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一般的な話題

少年よ、大志を抱け、名刺を作ろう!

最近いろんな学会や若手会がらみで飲むことが多々ありました。数は少ないながらも院生の身で懇親会に突撃してくるアクティブな人も居て、フレッシュな人々と交流するのは楽しいものです。しかし沢山の人と話していると、「あれ、さっきの人どんな人だっけ・・・?」ともなりがち。
全員の顔と名前を覚えるのは、いつも難しいですね。誰しもきっと同じことを考えているのでしょう。
せっかくの交流機会、自分の存在を相手に印象づけておきたいところです。その一歩として今回提案したいのは、学生・ポスドクでも名刺を作って持って行こう!ということです。

名刺を作る利点=相手の名刺をもらいやすい!

学会でポスター発表などしていると、必ず何人かは質問に来るはず。興味を持ってくれた人とディスカっションに花が咲いたら、連絡先を交換したいもの。そこですかさず名刺交換できれば素晴らしい!
懇親会。前や隣に座った人、お互い自己紹介するものですよね。そこで自分の名刺があると、とてもカンタンにかつ誤解なく、名前と所属が説明できます。

学生同士であれば気軽にメールや携帯番号交換などでもいいのでしょう。しかし世代の違う人達が集まるフォーマルな場では、やはり名刺交換が良い感じです。

ただよほどタイミングが良くないと、丸腰で「名刺ください!」とだけは言い出しにくいもの。
他方で、学生身分であっても、ともかく名刺を差し出しておけば、相手は「あぁこりゃどうも」と名刺を返してくれるものだったりします。
要するに差し出す名刺が自分にあれば、相手の名刺がもらいやすくなるようなのです。世はなべてギブアンドテイク。

「ポストとってる先生ならともかく、学生みたいなペーペー身分で名刺なんて持っててもいいのか・・・?」

こういうふうに考えて一歩引いてしまう、ということも学生の皆さんならあるかも知れません。しかし心配ご無用。

大学卒業して就職すれば、どんな人でも名刺の一つや二つぐらい持ってるもの。同世代の人たちが既に持ってるわけですから、引っ込み思案になる必要はどこにもありません。

それに研究は個人プレイの雰囲気が強く、組織間よりも個人同士のつながりこそが重要になるもの。目標を同じくする知人を作っておくと、なんだかんだ構ってくれることも少なくありません。
学生のうちからでも、名刺配りをしておくのは悪くないでしょう。むしろ名刺配りを「一種の自己アピール訓練」と捉えるぐらいでも、全くかまわないのでは?と思えます。

 

名刺を自作したい・・・どんな情報が必要?

名刺は自己アピールの一環。ならば目立って仕方ない、凝りに凝った名刺をつくってやるぜ!・・・と気合を入れるのは結構ですけども。オフ会とか合コンであれば、それでも悪く無いのでしょうが、ビジネス用途やアカデミックのお顔つなぎであれば、やはり攻めすぎないレイアウトこそが良いでしょう。

ならば名刺には、どういう情報が最低限あると良いのか?
島根大学の名刺がネット検索で見つかりましたので、これを例にしてみましょう。大学用ならば、この構成は汎用的に使えるハズです。

meishi_1.jpg

① ロゴマーク:ワンポイントでいれておくと無味乾燥な名刺にならず、印象が良くなります。
② 組織名称:当然ながら必須です。
③ 肩書き:たとえば院生なら、「○○大学(院)○○学部○○研究室 博士課程」とかになるでしょうか。
④ 学位: 氏名の前に博士(○○学)と書くのが一般的。博士号以外は取りたてて書く必要はないでしょう。
⑤ 氏名:一番目立つように大きなフォントで。フリガナかローマ字表記を書いておくと受け取り手に親切。
⑥ 連絡先:職場の住所・電話番号・FAX・メールアドレスは必須項目。ホームページのURLも在ればベター。

サイエンスの世界では、英語情報もある方がベターです。名刺の裏面に、是非とも英語版を印刷しておくようにしましょう。これで海外学会でも安心して使えます。
レイアウトの参考までに、コロンビア大学の名刺を紹介しておきましょう。

meishi_2.jpg

① ロゴマーク:要領は日本語版に同じ
② 組織名称:もちろん必須。英語名がわからないときは、組織の英語版ホームページへ飛べばたいてい分かります。
③ 肩書き:院生ならGraduate Student, 学部生ならUndergraduate Student, ポスドクならPostdoctoral Researcherになります。
④ 学位: 博士号もちでなければ必要ありません。名前の前にDr.を付けるか、名前の後ろにPh.D.と書くのがスタンダード。
⑤ 氏名:ファミリーネームを区別すべく、大文字(Capital)で書くことが多々あります。例えば「湯川秀樹」であれば、「Hideki Yukawa」「YUKAWA, Hideki」「Hideki YUKAWA」の3パターンがよく見られる表記です。
⑥ 連絡先:要領は日本語版に同じですが、表記に注意。
住所:英語では「番地→区画→都市→郵便番号(ZIP Code)→国名」の順序で書きます。例えば所在が東京大学の場合、日本語表記では「〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1」ですが、英語表記では「7-3-1 Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo 113-0033 JAPAN」となります。
電話とFAX:国際電話形式で書きます。日本国コードが81、0発信は必要ないので、例えば0120-34-5678ならば、+81-120-34-5678と書き直します。

 

名刺の作り方-DIY編-

レイアウトは結局のところ好みなのですが、凝ったフォントの使用は避ける方が無難ではあります。日本語であれば明朝体、英語であればTimes系のフォントがスタンダードで、見た目もすっきりします。ロゴマークは組織のホームページからパクって来ましょう(笑)。ただ印刷時に汚くならないよう、解像度のチェックは必須です。

用紙はいわゆる4号(地域によっては9号)と呼ばれる55mm×91mm、ほとんどの名刺がこのサイズです。

この大きさを印刷できるプリンタを持っているなら、何の問題もありません。

・・・しかしそのサイズが印刷できない場合には?

そういう場合は「名刺プリント用シート」を購入し、専用のレイアウトソフトを使って印刷すれば大丈夫です。

コクヨ製の名刺用紙を例にとってみます。これは4号カードが10枚分並んだ、A4サイズの厚紙用紙です。切取用ミシン目が入っているもの、いないものがそれぞれ市販されています。

名刺作り専用の用紙なので、自力で上手く印刷するのはほぼ無理。そのための目的で、コクヨのWebサイトでは、「合わせ名人」というフリーソフトが配布されています。カンタンな加工であればこのソフトでも行えます。

この方法のメリットは、自分好みのデザインで作れることと、なんと言っても安上がりに済むこと。もちろん手間はかかりますし、上手く作るにはセンスがいる・・・とも思えますが、レイアウトに関しては身近な人の名刺を真似して作るだけで、意外になんとかなるものです。

また世の中には、名刺作成用のフリーソフトももちろん存在していますので、こちらを使ってみてもよいでしょう。筆者は使った経験がありませんが、比較的評判が良いものを以下にあげておきます。

 

名刺の作り方-他力本願編-

各種サービスや名刺作成店を利用できれば、もっともお手軽に作れます。ネット上でも、楽天などに行けばいろいろお店があるようです。

大学フォーマットでよければ、生協で申し込んだりすることも出来るようです。

いずれもプロの仕事だけあって、野暮ったくないピシッとした美しい名刺が手に入るのが最大のメリット。何より任せきりでラクちん!とはいえ当然ながら相応の支出と引換に、ということになりますが・・・(苦笑)

 

名刺の作り方-完全デジタル編-

名刺の未来像として提案されているのが、Web2.0技術を活用したデジタル名刺。これはネット上にプロフィールデータを置いておき、専用デバイスを使ってデータ交換だけを行うというものです。最近になってスマートフォンが普及し、デジタル名刺交換が行えるインフラが徐々に整いつつあります。まさに「次世代の名刺交換」がすぐそこまでやって来ています。

iPhoneユーザであればご存知の人も多いでしょう、Bumpというアプリケーションがあります。iPhoneをごっつんこさせるだけで連絡先が交換できてしまうという優れものです。

これと同じ要領でデジタル名刺交換を行おうとする先進的サービスに、My Name is Eというものがあります(日本語の解説サイト)。Iddyなどのように、自分の使用するデジタルサービスをまとめてプロフィール化しておけたりするので、管理にも役立ちそうです。

またビジネス用SNSを活用するのも一手です。英語圏、特にシリコンバレーの周辺ではLinkedInというサイトが普及しています。このコンタクトを交換することがすなわち、名刺交換に相当することもあるぐらいです。

しかし日本ではどのサービスもまだまだ一般的ではなく、気軽に名刺交換ができない、というのが最大の難点ですね、がっくし。名刺フィールドではまだまだ紙媒体の威力が強い感じです。

デジタル名刺は将来どうなってくるのか・・・これは全く未知数ではありますが、いろいろ想像を膨らませてみるのは楽しいものです。

 

関連書籍

 

外部リンク

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cosine

cosine

博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。 関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。 素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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