[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

ジャック・ドゥボシェ Jacques Dubochet

[スポンサーリンク]

ジャック・ドゥボシェ (Jacques Dubochet 1942年6月8日- エーグル生まれ) はスイスの生物物理学者。ローザンヌ大学名誉教授。

略歴

1973 ジュネーブ大学、バーゼル大学博士号
1978 欧州分子生物学研究所(EMBL)グループリーダー
1987 ローザンヌ大学教授 (-2007)

受賞歴

2015 EMBL Lennart Philipson Award
2017 ノーベル化学賞

研究

クライオ電子顕微鏡に最適なサンプル作成法の確立

1982年にスプレー凍結法と呼ばれる手法を用いることにより水分子をガラス状に凍結させるを確立した。また、グリッド構造を持つろ紙を用いて薄いフィルム状に凍結させる手法も確立した[1]この手法を用いることでクライオ電子顕微鏡により照射される電子線に耐えうるでサンプルをすることが可能となった。この時点ではいくつかのアルキルアミンを用いていたが、その後サンプルを急速凍結する手法は改良され、液体エタン、もしくはプロパンに浸すことによって非晶質もしくはガラス質の凍結試料を得ることができるようになっている。

ノーベル財団の資料より引用・改変

この手法により、(液体窒素で冷却されている)クライオ電子顕微鏡内の真空にサンプルがさらされた際、凍結乾燥が起こったり、余分な水の凍結によって試料の構造が破壊される問題が解決された。

 

関連動画

コメント

  • クライオ電子顕微鏡を用いた溶液内の生体分子の高解像度構造決定法の開発により2017年のノーベル化学賞を受賞する前はそれほど大きな賞を受賞しておらず、失礼ながらほぼノーマークの研究者であった。Wikipediaのページも無かったほどである。

関連文献

  1. Dubochet, J., Lepault, J., Freeman, R., Berriman, J.A. & Homo, J.C. Electron microscopy of frozen water and aqueous solutions. J. Microsc. 128, 219–237 (1982).  doi: 10.1111/j.1365-2818.1982.tb04625.x

関連リンク

ペリプラノン

ペリプラノン

投稿者の記事一覧

有機合成化学が専門。主に天然物化学、ケミカルバイオロジーについて書いていきたいと思います。

関連記事

  1. ジャクリン・バートン Jacqueline K. Barton
  2. アリ・ワーシェル Arieh Warshel
  3. マーティン・ウィッテ Martin D. Witte
  4. エリック・メガース Eric Meggers
  5. 菅裕明 Hiroaki Suga
  6. 福井 謙一 Kenichi Fukui
  7. ヒュー・デーヴィス Huw M. L. Davies
  8. 池田 菊苗 Kikunae Ikeda

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. フライデーハーバー研究所
  2. ネフ反応 Nef Reaction
  3. ウレエートを強塩基性官能基として利用したキラルブレンステッド塩基触媒の創製
  4. 「大津会議」参加体験レポート
  5. 有機ELディスプレイ材料市場について調査結果を発表
  6. 理系が文系よりおしゃれ?
  7. 力をかけると塩酸が放出される高分子材料
  8. 大学院から始めるストレスマネジメント【アメリカで Ph.D. を取る –オリエンテーションの巻 その 1–】
  9. アルミニウム-ポルフィリン錯体を用いる重合の分子量制御
  10. 逆電子要請型DAでレポーター分子を導入する

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

注目情報

注目情報

最新記事

「自分の意見を言える人」がしている3つのこと

コロナ禍の影響により、ここ数カ月はオンラインでの選考が増えている。先日、はじめてオンラインでの面接を…

ブルース・リプシュッツ Bruce H. Lipshutz

ブルース・リプシュッツ(Bruce H. Lipshutz, 1951–)はアメリカの有機化学者であ…

化学者のためのエレクトロニクス入門② ~電子回路の製造工程編~

bergです。さて、前回は日々微細化を遂げる電子回路の歴史についてご紹介しました。二回目の今回は、半…

研究テーマ変更奮闘記 – PhD留学(前編)

研究をやる上で、テーマってやっぱり大事ですよね。私はアメリカの大学院に留学中(終盤)という立場ですが…

島津製作所がケムステVシンポに協賛しました

さて、第5回目があと1週間に迫り、第6回目の開催告知も終えたケムステVシンポ。実は第7回目も既に決定…

第99回―「配位子設計にもとづく研究・超分子化学」Paul Plieger教授

第99回の海外化学者インタビューは、ポール・プリーガー教授です。マッセイ大学基礎科学研究所に所属し、…

化学者のためのエレクトロニクス入門① ~電子回路の歴史編~

「化学者のためのエレクトロニクス入門」シリーズでは、今や私たちの日常生活と切っても切れないエレクトロ…

シグマトロピー転位によるキラルα-アリールカルボニルの合成法

アリールヨーダンとキラルオキサゾリンを用いた-シグマトロピー転位によるジアステレオ選択的α-アリール…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP