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ノーベル化学賞田中さん 富山2大学の特任教授に

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富山市出身で2002年にノーベル化学賞を受賞した島津製作所(京都市)のシニアフェロー田中耕一さん(58)が、四月から富山大と富山県立大の特任教授に就任する。両大で秋に特別講義する方向で調整している。(中日新聞3月10日)

ソフトレーザーによる質量分析技術の開発でノーベル賞を受賞した田中耕一さんは富山県が出身であることから特任教授に就任される運びとなったそうです。五月には両大の研究者や学生らを対象にした講演会も開き、秋に特別講義する方向で調整しているそうです。

田中さんは、両大学だけでなく、愛媛大学、筑波大学、京都大学、東北大学、東京大学でも客員教授等のご経験があり、2009年から2014年までは、最先端研究開発支援プログラム(FIRSTプログラム)に採択され、世界最高性能の質量分析システムを開発し、当該システムを用いたがんやアルツハイマー病の新たな診断・治療手法の確立に向けて、バイオマーカーの発見やがん創薬のための標的分子候補の発見に努める事を目的として研究を行っていました。2015年以降は島津製作所の田中耕一 記念質量分析研究所にて研究が引き続き行われています。

筆者は、ノーベル物理学賞を受賞した江崎玲於奈さんと天野浩さんの講演をお聞きしたことがありますが、自分の専門外にもかかわらず大変わかりやすく研究のモチベーションを上げる内容でした。田中さんが両大学でも学生と研究者に研究のすばらしさを伝えて下さると期待しています。

関連文献

  1.  Tanaka, K.; Waki, H.; Ido, Y.; Akita, S.; Yoshida, Y.; Yoshida, T. Rapid Commun. Mass Spectrom. 19882, 151. doi:10.1002/rcm.1290020802

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