[スポンサーリンク]

B

バートン脱アミノ化 Barton Deamination

[スポンサーリンク]

概要

アミンをイソニトリルに変換後、ラジカル還元条件で脱アミノ化を行う手法。

 

基本文献

  • Barton, D. H. R. et al. Aldrichimica Acta 1990, 23, 3.

 

実験手順

脱アミノ化によるオクタデカンの合成[1]

barton_deamino_2

イソニトリル(0.279g, 1 mmol)およびアゾイソブチロニトリル(AIBN) (0.1g) の無水キシレン(50mL)溶液に、トリブチルスズヒドリド(0.64g, 2.2 eq)をすこしずつ加える。AIBN(0.1g)のキシレン(50mL)溶液を、80℃にて5時間かけてゆっくり滴下する。溶媒を減圧留去後、残渣をペンタンに溶解させ、ヨウ素のペンタン溶液をヨウ素の色が消えなくなるまで加える。溶媒を減圧留去し、目的のアルカンを分取TLC(シリカゲル、ペンタン展開溶媒)にて生成する。減圧下昇華精製することで目的物を得る。(0.209g, 81%収率、mp 29℃)

 

参考文献

[1] Barton, D. H. R. et al. J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1 1980, 2657.

外部リンク

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. ケック不斉アリル化 Keck Asymmetric Allyla…
  2. アニオン重合 Anionic Polymerization
  3. ニーメントウスキー キノリン/キナゾリン合成 Niementow…
  4. 細見・櫻井アリル化反応 Hosomi-Sakurai Allyl…
  5. ジオトロピー転位 dyotropic rearrangement…
  6. ブラン・ウレー クロロアルキル化 Blanc-Quellet C…
  7. チャン・ラム・エヴァンス カップリング Chan-Lam-Eva…
  8. スルホニル保護基 Sulfonyl Protective Gro…

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 単一分子を検出可能な5色の高光度化学発光タンパク質の開発
  2. アゾベンゼンは光る!~新たな発光材料として期待~
  3. 印象に残った天然物合成1
  4. 研究室でDIY!~エバポ用真空制御装置をつくろう~ ⑤ 最終回
  5. 有機ELディスプレイの最新技術【終了】
  6. クロスカップリングの研究年表
  7. 金属-有機構造体 / Metal-Organic Frameworks
  8. 不斉アリル位アルキル化反応を利用した有機合成
  9. 核酸医薬の物語2「アンチセンス核酸とRNA干渉薬」
  10. マンガでわかる かずのすけ式美肌化学のルール

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2014年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

注目情報

最新記事

先端領域に携わりたいという秘めた思い。考えてもいなかったスタートアップに叶う場があった

研究職としてキャリアを重ねている方々の中には、スタートアップは企業規模が小さく不安定だからといった理…

励起パラジウム触媒でケトンを還元!ケチルラジカルの新たな発生法と反応への応用

第 611 回のスポットライトリサーチは、(前) 乙卯研究所 博士研究員、(現) 北海道大学 化学反…

“マブ” “ナブ” “チニブ” とかのはなし

Tshozoです。件のことからお薬について相変わらず色々と調べているのですが、その中で薬の名…

【著者に聞いてみた!】なぜ川中一輝はNH2基を有する超原子価ヨウ素試薬を世界で初めて作れたのか!?

世界初のNH2基含有超原子価ヨウ素試薬開発の裏側を探った原著論文Amino-λ3-iodan…

千葉 俊介 Shunsuke Chiba

千葉俊介 (ちばしゅんすけ、1978年05月19日–)は日本の有機化学者である。シンガポール南洋理⼯…

Ti触媒、結合切って繋げて二刀流!!アルコールの脱ラセミ化反応

LMCTを介したTi触媒によるアルコールの光駆動型脱ラセミ化反応が報告された。単一不斉配位子を用いた…

シモン反応 Simon reaction

シモン反応 (Simon reaction) は、覚醒剤の簡易的検出に用いられる…

Marcusの逆転領域で一石二鳥

3+誘導体はMarcusの逆転領域において励起状態から基底状態へ遷移することが実証された。さらに本錯…

5/15(水)Zoom開催 【旭化成 人事担当者が語る!】2026年卒 化学系学生向け就活スタート講座

化学系の就職活動を支援する『化学系学生のための就活』からのご案内です。化学業界・研究職でのキャリ…

フローマイクロリアクターを活用した多置換アルケンの効率的な合成

第610回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院理学研究科(依光研究室)に在籍されていた江 迤源…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP