[スポンサーリンク]

M

向山水和反応 Mukaiyama Hydration

[スポンサーリンク]

 

概要

コバルト触媒とシラン還元剤、酸素雰囲気共存下において、オレフィンの水和反応を行う手法。位置選択性はマルコフニコフ則に従う。マンガン触媒を用いても反応が進行する。

基本文献

当量反応

  • Mukaiyama, T.; Isayama, S.;  Inoki, S.;  Kato, K.;  Yamada, T.; Takai, T. Chem. Lett. 1989, 449. DOI: 10.1246/cl.1989.449

触媒反応

  • Isayama, S.; Mukaiyama, T. Chem. Lett. 1989, 1071. doi:10.1246/cl.1989.1071
  • Inoki, S.; Kato, K.;  Takai, T.; Isayama, S.;  Yamada, T.;  Mukaiyama, T.; Chem. Lett. 1989, 515. DOI: 10.1246/cl.1989.515
  •  Isayama, S.; Mukaiyama, T.  Chem. Lett. 1989, 1071. DOI:10.1246/cl.1989.1071
  • Kato, K.; Yamada, T.; Takai, T.; Inoki, S.; Isayama, S. Bull. Chem. Soc. Jpn. 1990, 63, 179 . DOI: 10.1246/bcsj.63.179

マンガン触媒 (α,β-不飽和エステルのα位の水和反応)

  •   S. Inoki, K. Kato, S.Isayama, T. Mukaiyama, Chem. Lett. 1990, 1869 . DOI: 10.1246/cl.1990.1869

反応機構

Mukaiyama_hyd_2.gif

反応例

Cortistatinの合成[1]

Mukaiyama_hyd_3.gif

Indoxamycin Bの合成[2]

2014-08-21_13-54-41

実験手順

実験のコツ・テクニック

参考文献

[1] Shenvi, R. A.; Guerrero, C. A.; Li, C.-C.; Baran, P. S. J. Am. Chem. Soc. 2008, 130, 7241. DOI: 10.1021/ja8023466

[2] Jeker, O.;F, Carreira, E.M.  Angew. Chem. Int. Ed. 201251, 3474. DOI: 10.1002/anie.201109175

 

関連書籍

[amazonjs asin=”124334136X” locale=”JP” title=”Articles on Addition Reactions, Including: Pinner Reaction, Hydrogenation, Hydration Reaction, Halogen Addition Reaction, Halohydrin Formation Reactio”]

 

関連リンク

水和反応 – Wikipedia
Hydration reaction – Wikipedia

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. マクマリーカップリング McMurry Coupling
  2. アリルオキシカルボニル保護基 Alloc Protecting …
  3. アフマトヴィッチ反応 Achmatowicz Reaction
  4. ホウ素アート錯体の1,2-メタレート転位 1,2-Metalla…
  5. ヒンスバーグ オキシインドール合成 Hinsberg Oxind…
  6. トリメチレンメタン付加環化 Trimethylenemethan…
  7. ティシチェンコ反応 Tishchenko Reaction
  8. P-キラルホスフィンの合成 Synthesis of P-chi…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 東レ先端材料シンポジウム2011に行ってきました
  2. 有機化合物のスペクトルデータベース SpectraBase
  3. 第三回ケムステVシンポ「若手化学者、海外経験を語る」開催報告
  4. 振動強結合によるイオン伝導度の限界打破に成功
  5. 誰でも参加OK!計算化学研究を手伝おう!
  6. 含フッ素遷移金属エノラート種の合成と応用
  7. 有機合成化学協会誌2020年5月号:特集号 ニューモダリティ;有機合成化学の新しい可能性
  8. 科学探偵 シャーロック・ホームズ -警察やFBIに先駆けて犯罪捜査に科学を取入れた探偵
  9. 【書籍】研究者の仕事術~プロフェッショナル根性論~
  10. 第120回―「医薬につながる複雑な天然物を全合成する」Richmond Sarpong教授

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2012年6月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

注目情報

最新記事

2024年ノーベル化学賞は、「タンパク質の計算による設計・構造予測」へ

2024年10月9日、スウェーデン王立科学アカデミーは、2024年のノーベル化学賞を発表しました。今…

デミス・ハサビス Demis Hassabis

デミス・ハサビス(Demis Hassabis 1976年7月27日 北ロンドン生まれ) はイギリス…

【書籍】化学における情報・AIの活用: 解析と合成を駆動する情報科学(CSJカレントレビュー: 50)

概要これまで化学は,解析と合成を両輪とし理論・実験を行き来しつつ発展し,さまざまな物質を提供…

有機合成化学協会誌2024年10月号:炭素-水素結合変換反応・脱芳香族的官能基化・ピクロトキサン型セスキテルペン・近赤外光反応制御・Benzimidazoline

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2024年10月号がオンライン公開されています。…

レジオネラ菌のはなし ~水回りにはご注意を~

Tshozoです。筆者が所属する組織の敷地に大きめの室外冷却器がありほぼ毎日かなりの音を立て…

Pdナノ粒子触媒による1,3-ジエン化合物の酸化的アミノ化反応の開発

第629回のスポットライトリサーチは、関西大学大学院 理工学研究科(触媒有機化学研究室)博士課程後期…

第4回鈴木章賞授賞式&第8回ICReDD国際シンポジウム開催のお知らせ

計算科学,情報科学,実験科学の3分野融合による新たな化学反応開発に興味のある方はぜひご参加ください!…

光と励起子が混ざった準粒子 ”励起子ポラリトン”

励起子とは半導体を励起すると、電子が価電子帯から伝導帯に移動する。価電子帯には電子が抜けた後の欠…

三員環内外に三連続不斉中心を構築 –NHCによる亜鉛エノール化ホモエノラートの精密制御–

第 628 回のスポットライトリサーチは、東北大学大学院薬学研究科 分子薬科学専…

丸岡 啓二 Keiji Maruoka

丸岡啓二 (まるおか けいじ)は日本の有機化学者である。京都大学大学院薬学研究科 特任教授。専門は有…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP