[スポンサーリンク]

一般的な話題

なれない人たちの言い訳(?)-研究者版-

[スポンサーリンク]

「ブラックジャックによろしく」「海猿」などで有名な漫画家・佐藤秀峰さん(@shuhosato)がつぶやいていた「今まで見てきた漫画家になれない人たちの言い訳」が、なかなか面白かったです。

自分は「研究者はクリエータ職の一種」と捉えているので、一流クリエータの発言は分野を問わず、諸々参考になる視点が多いと思っています。我以外皆我師也。

・・・ふと思い立って、これを独断と偏見で(ついでにネタ込みで)、研究者的にアレンジしてみたらどうなるかと・・・おお、過激ながらなんかそれっぽい?! 「第一線から遠のくばかりの意識」って、どこの界隈でもこんな感じなのかな~、と思えてきます。

その1 「まだ面白いテーマを考えたことがないので、考えられるようになるためここに勉強しに来たんです。」

その2 「テストなら自信あります!」

その3 「そもそも研究者を続けるということ自体、特殊能力なんですよ。テーマ設定と教育とマネジメントとプレゼンとグラント獲得と会計と雑務処理と英語と人材勧誘と政治と、いろいろ全部一人でやるようなもんじゃないですか。だから、できないのが普通なんです」

その4 「すぐ論文出せるネタが思いつかないんですよね。自分は速報向きじゃないって言うか、壮大なarticleの構想ならあるんですけどね」

その5 「論文はいっぱい読んでるし、見る目は結構あるんですよ。目は肥えてるんで、つまんないって分かってるテーマはやれないって言うか、Nature Science狙えるアイデアが思いつけばすぐとりかかるんですけど」

その6 「いい教授が面倒みてくれればやるんですけどね。今のメンターがヘボだから力を発揮できないんですよ」

その7 「僕はNatureテーマしかやらないんです。一生に一本ノーベル賞級論文が書ければいい。あなたみたいにIF低い論文を量産する研究者は軽蔑しますね」

その8 「普通に働いてたら、(闇)実験の時間って無いじゃないですか」

その9 「実験はただやっても意味なんかないんですよ。論文に掲載されるデータしか出したくないので、ジャーナルの傾向とか編集者の好みとかをよく調べないと」

その10 「今、プロポーザルの構想中です」

 

実際にはこんな発言ほとんど聞いたこと無いんで、そこまで現実に沿ったフレーズ群では無いのかも知れません。ただ意識の持ちようとしては、こういうのも反面教師として”アリ”だと思います。

現実的に使えそうな線引きは、個人的に「その8」なんじゃないかなーと思っています。自分にオーバーアチーブの気概があるか否かという観点ですね。「言われたことだけやってりゃいい」の精神では、新しいことは出てこないと思えるので。

とはいえ(ネタ混じりの)「その3」などを眺めても、『基本要求スペック異常に高くね・・・?』とか今更ながら思えてしまったのですが、どうでしょう。こんなの全部できなくても無理ないような。

ただ現実には結構できてる(ようにしか見えない)人も少からずいるんで、そんな方々が跋扈してる恐ろしい世界でどうこうしようなどと、自分でもよく思っていられるもんだなぁ・・・と改めて身震いしてしまうわけです。

根拠のない自信なんかも、ある面では重要なのかもしれません。まぁ凡人たる自分は、一歩一歩積み重ねて自信を育んでいくしか無いわけでして・・・・日々是精進、でありまする。

 

関連リンク

佐藤秀峰先生の「今まで見てきた漫画家になれない人たちの言い訳」 – Togetter

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. TQ: TriQuinoline
  2. 海洋天然物パラウアミンの全合成
  3. 有機合成化学協会誌2019年10月号:芳香族性・O-プロパルギル…
  4. 第18回日本化学連合シンポジウム「社会実装を実現する化学人材創出…
  5. プロトン共役電子移動を用いた半導体キャリア密度の精密制御
  6. 3Mとはどんな会社? 2021年版
  7. 東京大学大学院理学系研究科化学専攻 大学院入試情報
  8. Merck Compound Challengeに挑戦!【エント…

注目情報

ピックアップ記事

  1. ボツリヌストキシン (botulinum toxin)
  2. ピンナ酸の不斉全合成
  3. 第11回 触媒から生命へー金井求教授
  4. ハロゲン原子の受け渡しを加速!!新規ホウ素触媒による触媒的ハロゲンダンス
  5. 2005年11月分の気になる化学関連ニュース投票結果
  6. 金属-有機構造体 / Metal-Organic Frameworks
  7. イグノーベル賞2022が発表:化学賞は無かったけどユニークな研究が盛りだくさん
  8. Dead Endを回避せよ!「全合成・極限からの一手」⑧(解答編)
  9. 同仁化学研、ビオチン標識用キットを発売
  10. 分子の磁石 “化学コンパス” ~渡り鳥の磁場観測メカニズム解明にむけて~

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2012年5月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

注目情報

最新記事

そのピーク、本当に原料ですか?【プロセス化学者のつぶやき】

前回まで1. 設定温度と系内の実温度のお話2. 温度値をどう判断するか3. 反応操作をし…

収率予測モデルが反応機構を語る!

第716回のスポットライトリサーチは、京都大学化学研究所(中村研究室)道場貴大 助教にお願いしました…

電気化学の勘どころ 対話でつかむホントの姿

概要対話形式で本質に迫る,電気化学の入門書.勘どころを押さえれば,複雑に見える現象の要点…

ペプチド合成におけるエピメリ化 Epimerization in Peptide Synthesis

概要ペプチド合成におけるエピメリ化(epimerization)とは、アミノ酸残基のα炭素の立体…

第63回Vシンポ「フォトキネティシズム:励起現象のマルチスケール速度論と革新的光機能」を開催します!

今年も夏本番の季節になってきましたね! さて、本記事は、第63回ケムステVシンポジウムの開催告知です…

アビディ アルキン合成/Abidi Alkyne Synthesis

概要アビディ アルキン合成(Abidi Alkyne Synthesis)は、米国魚類野生生物局…

第43回メディシナルケミストリーシンポジウム@京都

テーマ「創薬化学の新たな潮流 多彩なアプローチで未来を創る」 日時2026年11月11日…

圧力は「設定値」だけで決まらない【プロセス化学者のつぶやき】

前回まで1. 設定温度と系内の実温度のお話2. 温度値をどう判断するか3. 反応操作をし…

査読に AI を使われた体験談

生成 AI の普及は加速しており、調べもの、英文校閲など研究者の皆さんも活用していることと思います。…

フィーゼルマン チオフェン合成/Fiesselmann Thiophene Synthesis

⏱ 30秒サマリー 何をする反応か — チオグリコール酸エステル(HS–…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP