[スポンサーリンク]

一般的な話題

有機合成化学協会誌2021年10月号:フッ素化反応2010-2020

[スポンサーリンク]

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2021年10月号がオンライン公開されました。

とうとう後期が始まりましたね。筆者は初の大型講義の担当があり、めちゃくちゃ緊張しております。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

有機合成化学協会誌は今月号も充実の内容です…がいつもの決まり文句でした。今月号は特集号ではないですが、ある意味特別号です!!

キーワードは「フッ素化反応2010-2020」です。

え!一つだけ!!???有機合成化学協会誌のケムステ紹介担当になって約3年、こんなの初めてです。笑

今回も、会員の方ならばそれぞれの画像をクリックすればJ-STAGEを通してすべてを閲覧することが可能です。特別号、ぜひご覧あれ!!

巻頭言:社会課題の解決を目指した産学連携、そして産学官連携

今月号は、東京大学大学院理学系研究科 山川 一義 特任研究員による巻頭言です。

産学官連携の大切さを説かれておられます。オープンアクセスです。

フッ素化反応2010-2020

須藤絢音、山口潤一郎

*早稲田大学理工学術院先進理工学部応用化学科

最近10年間のフッ素化反応を網羅的にまとめた総説。フッ素化学を深く理解するために熟読するもよし、スキームを眺めて研究のインスピレーションを得るもよし。フッ素化学の初心者から専門家まで必読の大作です。

(57ページほどある大作です。信じられませんが、超大作すぎて他の総説を入れるページがなかったとのこと…そのため今月号の総説はこれのみだそうです。すごすぎる。。。by 筆者(めぐ)

Review de Debut

今月号のRebut de Debutは1件です。オープンアクセスなのでぜひ。

・配位子としての開口フラーレン (城西大学理学部化学科)鈴木光明

Message from Young Principal Researcher (MyPR): 独立したかったから

吉戒 直彦 教授

今月号のMyPRは、東北大学大学院薬学研究科の吉戒直彦教授です!

東大生の頃のお話から、シンガポールでの独立、東北大学への着任の話等、読んでて参考になる話が満載です。学生のみなさんに、こういったアカデミックキャリアもあるのだと知ってもらえたら。必読です。

感動の瞬間:後になって気がつくこと

今月号の感動の瞬間は、大阪大学大学院理学研究科・基礎理学プロジェクト研究センター 伊藤幸成 教授です。

研究に関する感動の瞬間はさることながら、本稿にある最後のメッセージにも感銘を受けました。オープンアクセスですのでぜひ。

 

これまでの紹介記事は有機合成化学協会誌 紹介記事シリーズを参照してください。

関連書籍

[amazonjs asin=”4759819320″ locale=”JP” title=”企業研究者たちの感動の瞬間: モノづくりに賭ける夢と情熱”] [amazonjs asin=”4759810803″ locale=”JP” title=”化学者たちの感動の瞬間―興奮に満ちた51の発見物語”]

Avatar photo

めぐ

投稿者の記事一覧

博士(理学)。大学教員。娘の育児に奮闘しつつも、分子の世界に思いを馳せる日々。

関連記事

  1. ヒト遺伝子の ヒット・ランキング
  2. 化学者のためのエレクトロニクス講座~次世代の通信技術編~
  3. 近況報告Part III
  4. 含『鉛』芳香族化合物ジリチオプルンボールの合成に成功!②
  5. 物凄く狭い場所での化学
  6. 第66回「物質の宇宙:未知の化合物を追い求めて」山本 隆文 准教…
  7. ダウとデュポンの統合に関する小話
  8. 免疫応答のシグナル伝達を遮断する新規な免疫抑制剤CPYPP

注目情報

ピックアップ記事

  1. 劣性遺伝子押さえ込む メンデルの法則仕組み解明
  2. -ハロゲン化アルキル合成に光あれ-光酸化還元/コバルト協働触媒系によるハロゲン化アルキルの合成法
  3. ガラス器具の洗浄にも働き方改革を!
  4. 170年前のワインの味を化学する
  5. 白川英樹 Hideki Shirakawa
  6. 高校生の「化学五輪」、2010年は日本で開催
  7. ジェフリー・ムーア Jeffrey S. Moore
  8. カティヴァ 酢酸合成プロセス Cativa Process for Acetic Acid Synthesis
  9. 化学物質MOCAでがん、4人労災
  10. 三共、第一製薬が統合へ 売上高9000億円規模

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2021年10月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

注目情報

最新記事

レジオネラ菌のはなし ~水回りにはご注意を~

Tshozoです。筆者が所属する組織の敷地に大きめの室外冷却器がありほぼ毎日かなりの音を立て…

Pdナノ粒子触媒による1,3-ジエン化合物の酸化的アミノ化反応の開発

第629回のスポットライトリサーチは、関西大学大学院 理工学研究科(触媒有機化学研究室)博士課程後期…

第4回鈴木章賞授賞式&第8回ICReDD国際シンポジウム開催のお知らせ

計算科学,情報科学,実験科学の3分野融合による新たな化学反応開発に興味のある方はぜひご参加ください!…

光と励起子が混ざった準粒子 ”励起子ポラリトン”

励起子とは半導体を励起すると、電子が価電子帯から伝導帯に移動する。価電子帯には電子が抜けた後の欠…

三員環内外に三連続不斉中心を構築 –NHCによる亜鉛エノール化ホモエノラートの精密制御–

第 628 回のスポットライトリサーチは、東北大学大学院薬学研究科 分子薬科学専…

丸岡 啓二 Keiji Maruoka

丸岡啓二 (まるおか けいじ)は日本の有機化学者である。京都大学大学院薬学研究科 特任教授。専門は有…

電子一つで結合!炭素の新たな結合を実現

第627回のスポットライトリサーチは、北海道大有機化学第一研究室(鈴木孝紀教授、石垣侑祐准教授)で行…

柔軟な姿勢が成功を引き寄せた50代技術者の初転職。現職と同等の待遇を維持した確かなサポート

50代での転職に不安を感じる方も多いかもしれません。しかし、長年にわたり築き上げてきた専門性は大きな…

SNS予想で盛り上がれ!2024年ノーベル化学賞は誰の手に?

さてことしもいよいよ、ノーベル賞シーズンが到来します!化学賞は日本時間 2024…

「理研シンポジウム 第三回冷却分子・精密分光シンポジウム」を聴講してみた

bergです。この度は2024年8月30日(金)~31日(土)に電気通信大学とオンラインにて開催され…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP