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MEDCHEM NEWS 35-3 号「2024年度 MCS 優秀賞」

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日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、オープンアクセスとして公開中の 35-3 号 (2025年8月発行)の紹介です。

各項目のタイトルおよび画像から該当記事へ飛べます (新しいタブで開きます) ので、隅々までご覧ください!

(著者様のご所属は掲載当時のものです)

■巻頭言

創薬研究とメディシナルケミストリー
手代木 功
塩野義製薬株式会社

低分子創薬はオワコンだ、という風潮の中、変わらずメディシナルケミストに期待をかける塩野義製薬会社の手代木社長から巻頭言です。中・高分子モダリティとの相補的な活用により、低分子創薬も共存し得るという、世界の医療情勢に通じた製薬企業トップからのご指摘は、関係者を勇気づけるものです。

■創薬最前線

siRNA創薬のリーディングカンパニーになる
根津 淳一
持田製薬株式会社 

創薬最前線では、「siRNA 創薬のリーディングカンパニーになる」という持田製薬の強いメッセージを紹介しています。持田製薬では、なぜ siRNA というモダリティに注力して創薬研究しているのか? その理由や戦略が明確に述べられています。興味深いのでぜひご一読ください。

■WINDOW

New Drug Discovery in Taiwan and Impressions in Pharmacy between Japan and Taiwan
Yi-Min Liu、Jing-Ping Liou
Taipei Medical University

台湾の創薬化学と、台湾研究者から見た台湾と日本の薬学の印象について、Taipei Medical University の Yi-Min Liu 先生にご寄稿頂きました。アジアにおける協働が益々大切になっていますが、お互いを知る良い機会になりましたら幸いです。

■ESSAY

革新的ホウ素キャリア開発:内在性アルブミンを活用した次世代BNCT戦略
中村 浩之
東京科学大学 総合研究院 化学生命科学研究所


BNCT  の実用化を推進する中、神経膠腫に高集積する新規ホウ素キャリア「PBC-IP」が開発されました。葉酸受容体αを標的とし、アルブミン結合性により腫瘍選択性を高めた設計が特徴です。CED 法による局所送達で顕著な治療効果を示し、次世代 BNCT の実現に向けた一歩となります。

■DISCOVERY

2024年度日本薬学会医薬化学部会 MCS優秀賞
高活性かつ高選択性を有する BD1 阻害剤の創製
萩原 秀一、石澤 公平、遠藤 淳一
田辺三菱製薬株式会社、レナセラピューティクス株式会社

非常に強力な BD1 阻害活性と世界で最も高い BD2 との選択性を有します。in vivo モデルでは経口投与にて BD1/BD2 dual 阻害剤と同等の強力な抗炎症作用を示しました。X 線結晶構造解析を駆使した狙い通りの分子設計を是非ご覧ください。

■DISCOVERY

2024年度日本薬学会医薬化学部会 MCS優秀賞
ADHD治療薬を志向した選択的D3受容体アンタゴニストの創製:D2由来副作用の回避と複合体構造解析による選択性メカニズム解明
増田功嗣、西冨晃平
塩野義製薬

注意欠如多動性症 (ADHD) の患者さんは、若年層を中心に増加傾向にあります。お子さまには効果があり、かつ副作用のないお薬を届けたいという思いから創製された化合物は、優れた D3 選択性や ADMET、PK プロファイルを有しています。ここに掲載された創薬について、ぜひご一読ください。

■DISCOVERY

2024年度日本薬学会医薬化学部会 MCS優秀賞
Hypoxia-inducible factor prolyl hydroxylase阻害薬DS-1093aの創製
福田 剛、辻 貴司、石井 絢、伊藤 秀一郎、田中 直樹
第一三共株式会社

慢性貧血治療薬候補として高い資質を有する DS-1093a が創製されました。X線結晶構造解析を駆使したscaffold hopping、続く薬効・薬物動態・毒性のマルチ構造最適化に巧みに成功しています。是非ご一読ください。

■DISCOVERY

2024年度 日本薬学会 医薬化学部会 MCS優秀賞 受賞
EZH1/2阻害剤の創薬研究
渡部 潤,菅野 修,本間 大輔,安達 宣明
第一三共株式会社

2024年度 MCS 優秀賞受賞研究である EZH1/2 阻害剤 valemetostat の開発を紹介した記事です。エピジェネティック制御酵素 EZH1 及び EZH2 の両アイソザイムに効果を示す阻害剤開発戦略に加え、合成経路や活性プロファイルなど、世界初の EZH1/2 デュアル阻害剤の要点がコンパクトにまとめられています。

■DISCOVERY

2024年度日本薬学会医薬化学部会 BMC/BMCL賞受賞
広範囲な SARS-CoV-2 変異株に対するペプチド阻害剤 S-880008
楠本 善史
塩野義製薬株式会社

SARS-CoV2 変異株に対する、ウイルス表面のスパイクタンパク質を標的としたウイルス侵入阻害薬の開発研究を紹介します。脂質修飾された環状ペプチド S-880008 は、ウイルス吸着後の宿主細胞膜との融合過程を阻害するというユニークな機構により、幅広い変異株に作用することから、新たな抗ウイルス薬としての発展が期待されます。

■DISCOVERY

2024年度日本薬学会医薬化学部会JMC賞受賞
抗Aβ抗体治療後維持療法のための次世代型BACE1阻害剤S-872881:BACE2 に対するin vivo選択性と肝毒性、心毒性リスクの低減を実現した縮環型オキサジン化合物の創製
鈴木尚之、只野元太、浅田直也、伊藤麻名、日下部兼一
塩野義製薬株式会社

アルツハイマー病における抗 Aβ 抗体治療後の維持療法を目指した BACE1 選択的阻害剤の開発についての論文です。BACE2 との選択性を高めるためのオキサジン環の配座制御を指標とした構造展開は大変興味深く、創薬化学の優れた研究事例となっています。

■COFFEE BREAK

患者の声を気軽に聞けるオンライン配信「くすりと生活」の紹介

鈴木信行
患医ねっと代表

患者の声が製薬企業や医療者にもっと届いてほしい・・・鈴木代表は,患者であり元製薬企業研究者としての立場から,患者,医療者,製薬企業をつなげることでより良い医療環境を作りたいと考え,「患医ねっと」を立ち上げました。まずは,毎週金曜日の配信をご覧ください。

■特別コラム 創薬の未来を担う若き研究者へのメッセージ

歴史の先に発展あり
勝部純基
元 住友製薬株式会社常務取締役

特別コラム「創薬の未来を担う若き研究者へのメッセージ」の第2回を、元住友製薬の勝部先生にご執筆頂きました。創薬研究の歴史を4半世紀毎にまとめてご解説頂き、また今後の方向性もご執筆頂きました。

関連書籍

本号の「BOOKS 紹介」より

がんがみえる 第1版

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¥4,290(as of 10/08 12:58)
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DAICHAN

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創薬化学者と薬局薬剤師の二足の草鞋を履きこなす、四年制薬学科の生き残り。
薬を「創る」と「使う」の双方からサイエンスに向き合っています。
しかし趣味は魏志倭人伝の解釈と北方民族の古代史という、あからさまな文系人間。
どこへ向かうかはfurther research is needed.

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