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ケムステニュース

水素水業界、国民生活センターと全面対決 「断じて納得できません」

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「正当性の無い商品テスト結果」「容認できる範囲を逸脱した暴挙」――。国民生活センターが2016年12月に公表した「水素水」に関する調査報告書に対し、複数の水素水メーカーが「納得できない」と怒りの声を上げた。 (引用:JCASTニュース2月1日)

以前、「水素水」健康効果うたう表示は問題 国民生活センターが業者に改善求めるというニュースをケムステで取り上げましたが、この結果に対して、水素水と水素水を生成する装置を販売しているメーカーは、水素ガス濃度の検査方法や調査プロセスに「問題があった」と猛反発し、国民生活センターに意見書を送ったそうです。メーカーの反論をまとめると、

  1. 国民生活センターは19社の水素水のみ調べていて、その結果が公表され報道機関によってやり玉に挙げられているので不公平である
  2. 国民生活センターの溶存水素の測定方法に問題あり値が低く見積もられている

といった主張に分けられます。2に関して、国民生活センターの実験では、商品の開封または水素の生成後、ガラス容器に移したり、一分間の静置時間をおいてから水素濃度を溶存水素センサーで測定していますが、このわずかな測定までの真が濃度を低くしていると主張しています。確かに水に溶解している水素は抜けやすく、すぐに値が変化することは理解できます。しかし肝心なことは、水素が入った水を人が飲んだ時にどれくらいの濃度があるかが重要であり、数百ミリリットルの水を一気に飲み干せる人はなかなかいないと思います。そのため、人体に入る水素の量を測定するという観点では、国民生活センターの測定方法に問題があるとは思えません。また、コメントの中にガスクロはガスを測定するもので溶存水素を測定するには不向きとのコメントもありますが、溶存水素もガスですし、水素ガスそのものを定量できるので、電極で測定する方法よりも他の影響が少ないと思います。もちろんppmオーダーの測定の際には、正確なキャリブレーションが必要であることは言うまでもありません。

国民生活センターが使用した溶存水素センサーのプローブ

国民生活センターが使用した溶存水素センサーのコントローラー

水素水の人体への効能は今のところよくわかっていません。問題は水素が水にほとんど溶けないことであり(最大1.57 ppm)その小さな溶解性の中で値がちょっと低いからと言って人体への取り込み量はさほど変わらないと思います。中にはわざわざppbを使って数を大きく見せているWebサイトもあり、水素がたくさん入っているように誇張しています。

1 ppm は、100万分の1つまり0.0001%で1 ppbは、10億分の1つまり0.0000001%です。

ニュースによる取材で、水素ビジネスを行っている会社の私達は「これで生活しているので、本当に困っているんです」とコメントしていますが、それはどの会社も同じで、自社の製品を売ってお金を稼ぎ、お給料をもらって生活しています。重要なことは、国民生活センターが調べた製品のみが悪くてほかの製品は問題ないということではなく、水素水全般についてどういうものか再考する必要があると思います。

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ただの会社員です。某企業で化学製品の商品開発に携わっています。社内でのデータサイエンスの普及とDX促進が個人的な野望です。

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