[スポンサーリンク]

ケムステニュース

COX2阻害薬 リウマチ鎮痛薬に副作用

[スポンサーリンク]

エヌセイド東京都の50歳代の女性は、20年前に関節リウマチになり、手足の痛みに苦しんできた。非ステロイド系消炎鎮痛薬(NSAID=エヌセイド)と呼ばれる痛み止めの薬を服用していたが、胃を荒らす副作用もある。3年前、こうした副作用が少ないとされる「COX(コックス)2阻害薬」が米国で承認されていると知り、主治医の了解を得た上、インターネットを使って個人輸入し、服用を始めた。ところが昨年末、「心臓発作を引き起こす危険性がある」と報道され、衝撃を受けた。
 リウマチは、手足などの関節が破壊され、痛む病気だ。痛みには、細胞内で作られるシクロオキシゲナーゼ(COX)と呼ばれる酵素が関係しており、NSAIDはこの酵素の働きを妨げて痛みや炎症を抑える薬だ。
 COXには、胃腸の粘膜を守るCOX1と、炎症を促すCOX2の2種類がある。NSAIDの多くは、両方の働きを抑えるので、胃腸が荒れやすくなる副作用が表れる。胃に穴が開いて出血し、死亡した患者もいる。
 そこで、痛みに関係するCOX2だけを狙う「COX2阻害薬」が開発された。胃かいようの発生率が従来の薬に比べ半分ほどに減った。
 しかし、新たな副作用が問題化したのだ。
 この薬の一つ、ロフェコキシブ(商品名バイオックス)を飲んだ患者は、一般的なNSAIDの服用者に比べ、約4倍も多く心筋梗塞(こうそく)を起こしたことが、2000年に米国で発表された。その後も同様の研究が相次ぎ、製薬企業は昨年9月、自主回収に追い込まれた。(引用:読売新聞
NSAID(エヌセイド)とは非ステロイド系抗炎症剤です。non-steroidal anti-inflammatory drugの略。主な例としては、抗炎症、解熱、鎮痛作用をもっているアスピリン、インドメサシン、イブプロフェン、ジクロフェナクナトリウムなどを言います。使い過ぎると胃を悪くします。

関連書籍


超薬アスピリン―スーパードラッグへの道

アスピリンがドイツで開発されて百余年、消炎・鎮痛・解熱剤として世界中で愛用されてきたこの錠剤が心臓病や脳卒中、大腸がんに効くことがわかったのは一九七〇年代のこと、さらに近年になってアルツハイマー病や骨粗鬆症、糖尿病、妊娠中毒など多様な病気への効果が認められようとしている。その”超薬”にいたるまでの軌跡と薬効の仕組みを知り、超薬をはばんできた日本の医療行政の問題点をさぐる。


アスピリン企業戦争―薬の王様100年の軌跡

webmaster

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 秋の褒章2013-化学
  2. 化学大手、原油高で原料多様化・ナフサ依存下げる
  3. カーボンナノペーパー開発 信州大、ナノテク新素材
  4. 新しい抗生物質発見:MRSAを1分で99.99%殺菌
  5. 「さびない鉄」産業界熱視線
  6. 富山化学 「YP-18 」の開発を開始
  7. アルコール依存症患者の救世主現る?
  8. 三菱商事ナノテク子会社と阪大院、水に濡れるフラーレンを共同開発

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 神経変性疾患関連凝集タンパク質分解誘導剤の開発
  2. 酸素 Oxygen -空気や水を構成する身近な元素
  3. 有機反応を俯瞰する ー芳香族求電子置換反応 その 2
  4. 深共晶溶媒 Deep Eutectic Solvent
  5. 塩基と酸でヘテロ環サイズを”調節する”
  6. ITを駆使して新薬開発のスピードアップを図る米国製薬業界
  7. 米メルク、シェリング・プラウを4兆円で買収
  8. 水素 Hydrogen -最も基本的な元素で、燃料電池の原料
  9. 深海の美しい怪物、魚竜
  10. エドウィン・サザン Edwin M. Southern

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

注目情報

注目情報

最新記事

フルオロシランを用いたカップリング反応~ケイ素材料のリサイクルに向けて~

第282回のスポットライトリサーチは、大阪府立大学 大学院理学系研究科(松坂研究室)・山本大貴さんに…

第133回―「遺伝暗号リプログラミングと翻訳後修飾の研究」Jason Chin教授

第133回の海外化学者インタビューはジェイソン・チン教授です。ケンブリッジMRC分子生物学研究所のタ…

アメリカ大学院留学:卒業後の進路とインダストリー就活(3)

前回・前々回の記事では、アメリカのPhD取得後の進路について、一般的な進路やインダストリー就活の流れ…

リンだ!リンだ!ホスフィン触媒を用いたメチルアミノ化だ!

有機リン触媒とアリールボロン酸を用いたニトロメタンの還元的C–Nカップリング反応が報告された。本手法…

化学者のためのエレクトロニクス講座~次世代の通信技術編~

このシリーズでは、化学者のためのエレクトロニクス講座では半導体やその配線技術、フォトレジストやOLE…

第132回―「遷移金属触媒における超分子的アプローチ」Joost Reek教授

第132回の海外化学者インタビューはジュースト・リーク教授です。アムステルダム大学ファント・ホッフ分…

位置多様性・脱水素型クロスカップリング

第281回のスポットライトリサーチは、菅原真純 博士にお願いしました。菅原さんは理化学研究所…

エノールエーテルからα-三級ジアルキルエーテルをつくる

α-オキシラジカルを経るエノールエーテルのa位官能基化が開発された。種々のアルキルエノールエーテルと…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP