[スポンサーリンク]

ケムステニュース

エーザイ、アルツハイマー治療薬でスウェーデン企業と提携

[スポンサーリンク]

アリセプトエーザイは26日、アルツハイマー病治療薬の創薬研究でスウェーデンのバイオベンチャー企業と提携したと発表した。バイオアークティック・ニューロサイエンス(ウプサラ市、パー・ゲレルフォルス社長)で、アルツハイマー病に対する免疫療法の基礎研究を得意とする。

 エーザイはバイオアークティックが今後発見する新薬候補物質など、研究の成果に関する優先交渉権を得る。エーザイはアルツハイマー病治療薬の創薬研究で米ベンチャーとも提携している。自社での研究とあわせ、他社の研究成果も積極的に取り入れながら、中枢神経領域での新薬開発を急ぐ。 (引用:日本経済新聞)

エーザイは現在日本で唯一のアルツハイマー治療薬アリセプト(塩酸ドネペジル)の開発・販売を行っています。アリセプトは有効な医薬品ですが、アルツハイマー病が初期、中程度の進行でないと効きません。海外ではアリセプトの他にいくつかのアルツハイマー治療薬が開発、販売されています。それをいくつか紹介しましょう。

ナメンダ (塩酸メマンチン)


塩酸メマンチン

ドイツのメルツ社が開発した重度のアルツハイマー病に対する治療薬。日本ではサントリーと第一製薬が共同で臨床試験を行っています。グルタミン酸が結合する受容体(NMDA)と呼ばれるタンパク質に作用します。グルタミン酸は神経伝達物質の1つで、NMDAに結合すると神経細胞を興奮させて死滅させるます。塩酸メマンチンはグルタミン酸が結合しないようNDMAにふたをする働きを有しています。(NMDA型グルタミン酸受容体拮抗薬

エクセロン(リバスチグミン rivastigmine)

エクセロンノバルティスが軽度から中程度のアルツハイマー病への治療薬として販売している アセチルコリンエステラーゼ阻害薬 (アリセプトと同じ)。

 

?

?

タクリン

タクリン?軽度のから中等度のアルツハイマー型痴呆の患者について、認知機能の改善が認められましたが、肝機能障害などの副作用も多い薬です。

?

?

レミニール(ガランタミン? Galanthamine

ガランタミンヒガンバナアルカロイド。 アセチルコリンエステラーゼ阻害薬です。

?

?

?

関連ニュース

アルツハイマー薬で副作用死(2005.6.27)

富山化の認知症薬が米でフェーズ1入り(2005.7.21)

大型期待の認知症薬「承認申請数年遅れる」 第一製薬(2005.2.17)

アルツハイマー病・ワクチン開発相次ぐ、副作用回避へ知恵絞る(2004.10.4)

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 健康食品から未承認医薬成分
  2. ポリエチレンとポリプロピレン、7カ月ぶり値上げ浸透
  3. 大正製薬、女性用の発毛剤「リアップレディ」を来月発売
  4. 積水化学と住友化学、サーキュラーエコノミーで協力。ゴミ原料にポリ…
  5. 南ア企業がヘリウム生産に挑む
  6. 世界初の「窒化タンタル光触媒」、可視光で水分解
  7. 肩こりにはラベンダーを
  8. 「マイクロリアクター」装置化に成功

注目情報

ピックアップ記事

  1. 1-メチル-1-[4-(ジフェニルホスフィノ)ベンジル]ピロリジニウムブロミド:1-Methyl-1-[4-(diphenylphosphino)benzyl]pyrrolidinium Bromide
  2. 上村 大輔 Daisuke Uemura
  3. ヘテロ環ビルディングブロックキャンペーン
  4. 研究者へのインタビュー
  5. メタンハイドレートの化学 ~その2~
  6. 環状アミンを切ってフッ素をいれる
  7. 水素移動を制御する精密な分子設計によるNHC触媒の高活性化
  8. グラーメ・モード Graeme Moad
  9. 「サンゴ礁に有害」な日焼け止め禁止法を施行、パラオ
  10. 第37回ケムステVシンポ「抗体修飾法の最前線 〜ADC製造の基盤技術〜」を開催します!

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2005年8月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

注目情報

最新記事

アクリルアミド類のanti-Michael型付加反応の開発ーPd触媒による反応中間体の安定性が鍵―

第622回のスポットライトリサーチは、東京理科大学大学院理学研究科(松田研究室)修士2年の茂呂 諒太…

エントロピーを表す記号はなぜSなのか

Tshozoです。エントロピーの後日談が8年経っても一向に進んでないのは私が熱力学に向いてないことの…

AI解析プラットフォーム Multi-Sigmaとは?

Multi-Sigmaは少ないデータからAIによる予測、要因分析、最適化まで解析可能なプラットフォー…

【11/20~22】第41回メディシナルケミストリーシンポジウム@京都

概要メディシナルケミストリーシンポジウムは、日本の創薬力の向上或いは関連研究分野…

有機電解合成のはなし ~アンモニア常温常圧合成のキー技術~

(出典:燃料アンモニアサプライチェーンの構築 | NEDO グリーンイノベーション基金)Ts…

光触媒でエステルを多電子還元する

第621回のスポットライトリサーチは、分子科学研究所 生命・錯体分子科学研究領域(魚住グループ)にて…

ケムステSlackが開設5周年を迎えました!

日本初の化学専用オープンコミュニティとして発足した「ケムステSlack」が、めで…

人事・DX推進のご担当者の方へ〜研究開発でDXを進めるには

開催日:2024/07/24 申込みはこちら■開催概要新たな技術が生まれ続けるVUCAな…

酵素を照らす新たな光!アミノ酸の酸化的クロスカップリング

酵素と可視光レドックス触媒を協働させる、アミノ酸の酸化的クロスカップリング反応が開発された。多様な非…

二元貴金属酸化物触媒によるC–H活性化: 分子状酸素を酸化剤とするアレーンとカルボン酸の酸化的カップリング

第620回のスポットライトリサーチは、横浜国立大学大学院工学研究院(本倉研究室)の長谷川 慎吾 助教…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP