[スポンサーリンク]

身のまわりの分子

アスパルテーム /aspartame

[スポンサーリンク]

アスパルテーム(Asparteme)は、食品添加物である人工甘味料の一種です。

歴史・用途

アミノ酸(L-フェニルアラニン+L-アスパラギン酸)を骨格に有する甘味料で、砂糖(スクロース)と似た甘味を示します。その強さは砂糖の約200倍とされています。ペプチド化合物なので、タンパク質と同じように消化、吸収、代謝されるという特徴を持っています。

1965年に米G.D.サール社(現Nutra Sweet Kelco社)の研究員が、タンパク質のフラグメント合成の際、一枚のパラフィン紙を取ろうと指を口に当てたところ、強い甘みを感じることを見つけました。詳細に調べたところ、L-アスパラギン酸とL-フェニルアラニンからから構成されるジペプチドエステルの再結晶中、一部が吹きこぼれて指に付着した化合物が甘みの原因であることがわかりました。 これがアスパルテームの起こりで、まさにセレンディピティ的発見といえます。

その後、味の素がG.D.サール社に提携を申し入れ、共同開発により製法を開発しました。ごく最近、その製法を開発した成瀬氏(味の素・元中央研究所プロセス開発研究所長)が、会社に特許権を譲渡した対価の一部の支払いを求めた訴訟を起こしました。最終的に味の素が和解金1億5000万円を支払うことなどを条件に、和解が成立しました。

 

外部リンク

 

関連書籍&商品

[amazonjs asin=”4492044841″ locale=”JP” title=”スイート・ポイズン―本当は恐ろしい人工甘味料「アスパルテーム」の話”][amazonjs asin=”B000IEK0NK” locale=”JP” title=”パルスィート カロリー0 140g”][amazonjs asin=”B0055QK84C” locale=”JP” title=”パルスイート 120g”]
Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 化学者のためのエレクトロニクス講座~化合物半導体編
  2. ヘリウム (helium; He)
  3. 骨粗鬆症を通じてみる薬の工夫
  4. オーラノフィン (auranofin)
  5. シラフィン silaffin
  6. バトラコトキシン (batrachotoxin)
  7. リコペン / Lycopene
  8. 【解ければ化学者】ビタミン C はどれ?

注目情報

ピックアップ記事

  1. 天然バナジウム化合物アマバジンの奇妙な冒険
  2. 第153回―「ネットワーク無機材料の結晶学」Micheal O’Keeffe教授
  3. miHub®で叶える、研究開発現場でのデータ活用と人材育成のヒント
  4. HACCP制度化と食品安全マネジメントシステムーChemical Times特集より
  5. MRS Fall Meeting 2012に来ています
  6. 個性あるジャーナル表紙
  7. 岩村 秀 Hiizu Iwamura
  8. おまえら英語よりもタイピングやろうぜ ~中級編~
  9. 位置選択性の制御が可能なスチレンのヒドロアリール化
  10. MIT、空気中から低濃度の二酸化炭素を除去できる新手法を開発

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2007年10月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

注目情報

最新記事

酸素は系内に入り込み続ける【プロセス化学者のつぶやき】

前回まで1. 設定温度と系内の実温度のお話2. 温度値をどう判断するか3. 反応操作をし…

アンモニウム構造によりラジカル種の発生位置を完全に制御!

第710回のスポットライトリサーチは、関西学院大学理工学研究科 村上研究室の榊原 陽太(さかきばら …

化学つれづれ草【ある研究者の回想】

概要物理化学者で量子機能材料を専門とする著者によるエッセイ集.化学者としての研究,教育,人生…

第60回有機反応若手の会

開催概要有機反応若手の会は、有機化学分野で研究を行う全国の大学院生を中心とした若手研究者が集い、…

ノーベル賞受賞者と語り合う5日間!「第18回HOPEミーティング」参加者募集!

申し込みはこちら概要主催:独立行政法人 日本学術振興会(JSPS)開催地:神奈川…

光触媒による高効率なCO2還元の実現―まさかの光を弱く当てることが重要だった―

第709回のスポットライトリサーチは、東京科学大学 理学院(前田研究室)博士後期課程2年の仲田竜一 …

「π-πスタッキング」という言葉が生む誤解【芳香環の相互作用を見直す: 前編】

芳香環が平行に並んで近接しているとき、その構造を「π–π スタッキング」と表されることがよくあります…

一重項酸素によるC(sp2)−P結合切断を用いた長波長光によるリン化合物のアンケージング

第 708 回のスポットライトリサーチは、同志社女子大学 薬学部 医療薬学科 5…

マテリアルズ・インフォマティクスにおける画像解析の活用ガイド

開催概要材料開発において、電子顕微鏡やX線トモグラフィーを用いて材料の微細構造を観察するために画…

世界初のPROTAC医薬、ついに承認 ―「タンパク質を阻害する」から「分解する」時代へ

2026年5月、創薬化学の歴史に残る大きな出来事が起きました。米国 FDA は、…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP