[スポンサーリンク]

ケムステニュース

虫歯退治に3種の抗菌薬

ミノサイクリン 宮城県の主婦(30)は、虫歯が痛み、特に冷水を飲むと、しみるように強く痛んだ。ところが、近くの歯科医院でエックス線検査を受けても、虫歯は見つからない。それでも痛みは治まらないため、仙台市泉区のタクシゲ歯科医院で、抗菌薬を塗る治療を受けた。「3Mix(ミックス)―MP法」と呼ばれ、ほとんど歯を削らずに済んだ。1週間後には痛みが消え、冷水にしみる痛みも軽減。3回の通院で治療は終了した。 (引用:読売新聞

 

 3Mix―MP法とは、細菌を殺す3種類の抗菌薬と、薬剤を浸透させる軟膏(なんこう)などの頭文字をとってこう呼ばれるそうです。

 

 治療で使う抗菌薬は、メトロニダゾールミノサイクリンシプロフロキサシンの3種類。新潟大大学院医歯学総合研究科星野悦郎教授が、この3剤の組み合わせが無菌化に有効であることを発見しました。

テトラサイクリン この3剤に軟膏のマクロゴール(M)プロピレングリコール(P)を加えることで、歯の中への抗菌薬の浸透性が高くなることということです。

ところで、この中のミノサイクリン(Minocycline
)
とは抗生物質の一種で、4大抗生物質といわれるテトラサイクリン(Tetracycline
)
の誘導体です。これは6位の水酸基を有していないが、同等かそれ以上の活性を有しています。

 

ちなみに、話はかなりそれますがテトラサイクリンの不斉全合成は、早稲田大学の竜田教授が初めてで、最近になってMyersらによって効率的な全合成が報告されました。今度、Chem-Stationの方で紹介したいと思っています。

 
関連書籍


抗菌薬の処方ガイド

感染症治療の基本である起炎菌を正しく推定・同定し、その菌にあったできるだけ狭域スペクトルの抗菌薬が臨床現場で処方できるよう、具体的疑問に答えた処方ガイド。


わかりやすい 新・抗生物質の話

関連リンク

抗生物質の話

抗菌薬インターネットブック

The following two tabs change content below.
webmaster
Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院准教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 「元素戦略プロジェクト」に関する研究開発課題の募集について
  2. 武田、フリードライヒ失調症薬をスイス社と開発
  3. 杏林製薬 耳鳴り治療薬「ネラメキサン」の開発継続
  4. 京のX線分析装置、国際標準に  島津製・堀場、EU環境規制で好調…
  5. サノフィ・アベンティスグループ、「タキソテール」による進行乳癌の…
  6. 「副会長辞任する」国際組織に伝える…早大・松本教授
  7. 化学大手9月中間 三井化学と旭化成が経常減益
  8. 帝人、EV向けメンブレンのラインを拡充

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 「世界最小の元素周期表」が登場!?
  2. 落葉の化学~「コロ助の科学質問箱」に捧ぐ
  3. 2007年度ノーベル化学賞を予想!(3)
  4. Newton別冊「注目のスーパーマテリアル」が熱い!
  5. 進化する カップリング反応と 応用展開
  6. 合成後期多様化法 Late-Stage Diversification
  7. 米メルク、「バイオックス」回収で第2・四半期は減収減益
  8. 経営統合のJXTGホールディングスが始動
  9. 使い方次第で猛毒、薬に
  10. 化学パズル・不斉窒素化合物

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

触媒のチカラで拓く位置選択的シクロプロパン合成

嵩高いコバルト錯体を触媒として用いた位置選択的Simmons–Smith型モノシクロプロパン化反応が…

「原子」が見えた! なんと一眼レフで撮影に成功

An Oxford University student who captured an image…

2018年3月2日:ケムステ主催「化学系学生対象 企業合同説明会」

2月も後半となり、3月1日の就活解禁に向けて、2019年卒業予定の学生のみなさんは、就活モードが本格…

高専シンポジウム in KOBE に参加しました –その 2: 牛の尿で発電!? 卵殻膜を用いた燃料電池–

1 月 27 日に開催された第 23 回 高専シンポジウム in KOBE の参加報告の後編です。前…

化学探偵Mr.キュリー7

昨年3月からついに職業作家となった、化学小説家喜多喜久氏。その代表作である「化学探偵Mr.キュリー」…

き裂を高速で修復する自己治癒材料

第139回目のスポットライトリサーチは、物質・材料研究機構(NIMS) 構造材料研究拠点 長田 俊郎…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP