[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

ウィリアム・キャンベル William C. Campbell

ウィリアム・C・キャンベル (William C. Campbell、1930年6月30日(ラメルトン、アイルランド生)-)は、アメリカの生物学者である。Drew大学名誉リサーチフェロー。(写真:RTE News


経歴

1954 トリニティカレッジ 卒業
1957 ウィスコンシン大学マディソン校 博士号取得
1957-1990 メルク社 医薬研究所 勤務
現在 Drew大学名誉リサーチフェロー

受賞歴

2015 ノーベル医学・生理学賞

研究概要

抗寄生虫薬イベルメクチンの開発[1][2]

寄生虫感染症に関する研究を専門に生涯取り組んできた。

北里研究所所属の大村智らによって見いだされた菌種を受け継ぎ、産生物質の活性を調べ、寄生虫感染マウスに有効であることを見いだした。この活性物質を同定、構造解析しAvermectinと名付けた[3]。

その後これをより医薬特性に優れた化合物Ivermectinへと誘導した。この薬は熱帯性寄生虫疾患の一種である河川盲目症(オンコセルカ症)の特効薬として広く処方されている。2012年までに2億人以上がこの薬の恩恵を受けたと言われる。

 

ivermectin_1

この業績が評価され、大村智とともに2015年のノーベル医学・生理学賞を共同受賞した。

 

関連論文

  1. “Ivermectin: A potent new antiparasitic agent.” Campbell, W.C.; Fisher, M.H.; Stapley, E.O.; Albers-Schönberg, G.; Jacob, T.A. Science 1983, 221, 823. DOI:10.1126/science.6308762
  2. “History of avermectin and ivermectin, with notes on the history of other macrocyclic lactone antiparasitic agents” Campbell, W.C. Curr. Pharm. Biotechnol. 2012, 13, 853. doi:10.2174/138920112800399095
  3. “Avermectins, a new family of potent antihelmintic agents: isolation and chromatographic properties.” Miller, T. W.; Chaiet, L.; Cole, D. J.; Cole, L. J.; Flor, J. E.; Goegelman, R. T.; Gullo, V. P.; Joshua, H.; Kempf, A. J.; Krellwitz, W. R.; Monaghan, R.L.; Ormond, R. E.; Wilson, K. E.; Albers-Schonberg, G.; Putter, I. Antimicrob. Agents Chemotherap. 1979, 15, 338. doi:10.1128/AAC.15.3.368

外部リンク

The following two tabs change content below.
cosine

cosine

博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。 関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。 素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. フィル・バラン Phil S. Baran
  2. 大村 智 Satoshi Omura
  3. 上村 大輔 Daisuke Uemura
  4. アハメド・ズウェイル Ahmed H. Zewail
  5. 野依 良治 Ryoji Noyori
  6. ロバート・バーグマン Robert G. Bergman
  7. リチャード・シュロック Richard R. Schrock
  8. マイケル・レヴィット Michael Levitt

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 2013年就活体験記(2)
  2. ルーベン・マーティン Ruben Martin
  3. Chem-Station9周年へ
  4. 万有製薬、つくば研究所を閉鎖
  5. ブラン・ウレー クロロアルキル化 Blanc-Quellet Chloroalkylation
  6. カーボンナノチューブの分散とその応用【終了】
  7. ラロック インドール合成 Larock Indole Synthesis
  8. 2,9-ジブチル-1,10-フェナントロリン:2,9-Dibutyl-1,10-phenanthroline
  9. フェントン反応 Fenton Reaction
  10. どっちをつかう?:adequateとappropriate

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

カーボンナノベルト合成初成功の舞台裏 (1)

今年もあともう少しですね。私は中国の大学院で研究を行っている日本人です。このChem-Sta…

有機合成化学の豆知識botを作ってみた

皆さんこんにちは。めっきり実験から退き、教育係+マネジメント係になってしまったcosineです。…

デニス・ドーハティ Dennis A. Dougherty

デニス・A・ドーハティ(Dennis A. Dougherty、1952年12月4日-)は、米国の物…

ベンゼンの直接アルキル化

ベンゼンにアルキル基を導入したいとき、皆さんはどのような手法を用いますか? (さらに&hel…

アメリカ大学院留学:TAの仕事

私がこれまでの留学生活で経験した一番の挫折は、ティーチングアシスタント(TA)です。慣れない英語で大…

2017年の注目分子はどれ?

今年も残りあとわずかとなり、毎年おなじみのアメリカ化学会(ACS)によるMolecules of t…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP