[スポンサーリンク]

ケムステニュース

世界の中分子医薬品市場について調査結果を発表

[スポンサーリンク]

この程、TPC マーケティングリサーチ株式会社(本社=大阪市西区、代表取締役社長=川原喜治)は、 世界の中分子医薬品市場について調査を実施、その結果を発表した。

2019年度中分子医薬品市場

2019 年度の全世界における世界の中分子医薬品市場は、 前年度比 4.1%増の 2 兆 4,626.6 億円となった。

  • 2019 年度の全世界における中分子医薬品市場は、前年度比 4.1%増の 2 兆 4,626.6 億円となった。
  • モダリティ別では、核酸医薬品が 2,970.6 億円となり、全体の 12.1%を占めている。核酸医薬品は、1998 年に世界初の製品「Vitravene」が米国で上市されたものの、2 製品目(「Macugen」)は 2005 年、3 製品目(「Kynamro」)は 2013 年と発売のペースは極めて遅い。最初の製品上市から約 15 年 間で 3 製品の上市にとどまっている。
  •  しかし、2016 年に米国で脊髄性筋萎縮症治療薬「スピンラザ」とデュシェンヌ型筋ジストロフィー 治療薬「Exondys51」の 2 品目が上市。これを皮切りに、2017 年には、日本で 1 品目、欧州で 1 品目が上市。2018 年には、米国で 3 品目、欧州で 2 品目が上市。2019 年には、日本で 1 品目、米 国で 2 品目、欧州で 1 品目が上市されるなど、ラインアップが充実し本格的な市場形成がなされた。
  •  一方、ペプチド医薬品は2兆1,656億円となり、全体の87.9%を占めた。ペプチド医薬品自体は既 存のモダリティであり、複数のブロックバスターを擁していることから、大きな市場が形成されてい る。但し、製品的には長期収載品も多く、後発品や新規製剤と競合する大型製品も目立つ。

2019 年度の全世界における核酸医薬品市場

2019 年度の全世界における核酸医薬品市場は、前年度比 30.4%増の 2,970.6 億円となった。 日本市場では、2020 年に国内企業初となる核酸医薬品が上市された。

  • 2019 年度の全世界における核酸医薬品市場は、前年度比 30.4%増の 2,970.6 億円となった。
  • 日本、米国、欧州の 3 極のシェアを見ると、日本が 62.7 億円で全体の 2.1%を占めている。また、 米国が 1,638.1 億円で同 55.1%、欧州が 1,018.2 億円で同 34.3%の占有率となっている。なお、その他地域の売上は 251.6 億円で全体の 8.5%を占めた。
  • 地域別に見ると、日本の市場は、米国・欧州と比べて承認されている製品の数が少ないことから、その規模もまた小さい。その中で、2020 年には国内企業初となる核酸医薬品が上市されている。
  • 米国は、最も多くの製品が上市されており、核酸医薬品の中心市場を形成している。
  • 欧州は、米国に次いで 1,000 億円規模の市場を形成しているが、米国では迅速承認されたエクソン・スキップ療法の製剤群が承認されていない。

2019 年度の全世界におけるペプチド医薬品の市場規模

2019 年度の全世界におけるペプチド医薬品の市場規模は、 前年度比 1.3%増の 2 兆 1,656 億円となった。 地域別では、米国が 1 兆 3,050 億円で全体の 6 割強を占める。

  • 2019 年度の全世界におけるペプチド医薬品の市場規模は、前年度比 1.3%増の 2 兆 1,656 億円と なった。
  • 地域別にみると、米国が 1 兆 3,050 億円で全体の 6 割強を占める。次いで、欧州が 3,900 億円の 18.2%、その他地域が 2,640 億円の 12.2%、日本が 2,066 億円の 9.5%となっている。
  • 米国市場では、NovoNordisk の 2 型糖尿病治療薬が大きなシェアを獲得している。その中でも、今 後は週 1 回投与で効果の持続性が高い「Ozempic」と、「Ozempic」の錠剤タイプ「Rybelsus」の 2 剤が、1 日 1 回投与の「Victoza」からの置き換え需要を背景に大きく伸びていく見込み。
  • 欧州市場では、NovoNordisk の 2 型糖尿病治療薬、Teva Pharmaceuticals の多発性硬化症治療薬、 武田薬品工業および AbbVie が展開するリュープロレリンを有効成分とする抗癌剤などが主力であ るが、いずれも売上は減少推移となっている。一方、米国と同様に、今後は「Ozempic」が大きく伸 長していくとみられる。
  • 日本市場では、テリパラチドを有効成分とする Eli Lily および旭化成ファーマの骨粗鬆症治療薬や、 武田薬品工業の長期収載品となる抗癌剤が大きなシェアを保持しているが、テリパラチドについて は 2019 年に特許が失効したため、今後は後発品との競合により市場規模が小さくなっていく見通 し。なお、今回ジェネリック医薬品は調査対象外としている。

【調査要覧】

<調査対象>
核酸医薬品とペプチド医薬品の 2 つのモダリティ (インスリン製剤・ジェネリックのペプチド医薬品は調査対象外)

<調査対象企業>
[日本企業編] 武田薬品工業、旭化成ファーマ、日本新薬、大日本住友製薬、塩野義製薬、エーザイ、小野薬品工業、協 和キリン、第一三共、中外製薬、ペプチドリーム、ジーンテクノサイエンス、リボミック、ナノキャリア [海外企業編] Eli Lily、NovoNordisk、Biogen、Sarepta Therapeutics、Alnylam Pharmaceuticals、Novartis

<調査期間> 2020年4月~2020年8月

<資料名>
「2020 年 世界の中分子医薬品市場」 ―新規創薬モダリティとして注目される核酸医薬品とペプチド医薬品― http://www.tpc-osaka.com/fs/bibliotheque/mr410200513

発刊日:2020 年 8 月 20 日 頒価:97,000 円(税抜)

【会社概要】

会社名:TPC マーケティングリサーチ株式会社

所在地:大阪府大阪市西区新町 2-4-2 なにわ筋 SIA ビル

事業内容:マーケティングリサーチおよび調査レポートの出版

コーポレートサイト:http://www.tpc-cop.co.jp/

オンラインショップ「TPC ビブリオテック」:http://www.tpc-osaka.com/

ISO27001 認証書番号:IS598110

【本件に関するお問い合わせ】

フリーダイヤル:0120-30-6531

*本記事はTPCマーケティングリサーチ株式会社から提供をうけたプレスリリース記事です。

F

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 「田中さん惜しかった」--分解酵素「プロテアソーム」を精製
  2. 化学物質MOCAでがん、4人労災
  3. サンケイ化学、フェロモン剤を自社生産
  4. 世界的性能の質量分析器開発を開始
  5. 日本ゼオンのイノベーションに関する活動
  6. 金大大学院、ナノ微粒子開発 医薬品や塗料などに応用も
  7. 日本化学会、論文無料公開へ新方式
  8. 石テレ賞、山下さんら3人

注目情報

ピックアップ記事

  1. ナノ粒子の機能と応用 ?コロイダルシリカを中心に?【終了】
  2. 炭素をBNに置き換えると…
  3. フラグメント創薬 Fragment-Based Drug Discovery/Design (FBDD)
  4. 企業の組織と各部署の役割
  5. 相田卓三教授の最終講義をYouTube Live配信!
  6. クゥイリン・ディン Kui-Ling Ding
  7. カーボンナノチューブを有機色素で染めて使う新しい光触媒技術
  8. その化合物、信じて大丈夫ですか? 〜創薬におけるワルいヤツら〜
  9. 湘南ヘルスイノベーションパークがケムステVプレミアレクチャーに協賛しました
  10. H・ブラウン氏死去/米のノーベル化学賞受賞者

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2020年9月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

注目情報

最新記事

【太陽ホールディングス】新卒採用情報(2026卒)

■■求める人物像■■「大きな志と好奇心を持ちまだ見ぬ価値造像のために前進できる人…

産総研の研究室見学に行ってきました!~採用情報や研究の現場について~

こんにちは,熊葛です.先日,産総研 生命工学領域の開催する研究室見学に行ってきました!本記事では,産…

第47回ケムステVシンポ「マイクロフローケミストリー」を開催します!

第47回ケムステVシンポジウムの開催告知をさせて頂きます!第47回ケムステVシンポジウムは、…

【味の素ファインテクノ】新卒採用情報(2026卒)

当社は入社時研修を経て、先輩指導のもと、実践(※)の場でご活躍いただきます。「いきなり実践で…

MI-6 / エスマット共催ウェビナー:デジタルで製造業の生産性を劇的改善する方法

開催日:2024年11月6日 申込みはこちら開催概要デジタル時代において、イノベーション…

窒素原子の導入がスイッチング分子の新たな機能を切り拓く!?

第630回のスポットライトリサーチは、大阪公立大学大学院工学研究科(小畠研究室)博士後期課程3年の …

エントロピーの悩みどころを整理してみる その1

Tshozoです。 エントロピーが煮詰まってきたので頭の中を吐き出し整理してみます。なんでこうも…

AJICAP-M: 位置選択的な抗体薬物複合体製造を可能にするトレースレス親和性ペプチド修飾技術

概要味の素株式会社の松田豊 (現 Exelixis 社)、藤井友博らは、親和性ペ…

材料開発におけるインフォマティクス 〜DBによる材料探索、スペクトル・画像活用〜

開催日:10/30 詳細はこちら開催概要研究開発領域におけるデジタル・トランスフォーメー…

ロベルト・カー Roberto Car

ロベルト・カー (Roberto Car 1947年1月3日 トリエステ生まれ) はイタリアの化学者…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP