[スポンサーリンク]

ケムステニュース

カシノナガキクイムシ集合フェロモンの化学構造を解明

[スポンサーリンク]

イソプレンユニット昨年は日本海側の地域を中心にカシノナガキクイムシが大発生し、ミズナラなどのブナ科樹木の集団枯死が起きました。同時に、ツキノワグマがしばしば里に出没し、ミズナラなどの堅果(ドングリ)のなり具合との関係が取りざたされました。森林総合研究所では、集団枯死を引き起こす病原菌の媒介者であるカシノナガキクイムシの集中加害を引き起こす集合フェロモンの化学構造の決定に成功しました。モノテルペンアルコールの一種であるこの集合フェロモンを利用してカシノナガキクイムシを防除することでナラ類の集団枯死被害を回避することが期待されます。(引用:日経プレリリース, トップ画像:カシノナガキクイムシ「ナラ枯れ」…北摂の生き物)

 

メントールまたまた、フェロモンネタです。集合フェロモンの構造はわかりませんでしたが、モノテルペンアルコールだそうですね。ハッカの成分でよく知られているL-mentholもモノテルペンアルコールです。テルペンとはイソプレン骨格を有する有機化合物の総称で、イソプレンユニットの数によって次のように分類されています。

1つ=ヘミテルペン 2つ=モノテルペン 3つ=セスキテルペン 4つ=時テルペン etc..

 

 

関連書籍

[amazonjs asin=”4797495030″ locale=”JP” title=”人と虫の愛笑香―男と女を惑わすフェロモンの秘密 (新風舎文庫)”]

 

関連リンク

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 化学企業のグローバル・トップ50
  2. 化学系プレプリントサーバー「ChemRxiv」のβ版が運用開始
  3. 三菱化学が有機太陽電池事業に参入
  4. 氷河期に大量のメタン放出 十勝沖の海底研究で判明
  5. キレーション療法ってなに?
  6. 眼精疲労、糖尿病の合併症に効くブルーベリー
  7. サンギ、バイオマス由来のエタノールを原料にガソリン代替燃料
  8. 有機化学美術館へようこそ ~分子の世界の造形とドラマ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 有機合成化学協会誌2021年10月号:フッ素化反応2010-2020
  2. メタンハイドレートの化学 ~その2~
  3. 京都大学人気講義 サイエンスの発想法
  4. 耐熱性生分解プラスチック開発 150度でも耐用 阪大
  5. 万有製薬、つくば研究所を閉鎖
  6. 自動車排ガス浄化触媒って何?
  7. 住友製薬-日本化薬、新規抗がん剤で販売提携
  8. 書物から学ぶ有機化学4
  9. なぜ青色LEDがノーベル賞なのか?ー雑記編
  10. 「優れた研究テーマ」はどう選ぶべき?

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2005年4月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

注目情報

最新記事

アクリルアミド類のanti-Michael型付加反応の開発ーPd触媒による反応中間体の安定性が鍵―

第622回のスポットライトリサーチは、東京理科大学大学院理学研究科(松田研究室)修士2年の茂呂 諒太…

エントロピーを表す記号はなぜSなのか

Tshozoです。エントロピーの後日談が8年経っても一向に進んでないのは私が熱力学に向いてないことの…

AI解析プラットフォーム Multi-Sigmaとは?

Multi-Sigmaは少ないデータからAIによる予測、要因分析、最適化まで解析可能なプラットフォー…

【11/20~22】第41回メディシナルケミストリーシンポジウム@京都

概要メディシナルケミストリーシンポジウムは、日本の創薬力の向上或いは関連研究分野…

有機電解合成のはなし ~アンモニア常温常圧合成のキー技術~

(出典:燃料アンモニアサプライチェーンの構築 | NEDO グリーンイノベーション基金)Ts…

光触媒でエステルを多電子還元する

第621回のスポットライトリサーチは、分子科学研究所 生命・錯体分子科学研究領域(魚住グループ)にて…

ケムステSlackが開設5周年を迎えました!

日本初の化学専用オープンコミュニティとして発足した「ケムステSlack」が、めで…

人事・DX推進のご担当者の方へ〜研究開発でDXを進めるには

開催日:2024/07/24 申込みはこちら■開催概要新たな技術が生まれ続けるVUCAな…

酵素を照らす新たな光!アミノ酸の酸化的クロスカップリング

酵素と可視光レドックス触媒を協働させる、アミノ酸の酸化的クロスカップリング反応が開発された。多様な非…

二元貴金属酸化物触媒によるC–H活性化: 分子状酸素を酸化剤とするアレーンとカルボン酸の酸化的カップリング

第620回のスポットライトリサーチは、横浜国立大学大学院工学研究院(本倉研究室)の長谷川 慎吾 助教…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP