリング賞)
2017 T.Y Shen Lectureship, MIT Chemistry Department
2017 Verna and Marrs McLean Lectureship in Biochemistry, Baylor College of Medicine, Houston
2017 E.B. Wilson Medal, ASCB
2017 Debrecen Award for Molecular Medicine, Hungary
2019 Paul Ehrlich and- Ludwig Darmstaedter-Prize (University of Frankfurt)
2019 Dr. Paul Janssen Award of Biomedical Research
2019 Breakthrough Prize in Lifesciences

研究

タンパク質フォールディング研究

1989年に米国の生物学者ホーウィッチと独立に、熱ショックタンパク質Hsp60(現在ではGroELと呼ばれる)が分子シャペロンとしてタンパク質のフォールディングを担っていることを発見。その分子メカニズムを解明した。

当時(1993年)提唱した分子シャペロンによるタンパク質のおりたたみ機構[2]

現在提唱されている分子シャペロンによるタンパク質のおりたたみ機構(Nature Med. 2011, 17)

関連動画

コメント

  • 同時期にGroELを発見したホーウィッチとは多くの共同研究も行っている。

ハートルとホーウィッチ(1991 年ドイツにて)(出典:Nature Med 2011)

  • MITの生物学者Susan Lee Lindquist(2016年死去)もシャペロンの分子メカニズム解明研究に多大な貢献をしており、ハートル・ホーウィッチと共にオールバニ・メディカルセンター賞を受賞している

関連文献

  1. Ostermann, J., Horwich, A.L., Neupert, W. & Hartl, F.U. Protein folding in mitochondria requires complex formation with hsp60 and ATP hydrolysis. Nature 341, 125–130 (1989).
  2. Martin, J. & Hartl, F.U. Protein folding in the cell: Molecular chaperones pave the way. Structure 1, 161–164 (1993).

関連リンク

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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