[スポンサーリンク]

ケムステニュース

CAS番号の登録が1億個突破!

[スポンサーリンク]

 【オハイオ州コロンバス】米国化学会(American Chemical Society)の情報部門で、化学情報の世界的権威であるケミカル・アブストラクツ・サービス(Chemical Abstracts Service=CAS、米国オハイオ州コロンバス)はこのほど、化学物質データベース「CAS REGISTRYSM」に、1億件目となる化学物質が登録されたことを発表しました。CAS REGISTRYSMは、CASが構築・管理を行い、網羅する物質数や信頼性の観点から世界中の化学・製薬企業および大学、政府機関、特許発行機関に認められた世界最大の化学物質データベースで、構築から今年で50周年の節目を迎えます(引用:CASプレスリリース 2015年7月9日)。

 

先月(6月29日)に化合物のCAS番号が1億件を超えました。2007年の9月に5000万件を超えたばかりであることを考えると、特に最近の登録ペースは半端ないですね。現在平均すると2分30秒で1個の化合物が登録されているそうです。現在のペースで増えていくと、50年後には6億個以上の新規化合物が登録されるらしいです。いまの指数関数的な増え方をみてると、15-20年ぐらいで達成しそうですね。

2015-07-10_17-16-15

さらに、CAS番号に関するどーでもよい知識をいくつか。

  1. 2014年に登録された化合物は1965年から1990年の25年間で登録された数よりも多い
  2. 金属元素の中では銅(Cu)に関する化合物の登録が最も多く、856300件、次はケイ素782960件
  3. 環状化合物がほとんどで、9390万件になにかしらの環状化合物が含まれている。その中でも、環がもっとも多い化合物は45個(C180H92S45、ポリチオフェン化合物)

 

では、1億個目の栄えある化合物は… (すでに上のグラフに構造式が見えてますが)

2015-07-10_17-44-35

 

 

CAS登録番号「1786400-23-4」の上記の化合物。 米Coferon Inc.社が特許に報告した化合物で急性骨髄性白血病の治療薬を目的に設計し、合成したもの。一般にもキリ番なるものがありますが、1億個目に当たるなんて幸運な化合物ですね。この知名度を生かして関連製品がぜひ医薬品になってほしいものです。

ところで、余談ですがGoogle先生で、CAS番号検索したことがありますか?例えば、今回のCAS番号を検索するとトップに出てくるのは、化合物でなく、この電卓。そうご丁寧に、1786400-23-4 = 1786373 の計算式を問いてくれるんですね。CAS番号として扱ってくれると楽なんですが…

2015-07-10_17-54-23

Google先生のお気遣い

 

関連書籍

[amazonjs asin=”1158499434″ locale=”JP” title=”Chemical Abstracts Volume 1, PT. 2 – V. 10, PT. 2″]

 

外部リンク

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 何を全合成したの?Hexacyclinolの合成
  2. 「サリドマイド」投与医師の3割が指針”違反̶…
  3. 製薬各社 2010年度 第3四半期決算を発表
  4. 日本企業クモ糸の量産技術確立:強さと柔らかさあわせもつ究極の素材…
  5. 被ばく少ない造影剤開発 PETがん診断に応用へ
  6. 化学物質の環境リスクを学べる「かんたん化学物質ガイド」開設
  7. イグノーベル賞2021が発表:今年は化学賞あり!
  8. 育て!燃料電池を担う子供たち

注目情報

ピックアップ記事

  1. 有機合成の落とし穴
  2. 新規作用機序の不眠症治療薬ベルソムラを発売-MSD
  3. 光薬理学 Photopharmacology
  4. 学生はなんのために研究するのか? 研究でスキルアップもしませんか?
  5. 超強塩基触媒によるスチレンのアルコール付加反応
  6. ソラノエクレピンA (solanoeclepin A)
  7. 研究者としてうまくやっていくには ー組織の力を研究に活かすー
  8. DFMS:ビス(ジフルオロメチルスルホニル)亜鉛
  9. 第61回「セラミックス粉体の合成から評価解析に至るまでのハイスループット化を目指す」藤本 憲次郎 教授
  10. 過塩素酸カリウム (potassium perchlorate)

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2015年7月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

最新記事

酸素は系内に入り込み続ける【プロセス化学者のつぶやき】

前回まで1. 設定温度と系内の実温度のお話2. 温度値をどう判断するか3. 反応操作をし…

アンモニウム構造によりラジカル種の発生位置を完全に制御!

第710回のスポットライトリサーチは、関西学院大学理工学研究科 村上研究室の榊原 陽太(さかきばら …

化学つれづれ草【ある研究者の回想】

概要物理化学者で量子機能材料を専門とする著者によるエッセイ集.化学者としての研究,教育,人生…

第60回有機反応若手の会

開催概要有機反応若手の会は、有機化学分野で研究を行う全国の大学院生を中心とした若手研究者が集い、…

ノーベル賞受賞者と語り合う5日間!「第18回HOPEミーティング」参加者募集!

申し込みはこちら概要主催:独立行政法人 日本学術振興会(JSPS)開催地:神奈川…

光触媒による高効率なCO2還元の実現―まさかの光を弱く当てることが重要だった―

第709回のスポットライトリサーチは、東京科学大学 理学院(前田研究室)博士後期課程2年の仲田竜一 …

「π-πスタッキング」という言葉が生む誤解【芳香環の相互作用を見直す: 前編】

芳香環が平行に並んで近接しているとき、その構造を「π–π スタッキング」と表されることがよくあります…

一重項酸素によるC(sp2)−P結合切断を用いた長波長光によるリン化合物のアンケージング

第 708 回のスポットライトリサーチは、同志社女子大学 薬学部 医療薬学科 5…

マテリアルズ・インフォマティクスにおける画像解析の活用ガイド

開催概要材料開発において、電子顕微鏡やX線トモグラフィーを用いて材料の微細構造を観察するために画…

世界初のPROTAC医薬、ついに承認 ―「タンパク質を阻害する」から「分解する」時代へ

2026年5月、創薬化学の歴史に残る大きな出来事が起きました。米国 FDA は、…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP