[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

デヴィッド・エヴァンス David A. Evans

[スポンサーリンク]

デヴィッド・A・エヴァンス (David A. Evans、1941年1月11日-)は、アメリカの有機化学者である(写真:Evans Group)。米ハーバード大学教授。

 経歴

1963  オベリン大学卒業
1967 カリフォルニア工科大学博士課程修了
1967 カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校助教授
1972 カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校准教授
1974 カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校教授
1974 カリフォルニア工科大学教授
1983 ハーバード大学教授
1990- ハーバード大学名誉教授(Abbott and James Lawrence Professor of Chemistry)
1995-1998 ハーバード大学化学科主任

 

受賞歴

1971 Camille and Henry Dreyfus Teacher-Scholar Award
1972 Alfred P. Sloan Foundation Fellow
1973 Distinguished Teaching Award, UCLA Alumni Association
1982 ACS Award for Creative Work in Synthetic Organic Chemistry
1983 M.A., Honorary, Harvard University, Cambridge, MA
1984 Allen R. Day Award, Philadelphia Organic Chemists Club, Philadelphia, PA
1984 Elected to National Academy of Sciences
1988 Arthur C. Cope Scholar Award, American Chemical Society
1988 American Academy of Arts and Sciences
1992 C. S. Hamilton Award, University of Nebraska
1992 Mack Award, Ohio State University
1992 Fellow, American Association for the Advancement of Science
1992 Pfizer Research Award for Synthetic Organic Chemistry, Pfizer, Inc.
1996 Remsen Award, Maryland Section, American Chemical Society
1997 Yamada Prize, University of Tokyo, Japan
1998  Tetrahedron Prize
1998  Robert Robinson Award from the Royal Society of Chemistry, UK
1999  The Prelog Medal, ETH, Zurich Switzerland
2000 Arthur C. Cope Award, American Chemical Society
2001 Elected to The Royal Society of Chemistry
2002 California Institute of Technology, Distinguished Alumni Award
2003 The Nagoya Medal, Nagoya University, Japan
2003 Karl Ziegler Prize, Max Planck, Muelheim, Germany
2005 Willard Gibbs Medal, Chicago Section of the American Chemical Society
2006 Ryoji Noyori Prize, Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
2006 Thomson Scientific Laureate in Chemistry, Thomson Scientific
2006 Glenn T. Seaborg Medal, awarded by the University of California, Los Angeles
2007 Herbert C. Brown Award for Creative Research in Synthetic Methods, sponsored by the American Chemical Society
2007 Phi Beta Kappa Teaching Prize for Contributions to Undergraduate Education 2008      Elected Fellow of the Royal Society of Chemistry, UK
2008 Humboldt Research Award for Senior Scientists, the Alexander von Humboldt Foundation
2008 Elected Fellow of the Royal Society of Chemistry, UK
2010 ACS Award for Creativity in Molecular Design and Synthesis
2012 Welch Prize in Chemistry, awarded by the Welch Foundation
2013 Roger Adams Award

研究概要

新規方法論を用いる複雑天然物の全合成

彼の名を冠するもっとも有名な人名反応は、アミノ酸由来のオキサゾリジノン不斉補助基を備えた基質を用いるEvansアルドール反応だろう[1]。常に信頼性が高く、大量合成にも適用可能で、立体化学の予測もしやすい。このため多くの複雑化合物合成に適用されてきた。不斉アリルホウ素化とならび、鎖状化合物の骨格構築+立体制御を行う目的には、現在でも定番的に使われる。(参考:炭素を繋げる王道反応:アルドール反応(3))

evans_aldol_1.gif

そのほかにもアニオニックオキシ-コープ転位、触媒的ヒドロホウ素化、ビスオキサゾリン不斉配位子の開発など、現在でも通用する数々の重要反応に関する研究で成果を上げている。
また、それらの反応を巧みに活用して、巨大複雑天然物を数多く全合成している。

コメント&その他

  1. アメリカの有機合成化学界における大ボスの一人です。アメリカの若手有機合成化学者のほとんどは、Corey派閥かEvans派閥に属すると言われています。
  2. 化学構造式描画ソフトChem-Drawの開発者でもあり、現在全世界で最も化学者に使われているソフトウェアである。[2] [記事はこちら]

関連動画

関連文献

  1. (a) Evans, D. A.; Vogel, E.; Nelson, J. V. J. Am. Chem. Soc. 1979101, 6120. DOI:10.1021/ja00514a045 (b) Evans, D. A.; Bartroli, J.; Shih, T. L. J. Am. Chem. Soc. 1981103, 2127. DOI: 10.1021/ja00398a058  (c) Evans, D. A. Aldrichimica Acta 198215, 23. (d) Recent Review: Heravi, M. M.; Zadsirjan, V. Tetrahedron: Asymmetry 2013, 24, 1149.
  2. Evans, D. A. Angew. Chem. Int. Ed. 2014, 53, 11140.  DOI: 10.1002/anie.201405820
  3. “A view from the far side. Memorable characters and interesting places”. Evans, D. A. Tetrahedron  1990, 55, 8589. doi:10.1016/S0040-4020(99)00436-6

外部リンク

cosine

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. Igor Larrosa イゴール・ラロッサ
  2. 渡辺芳人 Yoshihito Watanabe
  3. リッチー・サーポン Richmond Sarpong
  4. エリック・アレクサニアン Eric J. Alexanian
  5. Mukaiyama Award―受賞者一覧
  6. ニール・K・ガーグ Neil K. Garg
  7. リック・ダンハイザー Rick L. Danheiser
  8. クラーク・スティル W. Clark Still

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 酢酸フェニル水銀 (phenylmercuric acetate)
  2. スイスの博士課程ってどうなの?2〜ヨーロッパの博士課程に出願する〜
  3. 計算化学:DFTって何? PartIII
  4. ナノテクノロジー関連の特許が多すぎる問題
  5. カルボプラチン /carboplatin
  6. 密着型フィルムのニューフェイス:「ラボピタ」
  7. ケミカルバイオロジー chemical biology
  8. 高脂血症薬がウイルス抑制/C型肝炎で厚労省研究班
  9. ピクテ・ガムス イソキノリン合成 Pictet-Gams Isoquinoline Synthesis
  10. 科学ボランティアは縁の下の力持ち

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年2月
« 1月   3月 »
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  

注目情報

注目情報

最新記事

【マイクロ波化学(株) 石油化学/プラスチック業界向けウェビナー】 マイクロ波による新事業 石油化学・プラスチック業界のための脱炭素・電化ソリューション

<内容>本イベントでは、石油化学/プラスチック業界における脱炭素・電化の新たなソ…

素材・化学で「どう作るか」を高度化する共同研究拠点、産総研が3カ所で整備

産業技術総合研究所、材料・化学領域は、マテリアル・プロセスイノベーションプラットフォームの整備をスタ…

自己組織化ねじれ双極マイクロ球体から円偏光発光の角度異方性に切り込む

第327回のスポットライトリサーチは、筑波大学大学院数理物質科学研究科 物性・分子工学専攻 山本・山…

第159回―「世界最大の自己組織化分子を作り上げる」佐藤宗太 特任教授

第159回の海外化学者インタビューは日本から、佐藤宗太 特任教授です。東京大学工学部応用化学科に所属…

π-アリルイリジウムに新たな光を

可視光照射下でのイリジウム触媒によるアリルアルコールの不斉アリル位アルキル化が開発されたキラルな…

うっかりドーピングの化学 -禁止薬物と該当医薬品-

「うっかりドーピング」という言葉をご存知でしょうか。禁止薬物に該当する成分を含む風邪…

第五回ケムステVプレミアレクチャー「キラルブレンステッド酸触媒の開発と新展開」

新型コロナ感染者数は大変なことになっていますが、無観客東京オリンピック盛り上がっ…

がん治療用の放射性物質、国内で10年ぶり製造へ…輸入頼みから脱却

政府は、がんの治療や臓器の検査をする医療用の放射性物質の国内製造を近く再開する。およそ10年ぶりとな…

三洋化成の新分野への挑戦

三洋化成と長瀬産業は、AI 技術を応用した人工嗅覚で匂いを識別する「匂いセンサー」について共同で事業…

ケムステSlack、開設二周年!

Chem-Stationが立ち上げた化学系オープンコミュニティ、ケムステSlackを開設して早くも二…

Chem-Station Twitter

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP