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一般的な話題

MEDCHEM NEWS 34-2 号「2023年度医薬化学部会賞」

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日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、オープンアクセスとなっている 34-2号 (2024年05月発行)の紹介です。

各項目のタイトルおよび画像から該当記事へ飛べます (新しいタブで開きます) ので、隅々までご覧ください!
(著者様のご所属は掲載当時のものです)

■巻頭言

基礎的な研究開発による創薬・化学への貢献:JSTの取り組み
金子 博之
国立研究開発法人 科学技術振興機構

社会問題の複雑・多重化や、AI をはじめ世界的な科学技術の目まぐるしい進展の中、科学技術振興機構 (JST) は国際的なトップサイエンスの強化を目指してファンディングしています。それがなければ起こりにくかった挑戦や連携を誘発する JST に期待ですね!

■創薬最前線

ロート製薬の挑戦 ~再生医療の実用化に向けて~
小池 哲央
ロート製薬株式会社 再生医療研究企画部

創薬最前線は、ロート製薬における再生医療の実用化に向けた研究開発が紹介されています。安定した高品質な再生医療製品を低価格で提供するために、無血清培地の開発や細胞培養にロボットを活用するなど、先端的な試みが行われています。

■WINDOW

多様性 ~海外での研究生活を通じて学んだこと~
高橋 明彦
日本たばこ産業株式会社 医薬総合研究所 高槻リサーチセンター i2i-Labo

米国での研究生活を通して、個人・チーム・組織の「多様性」を体感し、未知分野へ挑戦する動機も得た。しかし、海外での経験だけが、「多様性」を理解する方法ではないはず。置かれた環境に依らず「多様性」を意識し、尊重すること、それが新薬の発見にも繋がるのではなかろうか。

■DISCOVERY

2023年度 日本薬学会 医薬化学部会賞 受賞

MC1R作動薬MT-7117(dersimelagon phosphoric acid)の創製
山元 康王, 佐藤 篤史, 諸熊 賢治, 宮代 昌彦, 鈴木 毅
田辺三菱製薬株式会社 創薬本部

2023 年度 日本薬学会 医薬化学部会賞を受賞した研究内容です。ペプチドホルモンを認識するタンパク質MC1R に対して、経口投与可能な低分子作動薬を創製しました。創薬研究のみならず、臨床試験結果や、医薬品を生み出す出す苦しみから大切にしたマインドまで、広くご執筆頂きました。

■DISCOVERY

2023年度 日本薬学会 医薬化学部会賞 受賞

1分子レベルのタンパク質機能検出による疾患診断技術の開発
小松 徹1), 渡邉 力也2), 水野 忠快1), 本田 一文3), 坂本 眞伍34)
1)東京大学大学院 薬学系研究科, 2)理化学研究所 開拓研究本部, 3)日本医科大学大学院 医学研究科, 4)コウソミル株式会社

論文では、がんをはじめとする疾患における血液中の酵素活性変化を一分子レベルで網羅的に解析する「enzymomics」の技術開発と診断への応用が解説されています。アカデミア発計測技術の社会実装化について興味のある方は、ぜひご一読下さい。

・関連記事:
小松 徹 先生の研究者インタビュー記事
「第67回「1分子レベルの酵素活性を網羅的に解析し,疾患と関わる異常を見つける」小松徹 准教授」

■DISCOVERY

2023年度 日本薬学会 医薬化学部会 BMC/BMCL賞 受賞

コバレントドラッグを指向したリジン選択的反応化学の開発
進藤 直哉, 田中 雄大, 谷川 敦哉, 王子田 彰夫
九州大学大学院 薬学研究院

コバレントドラッグ創薬を推進している著者らは、 “Beyond cysteine” の新たな求電子 warhead として、プロテオーム中に豊富に存在するリジン残基を狙う 2-シアノアレーンスルホンアミド (CNS) を開発しました。CNS は高い水中安定性や化学選択性など、優れた特性を有するアミン反応性基として、幅広い応用が期待されます。メドケミストは必読です。

・関連動画:
進藤 直哉 先生の ABC-Info ご講演動画

■DISCOVERY

2023年度 日本薬学会 医薬化学部会 BMC/BMCL賞 受賞

アミドのN-クロロ化を経由するペプチド側鎖の酸化的官能基化
南條 毅, 松元 彩香, 大下 拓真, 竹本 佳司
京都大学大学院 薬学研究科

2023 年度日本薬学会医薬化学部会 BMC/BMCL 賞を受賞された南條毅先生(京大院薬)は、ペプチド中のアミドの触媒的 N-クロロ化手法を開発し、N-クロロペプチドを用いたデヒドロアミノ酸含有ペプチドへの変換、および触媒的なγ位 C–H 結合のクロロ化に成功しました。これにより類を見ない新規ペプチド修飾法が示されました。

・関連動画:
南條 毅 先生の ABC-Info ご講演動画

・関連記事:
・ペプチドの特定部位を狙って変換する -N-クロロアミドを経由するペプチドの位置選択的C–H塩素化-
  (松元 彩香さん スポットライトリサーチ)

■SEMINER

メカノケミカル有機合成の新展開と可能性
伊藤 肇
北海道大学 大学院工学研究院

機械的な力を用いるメカノケミカル有機合成。「有機合成には溶媒が必要」という思い込みを取り去ることで、これまでの常識を覆す成果を過去5年間で次々と挙げられています。難溶性化合物を扱う反応や金属表面の活性化が必要な場合に、検討してはいかがでしょうか。

・関連動画:
伊藤 肇 先生のケムステVシンポご講演動画

・関連記事:
・不溶性アリールハライドの固体クロスカップリング反応 (伊藤研・瀬尾さん、1回目のスポットライトリサーチ)
・ボールミルを用いた、溶媒を使わないペースト状 Grignard 試薬の合成 (伊藤研・高橋さん)
・メカノケミストリーを用いた固体クロスカップリング反応 (伊藤研・久保田准教授)
・メカノケミカル有機合成反応に特化した触媒の開発 (伊藤研・瀬尾さん、2回目のスポットライトリサーチ)
・株式会社メカノクロス – メカノケミストリーの社会実装に向けた企業の設立

■COFFEE BREAK

バーチャル社員「シオノギカナデ」による薬育の新しい形
前川 雄亮
塩野義製薬株式会社 ヘルスケア戦略本部 新規事業推進部

シオノギ製薬から発信するバーチャル社員「シオノギカナデ」による YouTube を中心とした情報提供活動についての紹介です。「薬育」をメインコンテンツとして、大人も学べる動画配信して人気を博しています。ご一読いただきYouTube動画をぜひお楽しみ下さい。

■REPOET

AIMECS 2023 参加報告
駒谷 優弥
北海道大学 大学院生命科学院

本コラムは、2023 年 6 月にソウルで開催された AIMECS 2023 に、博士課程学生として参加した駒谷さんのレポートです。多様なモダリティに関する発表の中から、低分子創薬の新たな可能性を見出し、創薬化学研究へのモチベーションを換気された経験が率直に語られています。ぜひご一読ください。

関連書籍

本号の「BOOKS 紹介」から①

「こころ」はどうやって壊れるのか~最新「光遺伝学」と人間の脳の物語~

「こころ」はどうやって壊れるのか~最新「光遺伝学」と人間の脳の物語~

カール・ダイセロス
¥2,299(as of 10/27 09:47)
Release date: 2023/01/25
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本号の「BOOKS 紹介」から②

論文図表を読む作法 (実験医学別冊)

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牛島俊和, 中山敬一
¥4,851(as of 10/27 09:47)
Release date: 2022/07/15
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第42回メディシナルケミストリーシンポジウムのお知らせ

・【11/18~20】第42回メディシナルケミストリーシンポジウム@徳島

MEDCHEM NEWS 紹介記事バックナンバー

・MEDCHEM NEWS 34-1 号「創薬を支える計測・検出技術の最前線」
・MEDCHEM NEWS 33-4 号「創薬人育成事業の活動報告」
・MEDCHEM NEWS 33-3 号「30年後の創薬研究」
・MEDCHEM NEWS 33-2 号 「2022年度医薬化学部会賞」
・MEDCHEM NEWS 33-1 号 「創薬への貢献」
・MEDCHEM NEWS 32-4 号「創薬の将来ビジョン」
・MEDCHEM NEWS 32-3号 「シン・メディシナルケミストリー」
・MEDCHEM NEWS 32-2号 「儲からないが必要な薬の話」
・MEDCHEM NEWS 32-1号「機械学習とロボティックス特集」
・MEDCHEM NEWS 31-4号「RNA制御モダリティ」
・MEDCHEM NEWS 31-3号「ケムステ代表寄稿記事」
・MEDCHEM NEWS 31-2号「2020年度医薬化学部会賞」
・MEDCHEM NEWS 31-1号「低分子創薬」
・MEDCHEM NEWS 30-4号「ペプチド化学」
・MEDCHEM NEWS 30-3号「メドケムシンポ優秀賞」

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DAICHAN

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創薬化学者と薬局薬剤師の二足の草鞋を履きこなしていた、四年制薬学科の生き残り。現在は私大薬学部教員として実験に邁進中。
薬を「創る」と「使う」の双方からサイエンスに向き合っています。
しかし趣味は魏志倭人伝の解釈と北方民族の古代史という、あからさまな文系人間。
どこへ向かうかはfurther research is needed.

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