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ケムステしごと

化学者の卵、就職活動に乗りだす

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就活の二文字がズシンと頭にのしかかり、ゼミのセミナー中でも企業説明会が気になる頃でしょうか。「説明会予約した?とりあえず説明会は来てってさ」「履歴書って、どう書く?」「面接の達人って使える?」・・・そんな声が聞こえてきます。

恐らく就職を希望する大多数の学生が、こういった現状に直面しているでしょう。現時点での化学者の卵達の活動は「リクナビ登録して、エントリーシート書いて、研究概要作って」・・・ってトコでしょうか。またまた研究関係に話が偏ってしまいますが、就職活動についてつぶやきます。

100文字程度の研究概要ってどうしよう?

筆者が思うに、リクナビを初めとする就職サイトなどで求められる研究概要に関しては、化学が専門でない方が見ることもあります。なので、化合物名等の専門用語は極力使用しないのが良いと思います。

ではどう書けば良いのでしょう? 例えば、散髪に行った時とかの雑談で、自分の専門を聞かれたことありませんか?そのときに相手に説明した話を100文字にまとめると、誰でも理解できる研究概要が出来上がります。また植物等から生物活性化合物の探索研究をやってる場合は、クルクミンの効果を謳うウコンの力など、特定の化合物を上手く宣伝した食品広告の書き方が参考になると思います。

 

A4一枚の研究概要ってどうしよう?

この手の研究概要は、化学が専門の人が見る可能性が高く、学会の要旨を膨らませた書き方をするのが良いでしょう。企業側は、基本的に応募してきた人の専門分野を見ていると思います。実際に作成する時は、先輩や指導教官に相談しましょう。

 

化学の試験とか難しいのかな?

一般的に内定を勝ち取るまでには、書類選考の後に約3回の試験を突破する必要があります。一次試験の後に筆記試験があって、二次、三次選考は面接試験でプレゼンが盛り込まれていることもあります。専門分野が細分化された大手企業の選考では、一次試験の際に大学レベルの内容の試験を行う場合もありますが、基本的に難しい筆記試験をする会社はありません。専門分野に特化した一部の企業を除けば、就職活動では専門性の深さよりコミュニケーション能力の方がはるかに重要です。

興味が持てるお仕事があるのなら、今の自分の専門分野にこだわらずに積極的に応募しましょう。基本的にその道で何十年もやっている化学者は、エントリーしてきた卵達の知識に大きな差は無いと考えているはずです。大学で勉強した時間は短く、企業にエントリーする段階ではまだ化学者の”卵”なのですから。

 

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