[スポンサーリンク]

ケムステニュース

存命化学者達のハーシュ指数ランキングが発表

bdbaedcf.jpg

 科学者の業績を客観的に評価しうる数値として、論文引用数を基にしたインパクトファクター(IF)という指標を用いることが増えています。しかしながら低質量産と高質寡産を区別出来ない(1引用×100報と100引用×1報が等価になる)デメリットがあり、その評価基準に疑問が投げかけられているのも事実です。

 ハーシュ指数(Hirsch Index, H-Index)は、2005年に新しく提案された指標で、「その研究者が公刊した論文のうち、被引用数がh以上であるものがh以上あることを満たすような数値」のことです。30引用以上の論文が30報あればその研究者のH指数は30ですが、100報論文があっても1引用の論文だけであれば、H指数は1になります。論文の質と数を同時に評価できるのが特徴です。

 今回、存命化学者のハーシュ指数ランキングが発表されました。

 そのトップに君臨したのはノーベル化学賞受賞者でもあるE.J.コーリー(H=132・写真)です。以下、2007年プリーストリーメダルを授与されたG.M.ホワイトサイズ(H=131)、Karplus式で有名なM.カープラス(H=127)、NMRによる構造解析法の業績でノーベル化学賞を受賞したK.ヴュートリヒ(H=113)、導電性ポリマーの開発により同じくノーベル化学賞を受賞したA.J.ヒーガー(H=112)など多くのノーベル賞受賞者・候補者が上位に名を連ねます。

 日本人でランクインしているのは、不斉触媒開発でノーベル化学賞を受賞した野依良治教授(H=92)、計算化学領域から諸熊奎治教授(H=84)、超分子領域から新海征治教授(H=73)、天然物化学から中西香爾教授(H=70)、有機合成化学領域から向山光昭教授(H=68)などで、いずれも各分野において先導的な研究をしてきた方々です。

関連リンク

Chemistry Worldの記事

存命化学者ハーシュ指数の全リスト(英語・PDF)

The following two tabs change content below.
webmaster
Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院准教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 日本化学会第85回春季年会
  2. 肺がん治療薬イレッサ「使用制限の必要なし」 厚労省検討会
  3. 大鵬薬品、米社から日本での抗癌剤「アブラキサン」の開発・販売権を…
  4. つり革に つかまりアセる ワキ汗の夏
  5. 福井県内において一酸化炭素中毒事故(軽症2名)が発生
  6. 甘草は虫歯を予防する?!
  7. 味の素、アミノ酸の最大工場がブラジルに完成
  8. “クモの糸”が「ザ・ノース・フェイス」の…

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 製薬各社 2011年度 第2四半期決算
  2. [12]シクロパラフェニレン : [12]Cycloparaphenylene
  3. 中学入試における化学を調べてみた 2013
  4. 世界が終わる日までビスマス
  5. 科研費の審査員を経験して
  6. 神経変性疾患関連凝集タンパク質分解誘導剤の開発
  7. Nature Reviews Chemistry創刊!
  8. 配位子だけじゃない!触媒になるホスフィン
  9. 機構解明が次なる一手に繋がった反応開発研究
  10. 「科研費の採択を受けていない研究者」へ研究費進呈?

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

固体NMR

固体NMR(Solid State NMR)とは、核磁気共鳴 (NMR) 分光法の一種で固体そのもの…

NMRの基礎知識【測定・解析編】

本シリーズでは、NMRの原理から実例までをできるだけ分かりやすくご紹介したいと思います。前回の【原理…

「人工知能時代」と人間の仕事

デジタル技術の進歩は著しく、特に、人工知能(AI)と呼ばれる機械学習システムの進歩は、世界の労働者の…

特定の刺激でタンパク質放出速度を制御できるスマート超分子ヒドロゲルの開発

第134回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院 工学研究科 合成·生物化学専攻 浜地研究室の重…

有機合成化学協会誌2018年1月号:光学活性イミダゾリジン含有ピンサー金属錯体・直截カルコゲン化・インジウム触媒・曲面π構造・タンパク質チオエステル合成

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2018年1月号が昨日オンライン公開されました。…

アミン化合物をワンポットで簡便に合成 -新規還元的アミノ化触媒-:関東化学

アミン化合物は医薬品、農薬などの生理活性物質をはじめ、ポリマーなどの工業材料に至るまで様々な化学物質…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP