[スポンサーリンク]

C

カルボニル-エン反応(プリンス反応) Carbonyl-Ene Reaction (Prins Reaction)

 

概要

アルデヒドとアリル化合物はルイス酸 or ブレンステッド酸存在下に付加反応をおこし、ホモアリルアルコールを与える。

基本文献

  • Bloys van Treslong Prins, P. C. Chem. Weekbl. 1919, 1510.
  • Bloys van Treslong Prins, P. C. Chem. Weekbl. 1919, 1072.
  • Arundale, E.; Mikeska, L. A. Chem. Rev. 195251, 505.DOI: 10.1021/cr60160a004
  • Adams, D. R.; Bhatnagar, S. P. Synthesis 1977, 661. doi:10.1055/s-1977-24523
  • Snider, B. B. Comprehensive Organic Synthesis 19912, 527.
  •  Crane, E. A.; A. Scheidt, K. A. Angew. Chem. Int. Ed. 2010, 49, 8316. DOI: 10.1002/anie.201002809

開発の歴史

1919年にオランダの化学者Prinsがスチレンを硫酸、ホルムアルデヒド水溶液で加熱すると対応するジオールが得られることを報告した。硫酸がブレンステッド酸として働き、ホルムアルデヒドを活性化、スチレンの二重結合が求電子付加反応を起こし、生じたカチオンを水が補足したと考えられる。

2014-09-17_09-16-33

Hendrik Jacobus Prins

Hendrik Jacobus Prins

 

反応機構

prins_2.gif

 

反応例

ピナコール転位と組み合わせて複雑な環骨格を効率的に合成するアプローチがOvermanらによって研究されている。[1]
以下は、Briarellin Fの合成に適用した例である。[2]
prins_3.gif
Leucascandrolide Aの形式全合成[3] prins_4.gif
Leucascandrolide Aの形式全合成[4]:酸化開裂によってオキソニウムカチオンを生成させている。
prins_5.gif

実験手順

実験のコツ・テクニック

参考文献

[1] Review: Overman, L. E.; Pennington, L. D. J. Org. Chem. 2003, 68, 7143. DOI: 10.1021/jo034982c

[2] Corminboeuf, O.; Overman, L. E.; Pennington, L. D. J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 6650. doi: 10.1021/ja035445c

[3] Kopecky, D. J.; Rychnovsky, S. D. J. Am. Chem. Soc. 2001123, 8420. DOI: 10.1021/ja011377n

[4] Jung, H. H.; Seiders, J. R.; Floreancig, P. E. Angew. Chem. Int. Ed. 2007, 46, 8464. doi:10.1002/anie.200702999

  • Epstein, O. L.;  Rovis, T. J. Am. Chem. Soc. 2006, 128, 16480. DOI: 10.1021/ja066794k
  • Custar, D. W. ;  Zabawa, T.  Scheidt, K. A. J. Am. Chem. Soc. 2008, 130, 804. DOI: 10.1021/ja710080q
  • Woo, S. K.; Kwon, M. S.; Lee, E. Angew. Chem., Int. Ed. 2008, 47, 3242. DOI: 10.1002/anie.200800386
  • Spivey, A. C.; Laraia, L.; Bayly, A. R.; Rzepa, H. S.; White, A. J. P. Org. Lett. 2010, 12, 900. DOI: 10.1021/ol9024259
  • Bunt, A. J.:  Bailey, C. D.: Cons, B. D.; J. Edwards, S. J;  Elsworth, J. D.;  Pheko, T.;  Willis, C. L. Angew. Chem.. Int. Ed. 2012, 51, 3901. DOI: 10.1002/anie.201108315

関連反応

 

関連書籍

外部リンク

The following two tabs change content below.
Hiro

Hiro

Hiro

最新記事 by Hiro (全て見る)

関連記事

  1. エンインメタセシス Enyne Metathesis
  2. クネーフェナーゲル ピリジン合成 Knoevenagel Pyr…
  3. ベシャンプ還元 Bechamp Reduction
  4. ヒドロシリル化反応 Hydrosilylation
  5. MSH試薬 MSH reagent
  6. スワーン酸化 Swern Oxidation
  7. ニトロキシルラジカル酸化触媒 Nitroxylradical O…
  8. ペタシス反応 Petasis Reaction

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 伯東、高機能高分子材料「デンドリマー」、製造期間10分の1に
  2. 第21回 バイオインフォ-マティクスによる創薬 – Heather Carlson
  3. ローランド・フィッシャー Roland A. Fischer
  4. ドーパミンで音楽にシビれる
  5. 2010年イグノーベル賞決定!
  6. 化学の力で迷路を解く!
  7. クロロラジカルHAT協働型C-Hクロスカップリングの開発
  8. 【読者特典】第92回日本化学会付設展示会を楽しもう!
  9. コンラッド・リンパック キノリン合成 Conrad-Limpach Quinoline Synthesis
  10. 2008年ノーベル化学賞『緑色蛍光タンパクの発見と応用』

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

研究者向けプロフィールサービス徹底比較!

研究者にとって、業績を適切に管理しアピールすることは重要です。以前にも少し触れましたが、科研費の審査…

天然有機化合物の全合成:独創的なものづくりの反応と戦略

概要生物活性天然有機化合物(天然物)は生命の40億年にわたる進化によって選択された高機能分子…

細菌を取り巻く生体ポリマーの意外な化学修飾

地球上に最もたくさんある有機化合物は何でしょう?それは、野菜や果物、紙、Tシャツ、木材、etc…身の…

有機分子触媒ーChemical Times特集より

関東化学が発行する化学情報誌「ケミカルタイムズ」。年4回発行のこの無料雑誌の紹介をしています。…

研究職の転職で求められる「面白い人材」

ある外資系機器メーカーのフィールドサービス職のポジションに対して候補者をご推薦しました。その時のエピ…

「不斉有機触媒の未踏課題に挑戦する」—マックス・プランク石炭化学研究所・List研より

「ケムステ海外研究記」の第18回目は、マックス・プランク石炭化学研究所(Benjamin List研…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP