[スポンサーリンク]

一般的な話題

在宅となった化学者がすべきこと

[スポンサーリンク]

筆者も会社から在宅指示が出て、家で仕事をするようになりました。もちろん業務に関する仕事を続けることが在宅の大前提ですが、実験など在宅ではできない仕事がなくなり、時間には余裕ができた人もいるかもしれません。そんな時間に余裕がある今だからこそ、チャレンジすべきことをまとめてみました。大それたことはないのであしからず。

在宅のメリット

実験に日々の時間を費やしていた化学者にとって在宅は、苦痛の極みかもしれません。しかしながら、見方を変えれば在宅はデスクワークに集中できるいい機会と考えることもできます。三度の飯より実験が好きな筆者は、まとめるレポートがあってもふらふらとラボに行き、必要もないのに片付けや試薬の補充などをしてしまいますが、在宅ではそのような作業はないのでデスクワークに集中できてます。せっかく集中できる環境であるのならば、いつもはできないことにチャレンジするいい機会だと思い、今だからこそ下記のような取り組みにチャレンジすることを提案します。

データ整理

まずは、研究に近いタスクとして、データの整理が挙げられます。結果をちらっとみて放置している実験データの一つや二つ誰しもあると思いますが、そんな塩漬けのデータを整理するにはいい機会だと思います。その時は何も感じなくても、見返してみると新たな発見や次の研究のヒントがあるかもしれません。データ整理となれば、エクセルに表を作ることになると思いますが、時間があるからこそ面倒な繰り返し作業をショートカットする方法を調べて、取得するかもしれません。

語学学習

語学の学習の一歩を踏み出したり、続けたりすることはとても大変です。日々、期限に追われる仕事が少なくなった今、語学学習を始めるのはいい機会だと思います。各社から提供されているオンライン英会話は、この状況下でもサービスが継続されているようです。

オンライン英会話を提供するNativeCampでは、新型コロナウイルスの影響で、3〜5月に実施予定の「英検」「TOEIC®」「TOEFL®」「IELTS」の受験ができなくなった方に無料のスピーキングテストとレッスン予約時に使えるコインを提供しています。

データサイエンス

近年のデータサイエンスの発展により、化学分野においてもAIに関連した論文が数多く発表されるようになってきて、実際に筆者の周りでもAIを使った研究プロジェクトが始まっています。大雑把にAIを使う目的をまとめると、AIを使って実験を効率的に行うか、AIによって今までは分からなかった規則性を発見することであり、得られた結果の理解にはその分野の知識が必要です。化学者がAIを1から実装することは現実的ではありませんが、AIによってはじき出されたデータを見て化学的な解釈を考える機会は増えてくると思います。そんな時のためにデータサイエンスの基礎を勉強をしておくいい機会だと思います。実際にデータを解析してみることが勉強になりますので、上記で整理したデータを使って解析してみると面白いかもしれません。

データ化学工学を専門とする明治大学 理工学部 応用化学科の金子弘昌先生の著書

キャリアデザイン

自分のキャリアを見直すことも時間があるときに行うことの一つだと思います。具体的には過去の仕事や研究内容を見直し履歴書や職務経歴書を作成してみることが挙げられます。すぐに就職や転職の予定がなくても、今後のキャリアを考える上で過去の経験をまとめることは必要だと思います。

職務経歴書の書き方:Spring転職エージェントによる職務経歴書の書き方の解説。研究内容をまとめるのは簡単ですが、研究における立ち位置と成功における自分の寄与をまとめることは、容易ではありません。

他分野の学習

気を抜くと、Youtubeで面白い動画を再生したくなりますが、他分野の勉強として動画を視聴するのも有意義だと思います。宿題として毎日1時間動画を視聴して感想文を書きなさいと言われたら、いくら動画を使った学習でも全く魅力を感じないと思います。しかし、自主的な勉強である分には、感想文を書く必要もありませんし、他の作業をしながらの視聴、早送りも問題ありません。化学だけでなく上記に挙げた英語やデータサイエンスに関する動画も数多く公開されていますので、ゆるく見ることが長続きの秘訣ではないかと思います。

ケムステ主催で化学のバーチャルシンポジウムを実施します。

PC作業効率化の勉強

時間がないときは、自分のスキルでどうにかしようとしますが、それが最も効率の良い方法とは限りません。時間がある今、新しいPC作業スキルを身につければ、今後の作業をより効率化できます。例えば、便利なエクセルの関数を発掘したり、マクロによる自動的な生データの抽出、ブラインドタッチ、ChemDrawのショートカットなどが挙げられます。

資格試験

危険物取扱者高圧ガス製造保安責任者といった資格試験の勉強に時間を費やすのもお勧めできます。筆者は危険物甲種をかなり前に取得しましたが、高圧ガス製造保安責任者の甲種化学は一回受けて不合格だったので休止しています。研究開発に携わる限り資格が求めれることはないと思いますが、ラボや工場のルールや制限は該当する法律を守るように決められているので、資格取得のために法令を勉強することは重要だと思います。

ケムステに記事を投稿する

Gakushiさんの言葉を引用しますが、自分ができることを紹介するだけで、知らない人には意外と役立つことがたくさんあります。ケムステでは化学に関する記事ならなんでもWelcomeですので、この機会に記事を書いてみてはいかがでしょうか。

ケムステメンバーの募集はこちらよりどうぞ。

在宅でのチャレンジをいろいろまとめましたが、化学の研究はやはり現場があってこその仕事なので、制限なく研究に打ち込める日が早く戻ることを切に願います。

関連書籍

Zeolinite

投稿者の記事一覧

ただの会社員です。某企業で化学製品の商品開発に携わっています。社内でのデータサイエンスの普及とDX促進が個人的な野望です。

関連記事

  1. シリルエノールエーテルのβ位を選択的に官能基化する
  2. π-アリルイリジウムに新たな光を
  3. 掟破り酵素の仕組みを解く
  4. オキソニウムカチオンを飼いならす
  5. ケムステ版・ノーベル化学賞候補者リスト【2019年版】
  6. 荷電処理が一切不要な振動発電素子を創る~有機EL材料の新しい展開…
  7. ハットする間にエピメリ化!Pleurotinの形式合成
  8. 「生合成に基づいた網羅的な天然物全合成」—カリフォルニア大学バー…

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. ビンゲル反応 Bingel Reaction
  2. sinceの使い方
  3. バートン・ザード ピロール合成 Barton-Zard Pyrrole Synthesis
  4. スズ化合物除去のニュースタンダード:炭酸カリウム/シリカゲル
  5. カルボン酸、窒素をトスしてアミノ酸へ
  6. 「つける」と「はがす」の新技術|分子接合と表面制御 R3
  7. ポール・アリヴィサトス Paul Alivisatos
  8. ピーター・ジーバーガー Peter H. Seeberger
  9. 一家に1枚周期表を 理科離れ防止狙い文科省
  10. 信越化学、日欧でセルロース増産投資・建材向け堅調

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2020年4月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  

注目情報

注目情報

最新記事

日本薬学会  第143年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part 2

第一弾に引き続き第二弾。薬学会付設展示会における協賛企業とのケムステコラボキャンペーンです。…

有機合成化学協会誌2023年3月号:Cynaropicri・DPAGT1阻害薬・トリフルオロメチル基・イソキサゾール・触媒的イソシアノ化反応

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2023年3月号がオンライン公開されました。早…

日本薬学会  第143年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part 1

さて、日本化学会春季年会の付設展示会ケムステキャンペーンを3回にわたり紹介しましたが、ほぼ同時期に行…

推進者・企画者のためのマテリアルズ・インフォマティクスの組織推進の進め方 -組織で利活用するための実施例を紹介-

開催日:2023/03/22 申し込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足の…

日本化学会 第103春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part3

Part 1・Part2に引き続き第三弾。日本化学会年会の付設展示会に出展する企業とのコラボです。…

第2回「Matlantis User Conference」

株式会社Preferred Computational Chemistryは、4月21日(金)に第2…

日本化学会 第103春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part2

前回のPart 1に引き続き第二弾。日本化学会年会の付設展示会に出展する企業とのコラボです。…

マテリアルズ・インフォマティクスにおける従来の実験計画法とベイズ最適化の比較

開催日:2023/03/29 申し込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足の…

日本化学会 第103春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part1

待ちに待った対面での日本化学会春季年会。なんと4年ぶりなんですね。今年は…

グアニジニウム/次亜ヨウ素酸塩触媒によるオキシインドール類の立体選択的な酸化的カップリング反応

第493回のスポットライトリサーチは、東京農工大学院 工学府生命工学専攻 生命有機化学講座(長澤・寺…

Chem-Station Twitter

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP