[スポンサーリンク]

海外化学者インタビュー

第35回 生物への応用を志向した新しいナノマテリアル合成― Mark Green教授

[スポンサーリンク]

第35回の海外化学者インタビューは、マーク・グリーン教授です。イギリスのキングス・カレッジ・ロンドン化学科に在籍し、有機金属をベースとした半導体および金属ナノ粒子の合成、ナノ材料の生物学的応用、希土類元素を基にしたナノ材料、生合成、高分子ナノ粒子などに取り組んでいます。それではインタビューをどうぞ。

Q. あなたが化学者になった理由は?

僕の高校の先生であるコークヒルさんは化学に情熱を持っていて、もし質問が間違っていると、私たちにうんざりしてガミガミ言うんだ。 でも彼の情熱は私たちに影響を与えたよ。だから、イングランドの北部にあるパッとしない高校から、多くの大学院レベルのの化学者を生み出せたんじゃないかな。

Q. もし化学者でなかったら、何になりたいですか?またその理由は?

幻想のような答えでもいいんだったら、ニューヨークジャイアンツでアメフトをしたいね。

13歳のときに彼らを見てからずっと20年間、情熱的に彼らを追ってきたんだ。

ただし、実際のところ僕にはそんな身体能力がないから、より現実的な答えは、私がずっとやりたかった小学校の先生かな。 単純に教える(特に子どもに対して)のが楽しいんだ。

実は僕は科学政策について働こうとしたんだけど、性に合わなかった––––スーツとネクタイを着て(なぜネクタイをしないといけないんだろう?)、会議のために出かける、時計を合わせる、時計を合わせる、決まった時間に15分休憩するとか––––。 とり残されているような感じがして、研究に戻ったほうがいいと思ったんだ。 5ヶ月我慢して、ついに教員免許をもらったよ。

Q. 概して化学者はどのように世界に貢献する事ができますか?

いやぁ。うまく答えられるかな。私たちが触れ、使うものは、新素材、新薬、新技術などをひっくるめた革新的な化学によって発達しているんだ。各化学者は、自分のエリアが重要なものだと考えている。そうじゃなきゃ研究なんてしないでしょ?

Q.あなたがもし歴史上の人物と夕食を共にすることができたら誰と?またその理由は?

最初に考えついたのはエドガー・アラン・ポー。

暗くて不機嫌で不満をいうようなやつは、魅力的じゃないか(皮肉)。でもエドガーがそういう人だってことに気づいたから、実際にはニューヨークジャイアンツの元ラインバック、ローレンス・テイラーがいいかな。 僕は常々、妻が素敵な名前だと思っていた「テイラー」を最初の子の名前にしたかったんだけど、彼女はローレンス・テイラーがお金を貰って人を殴る麻薬中毒者だって気付いちゃったから、考え直さないとね。

Q. あなたが最後に研究室で実験を行ったのはいつですか?また、その内容は?

僕のノートによると、1ヵ月前だね、かなり前だ。 僕は普段、週に1回は研究室にいるんだ。 生物学者のためにトルエンから水にいくらかの量子ドットを相転移させていたよ。

Q.もしあなたが砂漠の島に取り残されたら、どんな本や音楽が必要ですか?1つだけ答えてください。

僕の音楽の趣味はすごく悪いんだけど(レベル42、エンヤ、UB40など…)、ちょっと頑固なんだ。好きなアルバムはローチフォードの最初のセルフタイトルのやつだよ。 本の場合は、ベッドのそばに好きな本を積み重ねていて、いつでも手にとって読みやすいようにしておくんだ。いろいろ持ってるよ。
ヘンリー五世嵐が丘ライラの冒険、フィリップ・ボールのクリティカルマス、スティーブンジョンソンのイマージェンスのどれも好きなんどけど、今は「ヤバい経済学」が面白くてさ。これは衝撃的だったね。
[amazonjs asin=”4492313788″ locale=”JP” title=”ヤバい経済学 増補改訂版”] 原文:Reactions – Mark Green

※このインタビューは2007年10月19日に公開されました。

Orthogonene

投稿者の記事一覧

有機合成を専門にするシカゴ大学化学科PhD3年生です。
趣味はスポーツ(器械体操・筋トレ・ランニング)と読書です。
ゆくゆくはアメリカで教授になって活躍するため、日々精進中です。

http://donggroup-sites.uchicago.edu/

関連記事

  1. 第34回 生物学と合成化学のハイブリッド高分子材料を開発する―J…
  2. 第42回「激動の時代を研究者として生きる」荘司長三教授
  3. 第128回―「二核錯体を用いる触媒反応の開発」George St…
  4. 第五回 化学の力で生物システムを制御ー浜地格教授
  5. 第43回―「均質ナノ粒子の合成と生命医学・触媒への応用」Taeg…
  6. 第51回―「超分子化学で生物学と材料科学の境界を切り拓く」Car…
  7. 第29回「安全・簡便・短工程を実現する」眞鍋敬教授
  8. 第64回―「ホウ素を含むポルフィリン・コロール錯体の研究」Pen…

注目情報

ピックアップ記事

  1. ケムステ版・ノーベル化学賞候補者リスト【2024年版】
  2. 論説フォーラム「グローバル社会をリードする化学者になろう!!」
  3. 中谷宇吉郎 雪の科学館
  4. 除虫菊に含まれる生理活性成分の生合成酵素を単離
  5. サイエンス・ダイレクトがリニューアル
  6. 第43回「はっ!」と気づいたときの喜びを味わい続けたい – 高橋 雅英 教授
  7. 水素化ナトリウムの酸化反応をブロガー・読者がこぞって追試!?
  8. 第11回 有機エレクトロニクス、分子からデバイスまで – John Anthony教授
  9. ブラックマネーに御用心
  10. tRNAの新たな役割:大豆と微生物のコミュニケーション

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2017年4月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

注目情報

最新記事

光でゆがむ分子 ― アルミニウム錯体の対称性の破れをコヒーレント振動分光で観測

第711回のスポットライトリサーチは、九州大学大学院理学研究院 化学部門(分光分析化学研究室)・江原…

有機合成のカラム精製に革新を 〜モノリスカラムで変わる「研究のスピード」〜

筆者の研究室では有機合成を行っています。合成も大変ですが、何より大変なのが精製操作。最近、とある…

酸素は系内に入り込み続ける【プロセス化学者のつぶやき】

前回まで1. 設定温度と系内の実温度のお話2. 温度値をどう判断するか3. 反応操作をし…

アンモニウム構造によりラジカル種の発生位置を完全に制御!

第710回のスポットライトリサーチは、関西学院大学理工学研究科 村上研究室の榊原 陽太(さかきばら …

化学つれづれ草【ある研究者の回想】

概要物理化学者で量子機能材料を専門とする著者によるエッセイ集.化学者としての研究,教育,人生…

第60回有機反応若手の会

開催概要有機反応若手の会は、有機化学分野で研究を行う全国の大学院生を中心とした若手研究者が集い、…

ノーベル賞受賞者と語り合う5日間!「第18回HOPEミーティング」参加者募集!

申し込みはこちら概要主催:独立行政法人 日本学術振興会(JSPS)開催地:神奈川…

光触媒による高効率なCO2還元の実現―まさかの光を弱く当てることが重要だった―

第709回のスポットライトリサーチは、東京科学大学 理学院(前田研究室)博士後期課程2年の仲田竜一 …

「π-πスタッキング」という言葉が生む誤解【芳香環の相互作用を見直す: 前編】

芳香環が平行に並んで近接しているとき、その構造を「π–π スタッキング」と表されることがよくあります…

一重項酸素によるC(sp2)−P結合切断を用いた長波長光によるリン化合物のアンケージング

第 708 回のスポットライトリサーチは、同志社女子大学 薬学部 医療薬学科 5…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP