[スポンサーリンク]

一般的な話題

海外で働いている僕の体験談

[スポンサーリンク]

 

アメリカ長期留学をする上で一番お手軽な方法のひとつにサイエンス分野でのPh.D.コースに進学するというのがあります。これははっきりいって、理系学生の特権的なシステムだと思うのですが、意外と知られていなくてネットにもあまり情報がないような感じです。

僕はこのシステムでアメリカの某大学に留学しています。留学の準備の際に色々なネットで情報を収集していたのですが、なかなか新しくてぴったり来る情報にたどり着くのが大変でした。そんな訳で僕の体験を通じてこの情報を共有していければと思います。

はじめにどこからスタートすればいいか迷ったのですが、自己紹介的に渡辺千賀さんのエントリ「海外で働いている人の体験談募集」がまとまっていて良かったのでこれを使わせてもらおうかと思います。(かなり今さらなタイミングではありますが(笑))

1. 今いる国

アメリカ合衆国

 

2. 今の勤務先の業種・本社所在地

アメリカの某大学です。

 

3. 今している仕事の職種

ケミストリーの大学院生。Research Assistantshipといって、日々の研究をすることにより給料がもらえるような感じです。Research Assistantshipがもらえるまでは、Teaching Assistantshipをしていました。これは学部生の授業をしたり、授業の試験の作成、採点などの仕事でした。

 

4. 今のワークライフバランス(仕事時間、私用の時間の取りやすさ、休暇の取りやすさなどなど)

大学院生なので、それなりに休みをとるのには気を使います。しかし、ワークバランスはアメリカらしくそれなりに重視されていると思います。 そういった意味ではサボりバランスはとりやすいです。

仕事時間は平均9時ー19時くらいです。土日は休みです。まぁ夜や週末も仕事はしないと終わらないので結局カフェとか家で仕事してますが。。。まとまった休暇は1週間程度セメスターごとにどこかで取れる感じです。

 

5. 今の生活環境(住環境、リクリエーション、生活コストそのたもろもろ)

Untitled02.png

大学院生用のOn Campus Housingに一人暮らしですんでいます。安いし、静かだし、キャンパス近いし、On Campusなので学校で購読している論文へのアクセスもあり、いう事なしの住環境だと思います。

また割とアメリカでも田舎の方の大学なので、生活コストは低いです。

 

6. 日本でしていたこと(差し支えない範囲で学歴・職歴。固有名詞でなくてよいです)

大学4年間と修士2年間は首都圏の大学で学生(もちろん化学です)して、それからPh.D.コース留学って感じです。

あと修士卒業して留学までの間に(こちらは9月入学なので3月卒業だと半年間空きが出る)、企業と研究室のコラボレーションのプロジェクトで研究員的なバイトを半年くらいやっていました。

 

7. 今いる国に来た方法と来た動機

長い人生の中で、こういう突飛な経験が彩りになるかなぁ。とかおもってノリで来ました。

あとうちの大学は、Ph.D.コース無料(Assistantshipに授業料が含まれるという意味で実質無料) 兼 生活費がでる条件でしたので、負担も少ないしおいしいと思いました。

 

8. 今の仕事に就いた方法

入学に必要な書類とテストの点数を揃えて応募しました。
英語に関しては、かなり苦労したクチであまり参考になるような話はできない気がします。あえてアドバイスを送るとすれば、気合と根性で頑張ることが重要です!
留学の際の情報はネットを最大限駆使して集めました。特に役に立ったのが是永先生のやっておられる「理系留学のススメ」というブログです。

 

9. 日本から今の国に来る時に用意した資金とその調達方法(借金・奨学金などは、差し支えない範囲で、どこからいくら位)

Untitled03.png

基本的には無資金です。

うちのPh.D.コースはTeaching AssistantshipかResearch Assistantshipがつくことが条件になっているコースだったので。

強いて言うならこっちに来た時に買った車の費用30万とかそんくらいでしょうか。

ただ奨学金の具合はその時その所の経済や景気に大きく左右されるので、ひとつひとつチェックすることが必要になると思います。

 

10. 今いる国で日本人がゲットしやすい仕事にはどんなものがあり、その職種につくための良い方法はなにか

アカデミアでの就職に限れば日本人は比較的ポジションはゲットしやすいのではないでしょうか?あくまでも比較論ですが。アメリカは割と職場の人種多様性を気にする人が多く、その割に日本人は海外に出てこない傾向があるので、相対的に有利な気がします。

あとポスドクポジションとかもワーカホリックなエイジアンは好まれる傾向にあると思いますよ。

 

11. 今のご自身の仕事で雇用に際しての年齢の上限はあるか。今いる国で一般的にどうか

大学院生と一括りにいっても年がバラバラなのがアメリカの大学院。普通に30超でPh.D.コーススタートみたいな人もいます。でも割とアジア人はアカデミックをストレートで歩む人が多いイメージです。

ご存知のとおり、日本は化学でかなり高いレベルを有しています。あと日本の教育システムは、大学受験でのプロセスを含めて、かなり成功していると思います。少なくとも基礎的な数学的、物理的知識はかなりしっかりしているように思いますし、それは研究の時にアドバンテージになります。だから日本で教育を受けたみなさん、アメリカへのPh.D.留学お勧めですよ(笑)

 

12. その他ご自由に・・・

中田ヤスタカばりに”ナノテクノロジーのニュースター”になるべく日々研鑽を積んでおります”やすたか”と申します。これから留学のことや、アメリカでのラボのこと、また専門であるNanocrystal、ナノマテリアルまわりの研究に関して書いていこうかなと思っています。よろしくお願いしまーす!さーし!

 

*挿絵はイメージ図です実際の筆者の生活環境とは関係がありません。

やすたか

投稿者の記事一覧

米国で博士課程学生

関連記事

  1. 人工タンパク質ナノブロックにより自己組織化ナノ構造を創る
  2. カーボンナノベルト合成初成功の舞台裏 (3) 完結編
  3. タンパク質の定量法―ビューレット法 Protein Quanti…
  4. C-H酸化反応の開発
  5. 材料開発の変革をリードするスタートアップのプロダクト開発ポジショ…
  6. 日本薬学会  第143年会 付設展示会ケムステキャンペーン Pa…
  7. 『Ph.D.』の起源をちょっと調べてみました① 概要編
  8. ここまでできる!?「DNA折り紙」の最先端 ① ~入門編~

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 2009年ノーベル化学賞は誰の手に?
  2. ワイス反応 Weiss Reaction
  3. 触媒と光で脳内のアミロイドβを酸素化
  4. 有機機能性色素におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活用とは?
  5. SciFinderマイスター決定!
  6. 徹底比較 特許と論文の違い ~その他編~
  7. 第110回―「動的配座を制御する化学」Jonathan Clayden教授
  8. ジアルキル基のC–H結合をつないで三員環を作る
  9. 光で動くモーター 世界初、東工大教授ら開発
  10. アイルランドに行ってきた①

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2011年11月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

注目情報

最新記事

超塩基に匹敵する強塩基性をもつチタン酸バリウム酸窒化物の合成

第604回のスポットライトリサーチは、東京工業大学 元素戦略MDX研究センターの宮﨑 雅義(みやざぎ…

ニキビ治療薬の成分が発がん性物質に変化?検査会社が注意喚起

2024年3月7日、ブルームバーグ・ニュース及び Yahoo! ニュースに以下の…

ガラスのように透明で曲げられるエアロゲル ―高性能透明断熱材として期待―

第603回のスポットライトリサーチは、ティエムファクトリ株式会社の上岡 良太(うえおか りょうた)さ…

有機合成化学協会誌2024年3月号:遠隔位電子チューニング・含窒素芳香族化合物・ジベンゾクリセン・ロタキサン・近赤外光材料

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2024年3月号がオンライン公開されています。…

日本化学会 第104春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part3

日本化学会年会の付設展示会に出展する企業とのコラボです。第一弾・第二弾につづいて…

ペロブスカイト太陽電池の学理と技術: カーボンニュートラルを担う国産グリーンテクノロジー (CSJカレントレビュー: 48)

(さらに…)…

日本化学会 第104春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part2

前回の第一弾に続いて第二弾。日本化学会年会の付設展示会に出展する企業との…

CIPイノベーション共創プログラム「世界に躍進する創薬・バイオベンチャーの新たな戦略」

日本化学会第104春季年会(2024)で開催されるシンポジウムの一つに、CIPセッション「世界に躍進…

日本化学会 第104春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part1

今年も始まりました日本化学会春季年会。対面で復活して2年めですね。今年は…

マテリアルズ・インフォマティクスの推進成功事例 -なぜあの企業は最短でMI推進を成功させたのか?-

開催日:2024/03/21 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足の影…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP