[スポンサーリンク]

Chem-Station

【10周年記念】Chem-Stationの歩み

[スポンサーリンク]

本日、当サイトChem-Stationが開設10周年を迎えました。過去のアニバーサリー記事をみてみると、あんまり変わってないなと思いますが、昨年度は化学に関する多様な話題を提供するためスタッフの増強に努めました。その結果、現在では30人を超える素晴らしいスタッフ達にであうことができました。これからも当初から提唱している「化学の好きな人のためのサイト」というコンセプトを持ってスタッフ共々Web化学情報に貢献していけたらと思います。

それでは10周年を記念して、過去のChem-Stationのトップページを振り返り、昨年度の抱負に対する講評と、今年度の抱負を簡単に述べたいと思います。

過去10年間をトップページで振り返る

Chem-Staiton10年間の歩みをトップページで振り返ってみましょう。(過去のページをみて今気づいたのですが、10周年は今日ではなく5月11日でした,,,。多分リニューアルした時に日にちを間違えたのでしょう。記念日が全く覚えられない人なんで勘弁してください。)

まず2000年5月友人と二人ではじめたのが、「Cnet化学情報」というサイトで半年後ほど後にChem-Stationとサイト名を変更しました。当時はGoogleがようやくGoogleJapanのトップページを公開し、Googleが日本に現れた年でした。そう考えるとGoogleが検索エンジンの枠を超えてインターネット業界を圧巻させるコンテンツを配信していくとは夢にも思いませんでした。

さて、下図はちょうど開設1年目のトップページです。意外とコンテンツが多いように思いますが、当時は有機化学のトピックをお話しする「有機って面白いよね!」と現在もある有機化学反応データベース「ODOOS」が主トピックスでした。しかし、はじめて1年目から東京化成工業様にはお世話になっていて、10年弱ご協力いただいて本当に感謝しています。

chem-staion2001.png
2001年トップページ

2003年になると少しデザインが変わってきます。この頃は私も院生で毎日泊まりで実験していたこともあり、なかなか思うようにサイトの構築が進みませんでした。それにもかかわらず週一回のメルマガの配信や新規コンテンツの導入(ニュース等のチャンネル導入など)で手がまわらなくなっていました。更新はほぼcosineさんと二人で行っていたという状況でした。それにしてもメルマガ7000部以上も配信していたのですね。PVも一気にあがっていきました。

chem-staition2003.png
2003年トップページ

2005年になると現在のスタッフとは若干異なりますが5人に増え、研究もサイトもある程度安定して来たのでようやく他に手を回す事ができるようになりました。この年からブログベースの化学ニュースを配信するケムステニュースを始めたので現在で5年目となります。

chem-station2005.png
2005年トップページ

2007年までにマイナーリニューアルを何度か行い、トップページも若干変化しました。ページ数も肥大化し、HMTLベースで1つ1つページを更新していく事が困難になりました。スタッフとの連携と、自由な記事の作成を考え、CMS(Content management system)によるサイトの構築を考え始めました。多忙からメルマガを配信せざるを得ない状況になりましたが、そのかわり現在の一番の人気コンテンツである「化学者のつぶやき」をCMSで構築し、CMS化への足がかりとして全CMS化を行っていきました。

chem-station2007.png
2007年トップページ(現在のトップページ)

トップページ主要コンテンツのCMS化に成功し、世界中の化学者スタッフがどこでもサイトを更新できるようになりました。そのため現在では30人超の主に博士、修士を有する専門スタッフが記事を作成することで有用な情報を公開する事に成功しています。

chem-station2010.png

昨年度の目標に対する講評

昨年度の目標は以下の通りでした。

1.最低限2分野の有機化学分野以外のコンテンツ、記事を充実させる。
2.スタッフを30人に増やす(現在登録スタッフ16名、ただし実働は2名+α)
3.ノーベル賞特集の開催(今年は日本人受賞の可能性大)
4.新しいWeb技術の導入(ツイッターしかり、フリッカーしかり。)
5.ODOOSと有機って面白いよね!のリニューアル

現実は以下の通り

1.コンテンツの増強は行いましたが達成できておりません。
2.この度30人超のスタッフを迎え入れることができました。
3. 当たりませんでしたがコンテンツを作成する事ができました。
4. ツイッターを導入し(@chemstation)、新規性や緊急性を重んじる内容についてはこちらで配信を行っています。
5. ODOOSはリニューアルを行いましたが有機って面白よね!に関してはもう少し時間が必要でした。

というわけで、半分近く目標を達成する事ができませんでしたが、サイトの体制としては盤石なものとなったと思います。

 

今年度の目標ーリアルとの融合ー

基本的に人材、コンテンツ、記事の増強はもちろんのことですが、今年は実際に研究者と触れ合う、サイトやコンテンツを他の媒体にエクスポートすることを中心に活動して行きたいと思っています。

具体的にはまずは研究者のインタビューを一新し、日本の化学者へ実際にインタビューを行います。海外の化学者に関しても行う可能性はありますが、主にNature ChemistryのブログであるThe sceptical chymistと連携し、サイトのインタビューを詳細な人物紹介と記事の日本語化を行います。また、これまでにあったインタビューはロングインタビューとして不定期に行っていきたいと考えています。

また、先月より私は本名を公開致しましたので、それに伴い多くの記事依頼やインタビューがきています。現在までの化学情報サイトの管理者というノウハウを活かし、様々な記事を書いていきたいと思っています。

何を持ってしても時間がかかりなかなか時間をとれませんが、以上の二つを中心にして今年度も続けていきたいと思いますので、読者の皆様今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

(Chem-Station代表:ブレビコミン)

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 脱法ドラッグ、薬物3成分を初指定 東京都
  2. 脂肪燃やすアミノ酸に効果 「カルニチン」にお墨付き
  3. のむ発毛薬の輸入承認 国内初、年内にも発売へ
  4. 夏本番なのに「冷たい炭酸」危機?液炭・ドライアイスの需給不安膨ら…
  5. ウーロン茶に新薬開発の夢 県立大グループが新成分発見
  6. サイエンスイングリッシュキャンプin東京工科大学
  7. 野依さん講演を高速無線LAN中継、神鋼が実験
  8. 有望ヘリウム田を発見!? ヘリウム不足解消への希望

注目情報

ピックアップ記事

  1. 大栗 博毅 Hiroki Oguri
  2. ドナルド・トマリア Donald Tomalia
  3. はてブ週間ランキング第一位を獲得
  4. 8億4400万円で和解 青色LED発明対価訴訟
  5. エネルギーの襷を繋ぐオキシムとアルケンの[2+2]光付加環化
  6. エポキシ樹脂の硬化特性と硬化剤の使い方【終了】
  7. カスケード反応 Cascade Reaction
  8. 鉄触媒を用いて効率的かつ選択的な炭素-水素結合どうしのクロスカップリング反応を実現
  9. 材料開発を効率化する、マテリアルズ・インフォマティクス人材活用のポイントと進め方
  10. コンビナトリアル化学 Combinatorial Chemistry

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2010年5月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

アクリルアミド類のanti-Michael型付加反応の開発ーPd触媒による反応中間体の安定性が鍵―

第622回のスポットライトリサーチは、東京理科大学大学院理学研究科(松田研究室)修士2年の茂呂 諒太…

エントロピーを表す記号はなぜSなのか

Tshozoです。エントロピーの後日談が8年経っても一向に進んでないのは私が熱力学に向いてないことの…

AI解析プラットフォーム Multi-Sigmaとは?

Multi-Sigmaは少ないデータからAIによる予測、要因分析、最適化まで解析可能なプラットフォー…

【11/20~22】第41回メディシナルケミストリーシンポジウム@京都

概要メディシナルケミストリーシンポジウムは、日本の創薬力の向上或いは関連研究分野…

有機電解合成のはなし ~アンモニア常温常圧合成のキー技術~

(出典:燃料アンモニアサプライチェーンの構築 | NEDO グリーンイノベーション基金)Ts…

光触媒でエステルを多電子還元する

第621回のスポットライトリサーチは、分子科学研究所 生命・錯体分子科学研究領域(魚住グループ)にて…

ケムステSlackが開設5周年を迎えました!

日本初の化学専用オープンコミュニティとして発足した「ケムステSlack」が、めで…

人事・DX推進のご担当者の方へ〜研究開発でDXを進めるには

開催日:2024/07/24 申込みはこちら■開催概要新たな技術が生まれ続けるVUCAな…

酵素を照らす新たな光!アミノ酸の酸化的クロスカップリング

酵素と可視光レドックス触媒を協働させる、アミノ酸の酸化的クロスカップリング反応が開発された。多様な非…

二元貴金属酸化物触媒によるC–H活性化: 分子状酸素を酸化剤とするアレーンとカルボン酸の酸化的カップリング

第620回のスポットライトリサーチは、横浜国立大学大学院工学研究院(本倉研究室)の長谷川 慎吾 助教…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP